- Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562053346
感想・レビュー・書評
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短編集アンソロジー
伴奏者…永嶋恵美。中学校、音楽教師の毒殺未遂。
猫は毒殺に関与しない…柴田よしき。売れない作家が売れっ子作家のSNS悪口の解明を頼まれる。鍋パーティでの一幕。
罪を認めてください…新津きよみ。正義感の強い女性二人。イヤミスかな。
劇的な幕切れ…有栖川有栖。以前読んだ気もする。主人公の空想部分も含めて上手いなー。
ナザル…松村比呂美。主人公のように書かれている女性が狂気。勧善懲悪にはなっているっぽい。
吹雪の朝…小林泰三。初めて読んだ作者。読みやすい。
完璧な蒐集…篠田真由美。ミステリ部分も面白い。アンティークの蘊蓄も楽しい。
三人の女の物語…米原百合。白雪姫の話は、違う角度から書いてあって面白かった。
アミの会、2作目。毒殺っていっても、色々なシチュエーションがあるな。あと、刺殺とかと違って、計画を練る必要があるためか、犯人が執念深いというか、ある種の狂気を感じる人も何人かいて、それはそれで面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトル通り、毒殺をテーマにしたアンソロジー。本格的なミステリーが読みたくて、手に取ってみたが、やはり短編だとどこか物足りない。今まで読んだことのない作家さんの話もあり、全体的には面白かったと思う。
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アミの会(仮)アンソロジー2冊目。有栖がいてみたりアミのメンバー以外の作品も読める、しかも全編「毒殺」がテーマ。読みごたえあったー。推理小説は好きだけど、そこに至るトリックとかにさほど熱中するタイプではないので、短編でこんなのが読めるのありがたい。
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『アミの会(仮)』が気に入って手に取ってみたけど今回のは全く前に進まず。個人的にはハズレた感がありました。残念(>_<)
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8名の作家による毒殺をテーマにした短編集。
これまで読んだことのない作家さんがいたりするので、この手の本を読むと次に読みたい作家さんが見つかったりするという楽しみがある。 -
アミの会(仮)アンソロジー2冊目。
「毒殺」をテーマに男性作家も新たに加わっての8編。
「毒」というオーソドックスな手法、前アンソロジー「捨てる」より面白かった。
『伴奏者』永嶋恵美 /『猫は毒殺に関与しない』柴田よしき /『罪を認めてください』新津きよみ /『劇的な幕切れ』有栖川有栖 /『ナザル』松村比呂美 /『吹雪の朝』小林泰三 /『完璧な蒐集』篠田真由美 / 『三人の女の物語』光原百合
柴田よしき『猫は毒殺に関与しない』、ミステリ作家の桜川ひとみと飼猫正太郎のシリーズ。
人気作家主催の鍋パーティ、誰がどのように毒を盛るのか、軽いタッチなのに意外に深い作品。一番面白かった。
(図書館) -
アミの会(仮)アンソロジー。
第2弾だったんですね。
【毒殺】がテーマ。
同じような内容になってしまわないのかな?と思い、読み始めましたが、上下左右、表裏、いろいろな方向からのアプローチで、とても濃い本でした。
中には薄いものもありましたが、そこは組み合わせの妙、なかなかのコレクションです。
『伴奏者』永嶋恵美
友達を守るためにつく嘘。
最初からリバース描写…
まって、毒殺テーマだと必ず付いて来るの?ヤメテー!
『猫は毒殺に関与しない』柴田よしき
物書きの心の闇…
他人の心の中を覗き込んでる感がすごい、なかなか毒のあるお話。
『罪を認めてください』新津きよみ
「正直者がバカをみる」
これも、「猫と毒薬」?
言いふらしおばさんの行動は途中から先が読めてしまった。
『劇的な幕切れ』有栖川有栖
3作続けて読んで、女社会からいきなり男性一人称に。
トンネルを抜けた感で新鮮。
「世にも奇妙な物語」に良さそうなどんでん返し。
『ナザル』松村比呂美
PTA仲間、ママ友、これもなかなか毒社会である。
自分より下を見て安心する…主婦あるある。
『吹雪の朝』小林泰三
毒のコレクション。
生兵法は怪我の元?
『完璧な蒐集』篠田真由美
ゴシックな雰囲気が文章からも立ちのぼる。
絢爛豪華、痺れるような毒。
『三人の女の物語』光原百合
毒殺…ときくと、刃物でグサ!などに比べ、女性的な感じがする。
毒リンゴとか、蛇の毒をあおったクレオパトラがすぐに目の前に浮かぶ。
三人目の普通の女は…? -
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致死量に詳しすぎる女、正統派の毒殺、ネットで知り合った女、身近すぎる毒、毒より恐ろしい偶然…サスペンスから本格まで、一冊に閉じ込めたバラエティ豊かな毒物語集。
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アンソロジーのお題が毒殺とは、まことに物騒である。だが、ひと言で毒殺と言っても、これほどバラエティ豊かな作品群になるものなのだと、改めて思わされる。どれも著者なりの趣向が凝らされていて興味深い。正統派あり、そうくるかという意表を突いたものあり、昔話の裏側を描いたものありと、見せ方もさまざまで愉しめる。毒を使って誰かを亡き者にするには周到な準備が必要とされる。その過程をも含めて、殺人者の心理に背筋が寒くなる心地の一冊である。そう考えると、女性作家の会のお題としてはふさわしいのかもしれない。 -
女性作家たちの集まり、「アミの会」が主催しているアンソロジーだ。今回のテーマは、「毒殺」。特別ゲストとして男性作家2名も招き、さまざまな切り口で「毒殺」について描いている。
殺し方を限定するとかなり縛りが強いアンソロジーになるんじゃないかなぁと思ったけれど、まったく物語の展開や方向性が異なっていて興味深かった。
身近に毒ってそんなにあるんだな。
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