思いやる恋 (ライムブックス ド1-2)

著者 : クリスティーナ・ドット 竹内楓

• 原書房 (2008年3月10日発売)

感想・レビュー・書評

[pisforpageさんの感想 · 2012年3月26日]

ロスト・テキサス・シリーズ第二弾。ご都合主義なところもあるけど、シリーズ一巻目の「あたたかい恋」に比べたらよくできていた。

ヒロインは両親の死後ばらばらになった三姉妹の真ん中のペッパー。偽名と偽造免許証を使ってアメリカ中を転々としている。（ここまで逃げ回る必要はなかったんじゃないかとも思うけど。）偽名のまま自営業者として成功しはじめたところで、ある事件に巻き込まれて、身を寄せようと向かった里親の家でその死を知らされる。
ヒーローのダンはペッパーの元恋人で軍の特殊部隊に所属する、何でもできるいい男。彼もまたペッパーに秘密をもっていて、二人はお互いを疑いつつ、亡くなったペッパーの里親の家で同居することに。
ペッパーの荒っぽくて複雑な性格とかダンの過去の傷とかを考えると、お互いがお互いにちょうどいいんじゃないかと思える組み合わせ。

[oatuinoさんの感想 · 2009年4月29日]

事件に巻き込まれたペッパーは、助けを求め、里親の家を訪れた。そこで彼女を迎えたのは、かつての恋人ダン。彼から里親が亡くなったと告げられたペッパーは、悲しみに暮れるが、遺された牧場を守ろうと決意する。そして、愛し合いながらも9年前に別れてしまった二人のあいだには、再び親密な時間が流れはじめた。しかし、特殊部隊員であるダンは、自らがおとりとなって、危険な任務を遂行中だった。ペッパーの謎めいた行動に、敵の罠ではないかという疑惑を抱きつつも、彼女を信じたいダン。ペッパーもまた、彼に真相を打ち明けたいと思いながらも、ためらい、心は揺れる。二人は愛の絆を取り戻せるのか…?あふれる感動に包まれる傑作ロマンス!話題のロスト・テキサス・シリーズ第2弾。

破天荒な人生を送っているヒロイン。それにしても社会保障番号や免許証なんかは簡単に手に入るものなのだろうか。学のない若い女性にとって、難しいことだと思うけど。思わぬことから事件に巻き込まれてしまったヒロイン。里子先に戻って出会ったのがヒーロー。屈折した青春時代に恋仲だった二人が、もう一度心を通わせていくには、状況がヘビー。ヒロインは偽ってきた過去や目撃してしまった殺人事件、ヒーローは特殊任務時代のトラウマや追いつめようとしているテロリスト。どちらにとっても簡単な事態ではないけれど、アイダホの自然がそのヘビーさを緩和している。<br>
戦闘シーンはとってつけたような部分もあるけれど、ヒロインの勇敢さや能力の高さに胸が好く。ヒーローはそりゃヒーローだから、って感じ。でも油断多すぎ。そのくせ男尊女卑的というか、マッチョ臭がプンプン。