- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562040605
感想・レビュー・書評
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何より人狼めいた設定が面白く、交互に連なる作中作と作者パートで飽きさせない構成。ただミステリ的な仕掛けとしては、うーん、もう一捻り欲しかったような。文庫だったら気軽に勧めるんだけど。
折原一っぽい、という感想を見て腑落ち。既視感はそのせいか〜。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仇討ちのために集められた人々の物語と、売れない作家の日々とが交互に語られます。
作家は架空の日本を舞台にした本格推理を思い付き、傑作の予感に胸を膨らませるが…。
クローズド・サークルものを期待して手に取った一冊でした。ちょっと変わった設定の
クローズド・サークルではあるものの、まどろっこしさと物足りなさを感じてしまった。
思い返してみるとどちらの話も結構面白いんだけど、惹き付けられる程ではなかったかな。 -
あらすじではSF的設定に触れられていなかったので、ものすごくシリアスなクローズド・サークルものと誤解して読み始め、いきなり激しくずっこけた。読み進むうちに、まあこれはこれでありかな、という気持ちになれたけど。
雰囲気重視で、ネタは小粒。作家パートが、意義はわかるんだけど、誇大妄想狂的な人物のつまらない人生に長々と付き合わされて相当に苦痛。一篇のエンタテインメントとして成立してはいるけれど、個人的な好みにはあまり合わなかった。
2015/12/11読了 -
過去に大手出版社の新人賞を受賞するも、今はすっかり崖っぷち作家になってしまった錫井が起死回生に推理小説を執筆します。
作中作と錫井が様々なトラブルに巻き込まれる話が交互に進められ、ラストで意外な形で集結します。
仕掛けのアイデアは秀逸ですが、作中作の出来が良くありません。ローカルルールの説明が長くてダレますし、クローズド・サークルでありながら「次は自分が殺されるかもしれない」という緊張感がありません。
また、全員が嘘をつく可能性がありので、理詰めで七人の役割を当てることが出来ないのが残念です。推理小説としてはかなり消化不良でした。 -
なんだこれ、挿絵でクローズド・サークルかと思ってたら、やられた _| ̄|○
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可もなく不可もなく。
驚かせる仕掛けはあるが、「檻」の中の登場人物が覚えられなくて苦労した。
「檻」パートが全体的に残念。
もうすこし、緊張感とか恐怖とかの魅力があったら良かったのに。 -
著者の作品は初めてでしたが、一気読みできる面白さでした。
主人公の作家の物語と、小説内小説とが交互に展開される構成ですが、2つの物語の絡み方が楽しめました。
小説内小説は、少な目なボリュームですが、設定がいいですね。この設定で純粋なクローズドサークルな作品も読んでみたいと思いました。 -
<殺人者> <被害者> <共謀者> <傍観者> <邪魔者> <監視者> そして<探偵>と、自分だけしか知らない役割を与えられた7人の男女が<檻>と呼ばれる建物で3日間過ごす。そして、ある晩に一人が殺される。
<探偵>とは、その犯人を見つける為に用意された役割であり、殺した犯人を暴く為にそれそれが推理をするのだが、、、
互いが互いの役割を隠すため、誰が本当で誰が嘘を言っているのかは作中の人物同士も読者でさえも全くわからない。
つまり、誰が<探偵>なのか特定するところから、読者自身の<推理力>が必要となるよう仕組まれているのだ!(と勝手に感じた。)
また、合間に挟んでくる売れない作家のストーリーとも徐々にリンクしていく点においても、どんでん返しがきちんと仕掛けてあって最後まで楽しむことができた。
とにかく、自分で発掘した中ではかなりのヒット作でした! -
面白そうな設定にひかれて読みましたが、なんざじゃこれは。
最後の落ちで「おおっ」となる事を期待されてるんでしょうが、全然でしたし、肝心の設定もあまり活かされていない。せっかくクローズドサークルなのに…。