優しい午後にくちづけて (ライムブックス ク 1-28)

  • 原書房
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562044382

作品紹介・あらすじ

動物が大好きなハサウェイ家の末娘ベアトリクス。隣人のクリストファー大尉をはじめ、世間からは変わり者扱いされている。一方のベアトリクスも傲慢で派手好きなクリストファーが大嫌いだった。ところがある日、女友達のプルー宛に大尉が戦地から送ってきた手紙を読み、彼がすっかり別人になったことを知る。戦場で孤独を味わい、苦しみのなかにいるクリストファー。ベアトリクスは何かに突き動かされるように、プルーになりすまして文通を始めた。戦死者が飼っていたという犬の扱いについて助言したり、優しい言葉を交わすうちに心を通わせる二人。誰よりも深い結びつきを感じながらも、嘘を重ねることに耐えきれなくなったベアトリクスは突然文通をやめてしまう。最後の手紙に「わたしは、あなたが思っている人間とは違う」と綴って。-それから1年。再会した二人を待ち受ける運命とは…。

感想・レビュー・書評

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  • 読書日:2017年5月16日-5月17日.
    Original title:Love in the Afternoon.
    Author:Lisa Kleypas.
    『The Hathaways』最終巻。
    今巻の主人公はHathaway家末子Beatrix Heloiseと軍人Christopherです。

    物語の中盤では"親友"の定義が分からなくなります…。
    Christopherに婚約解消を告げられた時にPrudenceが親友であるBeatrixの事を罵ります。
    この場面に遭遇した時に思い浮かんだ事は、芸能人のHarry SUGIYAMAが番組で
    『自分が上に行く為には、親友を利用しながら生きていく』
    と言っていた事です。
    彼等に悪気は無く、その様に考え生きて行く事が当然と捉えているのだと感じました。
    階級が違えば生活様式も思考も異なると考えているので、
    これはこれで一つの考え方だと、私は考えています。

    さて本編に戻ります。
    他にはChristopherの兄嫁でありBeatrixの親友でもあるAudreyが夫の死の悲しみを越え、
    Markに目を向ける様になりました。
    この結果が分からないまま物語が終わってしまったので、別のseriesで恋が実る様にと願っています。

    それからBeatrixの愛情表現は兄のReoに似ていると感じました。
    彼は言葉にしますが、彼女は文で伝えます。
    彼等兄妹は結婚してもお互いを思い遣る気持ちを持ち、それが領地繁栄に繋がっています。
    又Beatrixは厳格で知られるChristopherの祖父と対等に話す姿に和み、
    今後の彼が継ぐ領地の繁栄が目に浮かび上がりました。

    またAmeliaの長子Rayが四歳と成長しています。
    言動が子供ながらもしっかり意見を述べている所がCamの子だと感じられます。

    感動した場面は歴史上の人物であられるVictoria女王が
    乗馬しながら勲章をChristopher達に授与した所です。
    人間だけではなく犬にも授与する等、女王の人と為りが窺えます。
    次はBeatrixの回想で少しでもとLilianが登場した事で、変わらず元気そうで安心しました。

    まだまだ色々書きたい事はありますが文がまとまらなくなるので、この辺で筆を止めます。
    今巻が好きな作家で漫画化された事をきっかけに前作から読み始めました。
    全員が魅力的で、歴史的背景も知れたので全て読んで本当に良かったです。

    ○memo
    Alex:CamとAmeliaの次男。"Alex"がIreland名かRoma名かは不明。

  • 他のハサウェイ家の作品を読んでないので、比較はできないのだけれども。
    ベアトリクスの性格がちょっと微妙に思えるシーンもあるけれど、全体的に良い作品だったと思う。
    多分、HOTなシーンの描写があんなに詳しくなければ、ロマンス小説というよりは、PTSDと闘う人を見守る人々のヒューマンドラマ、みたいな作品になってたかも?(笑)

  • ハサウェイ家の末っ子の、動物大好きベアトリクスと、戦争へ行ったクリストファー大尉との文通から始まる恋物語。

    ハサウェイ家の物語を読んできて、末っ子の特に変わり者のベアトリクスの物語がどうなるのか楽しみにしてた。
    相手は偏見に満ちてハサウェイ家やベアトリクスを見下した所のあるクリストファー。
    プルーの代わりに手紙の返事を書き始めて、心をかわしてお互いに愛情をもつようになる。
    ベアトリクスはプルーの代わりをしている事が辛くなり、手紙をかくのをやめてしまう。

    クリストファーは戦場を体験したこと、そして手紙のやり取りによって偏見を抱いているようなところが変わったのかと思ったら、帰ってきてベアトリクスに逢った時も態度は無礼なまま。
    まぁ、それがベアトリクスと関わるうちに変わってくるわけだけど、最初はこの人が最終的にまっとうになるんだろうと思っていても、不愉快な感じがするわけで。
    もっとベアトリクスにふさわしい人いるんじゃないの?と思ったり。
    恋に落ちたら男が変わる…ってパターンが好かれてるのは解るけど、あんまり無礼だったりすると「人としてどうなの?」とイラつくのを止められない(笑)

    ハサウェイ家の他の面々の様子も判って楽しい。
    キャロはやっぱりいい味出してる。
    星は3つかな。

  • 書簡でお互い少しずつ惹かれあっていくが、ヒロインは報われない恋とあきらめる 間違って送った手紙 “私を見つけてください” 秘密の隠れ家でやっと真相に辿りついたヒーローが愛の告白 この場面が話の最高潮 ウルッときたね h/hがラブラブになったのにページ数がまだけっこうある 後半、ヒーローのせいで捕虜にされたと恨む元軍人登場でラブものとはかけ離れていく ヒーローの戦争後遺症PTSDも愛の力で乗り越える

  • <ザ・ハサウェイズ>シリーズ5作目

  • いい子なのに鼻につかないビーだからこそ
    「片想い切ないよね~うん、うん」と共感できて前半は☆5
    あっさりした後半は☆4かなぁ。
    やっぱり最近のリサ・クレイパスの方が好き。
    基本的にはいつものリサでヒロインがヒーローの心を癒すんだけど
    クリストファーにはほんとビーがぴったりだわ~

  • ハサウェイズは三作目から好きになった。
    それまでは壁の花カルテットの支流としてしか見られなかった。
    本作のヒロイン・ベアトリクスも初登場時は好きになれなかったのだが
    本作中で彼女の美点が描写されていたので良かった。
    それにしても、特に三作目以降、
    彼女の飼っているペットたちに関する男性陣の発言で大笑いしてしまう。

  • 〈ザ・ハサウェイズ〉最終巻

  • ハサウェイズ完結作、動物好きの四女ベアトリス・ハサウェイのラブストーリー。美形の放蕩者で陸軍大尉のクリストファー・フェラン。戦場で苦しむクリストファーに友人のふりをして、文通から始まるラブストーリー。シリーズで一番起伏の無い物語でクリスが偽物文通相手に復讐でも始めるかと思えばそうでもなく、障害もほとんど無く結婚に一直線。ラブよりもハサウェイの家族達の会話部分が一番楽しかった。長男レオの双子の子供達に〇〇のビスケットを食べさせる場面も愉快。完結して寂しいです。キャムとケブの異母妹達の話とか書かないかしら?今回はキャルとアメリアの濡れ場がない。毎回楽しんでたのに、残念。

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