- Amazon.co.jp ・本 (466ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562065035
作品紹介・あらすじ
傷ついた魂の癒しと再生を描く、メアリ・バログの新シリーズ〈サバイバーズ・クラブ〉始動!
初春のある日、トレンサム卿ヒューゴ・イームズはコーンウォールの海岸近くにあるスタンブルック公爵の屋敷で、年に一度の〈サバイバーズ・クラブ〉の集いの時間を楽しんでいた。〈サバイバーズ・クラブ〉はかつてナポレオン戦争をともに戦った元士官たちの集まりで、彼らは深い絆で結ばれていた。
朝食後に海岸へ散歩に出かけたヒューゴは、岩場で転倒して動けずにいた美しい貴婦人グウェンドレンを助ける。彼女は友人宅に滞在していたのだが、怪我が治るまで動かしてはならないという医者の指示により、運び込まれたスタンブルック邸に留まることになった。
軍隊では貴族と平民とのあいだに時として諍いがあったため、新興富裕層だが平民であるヒューゴは、貴族の女性など鼻持ちならないと思い込んでいた。それゆえ、はじめは反発しあっていた二人だったが、共に時間を過ごすうち、どうしようもなく惹かれ合ってゆき……。
感想・レビュー・書評
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前半は、浜辺で偶然出会って怪我しているところを助けてもらった……というロマンチックな出会いからは想像できないような二人の関係……だけど、どうしても惹かれあってしまった……まま別れて、からの後半が面白かった。王道をいかないよなあ、メアリ・バログ。
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サバイバーズ・クラブシリーズ1。戦争で心に傷を負ったヒーローと貴婦人。彼女も夫・子供を失い心身に傷を抱えてます。そんな傷を負ったふたりが幸せになれるのか?メアリ・バログがしっとりと物語を綴ります。
よくある身分差ロマンスとはちょっと違う現実味あるストーリーでした。戦争の英雄となり爵位を賜るも罪悪感や貴族社会への劣等感ハンパないヒューゴが哀愁漂う感じで応援したくなります。ヒロイングウェンにメロメロなのに口下手で上手く立ち回れずあとからウジウジするのも人間らしさが出てて人としてそれも魅力的。
結婚前に事件が起きたり、ヒロインが逃げ出したりすることなくとやっぱり劇的なことは無いんだけど読み出したら止まらなかったです。
前シリーズは最初の2作しか読んでないんだけど、登場人物は関連してるんですね。そちらも積んでるので読まねば〜。