- Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562052813
作品紹介・あらすじ
雪で閉ざされた山荘の連続殺人、しかも手記を残した人間が殺されていくという。
死体消失と密室の謎、くせのある登場人物たちによる手記から導き出された意外な真相。
ついに処女ミステリ長編邦訳!
P・モーラン・シリーズ未邦訳短編も収録。
感想・レビュー・書評
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古く見せかけてるのかと思ったら
ほんとに古いお話だった。
なんかほのぼの。
他三編はあまり面白くない…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
合わないんですかね。あまり面白みを感じることができなかった。
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あらすじだけ見ると、どんな疑心暗鬼と阿鼻叫喚の37564が渦巻く血沸き肉躍るクローズド・サークルものかと思うが、さにあらず。
雪で閉ざされた山荘→つーかホテル。「ミステリ・ウィークエンド」というのは、ここのホテルがやってるミステリー・ツアーみたいなもの。行き先を告げずに舞台のホテルへ→ウィンター・スポーツドゾー☆ という、読者にあらず作中人物へ向けた単なるサプライズ企画。
連続殺人→いや、まあ、確かに複数人死んでますけども…クローズド・サークル詐欺作品でおなじみ、ただ複数人が死んでる「だけ」
手記を残した人間が殺されていく→いや、まあ、確かにそうなんですけども…そもそも「手記」というのが、クローズド・サークル界隈で期待される種類のものではない。「居合わせたホテルで殺人事件発生! 交通が回復した暁には、新聞社に高く売れますぜグヘヘ」という下世話な動機で書かれている。当然、危機感などゼロ。「手記を書いた人間が殺された」というのは、「昨夜食事をした人間が殺された」程度の意味しか持たない。
ただのミステリとしてなら、それなりに面白い。が、クローズド・サークルを期待して読むと、激しく裏切られる羽目になる。
2018/12/?読了 -
本格ミステリ3位。雪で閉ざされたホテルで起こるクローズドサークルもの。章ごとに語り手が変わっていてまずまず面白かったが、真相にあまり驚きがなかった。
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雪の山荘での殺人事件。死体消失と新たに出現した死体。
事件の展開とともに手記の書き手が変わり、登場人物たちの印象も変わってくるところが面白い。
検死審問シリーズなどより笑いの要素は少ないが、テンポよい展開、伏線の回収などはさすがで、やっぱりワイルドはいい。
P・モーランの短編も入っていてお得感。 -
大雪で孤立状態となったホテルで殺人事件が起こるというお決まりのクローズド・サークルに、密室、死体の消失や入れ替わりなど本格のガジェットがてんこ盛り。動機が後出しなのとメイントリックがやや拍子抜けの感があるのは残念なところですが、4人の手記からなる構成や伏線の回収が巧妙で素晴らしい出来栄えだと思います。
ボーナストラックの短編三つはバラエティーに富んでいますし、通信教育探偵P・モーランものの未訳が収録されているのでお得感もあります。