ホビット〈上〉―ゆきてかえりし物語

  • 原書房
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本棚登録 : 403
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562070008

感想・レビュー・書評

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  • 実は児童版も家にあったりもしたのですが、
    『指輪物語』と揃った装丁で並んでいたのでつい。。

    久々に読んだら結構忘れていることも多く、それなりに新鮮さも。
    ドワーフもてんこもりで、ドワーフ好きにはたまらないかも、、?

    裂け谷(Rivendell)やゴクリ(Gollum)など、
    『指輪物語』ともリンクする内容もあちこちに。

    で、ドラゴン退治やエルフにドワーフ、ゴブリン等々、、
    古今のファンタジーのスタンダードがいろいろと詰まってるなぁ、、とあらためて。

    『ロードス島戦記』のシューティングスターのモデルは、
    スマウグそのままな感じですしね、、巣穴の描写とかも含めて。

    今から映画が楽しみで仕方がないのですが、全部で3部作とは、、
    物語がどう分けられていくのかも、気になっています。

    ガンダルフ視点の物語が、もうちょっと増えるのかな、なんて。

  • 借りたもの。
    『指輪物語』に比べると文体が子供に語りかけているようで、童話のようだ。
    ビルボ・バギンズがふとした事から、平和なホビット庄から引っ張りだされ、ドワーフ達と共に竜退治の旅に出る。
    ビルボのドワーフやトロルとのコミカルなやりとりが面白い。
    ゴラムとの謎々大合戦は勉強?になる。

    『指輪物語』翻訳初版の訳より読みやすい。
    文庫でありながら、注釈の充実ぶりに感嘆。
    イギリス文学のオマージュや関連を指摘。この物語を深く味わえる。
    映画化記念に一読の価値あり。
    イギリスコメディアン・マーティン・フリーマンがビルボ・バギンズを演じるのも納得。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「謎々大合戦は勉強?になる。」
      なります。
      機知はピンチを救うのですから。。。
      「謎々大合戦は勉強?になる。」
      なります。
      機知はピンチを救うのですから。。。
      2014/04/03
    • 亞綺羅さん
      > nyancomaruさま
      そうですね、最後は若干ズルではありますが…
      最初に決めたルールからは外れていないという……
      英語の言葉遊...
      > nyancomaruさま
      そうですね、最後は若干ズルではありますが…
      最初に決めたルールからは外れていないという……
      英語の言葉遊び、ダジャレの謎々が面白いです。
      2014/04/05
  • 「ホビットの冒険」の文庫版です。岩波版とは訳者が異なりますが、原語を意識できるこちらの方が現在の自分には好み。ただ、子供の頃読んだ岩波版への思い入れは消えませんけどね。資料的にも充実していて素晴らしいです。

  • 映画を見て、来年まで待ちきれないので原作購入。
    指輪物語も全巻読んだが、やっぱり原作を読むと昔ながらの善きファンタジーだなぁと思う。
    ゴラムの「いとしいしと」が原作では「愛し子チャン」なのも面白い。
    あと、注釈の多さにはビックリ。
    ストーリーの感想は下巻で。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「来年まで待ちきれない」
      とってもエンターテイメントしてましたねぇ~
      目が疲れるので3Dは遠慮したのですが、もう一度観に行くとしたら、3D日...
      「来年まで待ちきれない」
      とってもエンターテイメントしてましたねぇ~
      目が疲れるので3Dは遠慮したのですが、もう一度観に行くとしたら、3D日本語吹替にしようかと思っています。。。
      2012/12/27
    • nanappeさん
      コメントありがとうございます♪
      原作は戦闘とかが少ないけど、映画は見せ場だらけでしたね!
      1回目は2D字幕だったので、明日あたり3Dで2回目...
      コメントありがとうございます♪
      原作は戦闘とかが少ないけど、映画は見せ場だらけでしたね!
      1回目は2D字幕だったので、明日あたり3Dで2回目見てきます(笑)
      2012/12/28
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「3Dで2回目見てきます(笑) 」
      観に行かれましたでしょうか?
      私も時間作って「3D」観に行きたいなぁ、、、
      「3Dで2回目見てきます(笑) 」
      観に行かれましたでしょうか?
      私も時間作って「3D」観に行きたいなぁ、、、
      2013/01/08
  • 岩波少年文庫版の『ホビットの冒険』は、『指輪~』にはまったときに当然読んでいるんですが、これは新訳で詳細な注釈つきのが文庫になったので、来月の映画公開にあわせてちょっと復習がてら読んでおこうかなと。ただ注釈つき、嬉しいんですが、1冊につき4分の1(実に100ページ以上)くらいが全部細かい文字ぎっしりの注釈なので、本文と照らし合わせて読んでると、なかなか先へ進めません(苦笑)。注釈自体は、トリビア的なものが多くて、それはそれで面白かったんですが。

    瀬田訳が出た頃より、トールキンに関する研究もずっと進んでいるわけだし、訳者もより正確に、というのを心がけてくれたようですが、個人的には、たとえ意訳すぎだと言われても、瀬田訳独特の言い回しには愛着があり、とくにゴラムの指輪に対する呼びかけ「いとしいしと」が今回「愛し子チャン」という中途半端な訳になっていたのはちょっと違和感ありました(もとの英語は「my precious」)。たとえば指輪のほうでも「Strider」を「馳夫さん」って呼んじゃう瀬田訳の独特のセンス、今となっては愛おしいですもの(笑)。

    人名も、トーリンがトリンになったりと、ドワーフたちのほとんどから名前の中の「-」が消えてましたけども、こういうのは発音の正確さ優先なら仕方ないのかなあ。さすがに「ビヨルン」が「ビヨン」になったのは、なんかちょっと変…って思っちゃったけど(苦笑)。でも全体的にはすごく配慮のゆきとどいた印象の訳文なので、訳者さんへの好感度は高かったです。

    • yamaitsuさん
      瀬田訳には独特の親しみやすさや温かみがありますよね!垢抜けないんだけど、そこがまた物語世界と合ってるというか。
      山本訳も、なんというか作品...
      瀬田訳には独特の親しみやすさや温かみがありますよね!垢抜けないんだけど、そこがまた物語世界と合ってるというか。
      山本訳も、なんというか作品と向き合う「誠実さ」「真摯さ」が感じられてなかなか好感度高かったです。
      トールキン作品の場合、単純な翻訳だけでなく、世界観や背景に対しての理解もないと難しそうですし、そこをすっとばすと、戸田奈津子の映画版字幕みたいに、ファンから非難轟々になっちゃうんですよね(苦笑)
      2012/12/14
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「戸田奈津子の映画版字幕みたいに」
      そう言えば、そんなコトがありましたねぇ~。
      「ホビット」観てきましたが、しっかりエンターテイメントしてま...
      「戸田奈津子の映画版字幕みたいに」
      そう言えば、そんなコトがありましたねぇ~。
      「ホビット」観てきましたが、しっかりエンターテイメントしてました。なかなか良かったですヨ!
      2013/01/07
    • yamaitsuさん
      「ホビット」良かったですか!まだ見れてないんですが、俄然楽しみになってきました!
      「ホビット」良かったですか!まだ見れてないんですが、俄然楽しみになってきました!
      2013/01/08
  • KiKi が子供時代に出会った「ホビット」の日本語版は瀬田貞二さん訳の岩波書店のハードカバー本でした。  その後、長じてから原書房から山本さん訳の「ホビット―ゆきてかえりし物語」が出た際にこの「ゆきてかえりし物語」というフレーズに惹かれて(実際、原題・・・・かどうかははっきりしないけれど KiKi が持っている英語版 には There and Back Again という副題がついている)、読んでみようかと何度も思いました。

    でも、結局長々とこの本を購入せずに(ついでに図書館で借りて読むこともせずに)きたのはひとえにこの「翻訳」に関して芳しからぬ評判を耳にしていたからでした。  そしてその芳しからぬ評判の中でもっとも KiKi の読書意欲を削いでくれちゃったのは、会話文の翻訳のところで「ナンタルチア」とか「サーラバイバイ」という一世を風靡(?)したかもしれないけれど死語と化しているように感じられる言葉が出てくるというお話と、ゴラムのセリフの中の "My Precious" が「僕チン」となっているというお話でした。

    KiKi は辛うじて「ナンタルチア」は何気に記憶にあるものの「サーラバイバイ」はよくわからなかったし、"My Precious" の「僕チン」に至っては「何故そうなる??」と疑問符だらけ(ゴラムの "My Precious" は自分のことを言っているケースと指輪に呼びかけるケースがあるのに僕チンではその二重人格的な異様さがよく伝わってこない気がした)で、全体を読まずして「あとは推して知るべし・・・・」みたいな気分になっちゃって敬遠してここまできてしまいました。

    でも映画化のおかげで比較的手を出しやすい文庫本も出たことだし、「ナンタルチア版」からは改訂もされていると聞いていたし、さらにはこちらのサイトで「ナンタルチア」や「サーラバイバイ」はともかくとして、情景描写なんかのところでは瀬田版よりも正しい翻訳になっている部分も多いということを聞きかじっていたこともあり、今回購入→読書という流れになりました。  さらに言えばトールキン・ファンの KiKi にとっては嬉しいほどの重厚な注釈(この上巻では本文246ページに対して、注釈が96ページ!)があるのも魅力でした。

    ま、てなわけで注釈をいちいち参照しながら読み進めていたので上巻だけを読了するのに結構な日数がかかってしまったのですが、前評判から恐れていたほどには読みにくい訳ではなかったように感じました。  「ナンタルチア!」は消えて「驚き、桃の木、バナナの木」となっているのには結構笑えました。  「サーラバイバイ」は相変わらず・・・・・・。  「僕チン」は「愛シ子チャン」に変更されていて「僕チン」よりはいいけれど瀬田さんの「いとしいしと」のセンスにはちょっと及ばないかなぁ・・・・という感じでしょうか?(苦笑)

    上巻全体を読んでの感想としては、子供に薦めるなら、そして「古の時代のお話なんだよ」という雰囲気を味わいたいなら瀬田訳の方がなんのかんの言ってもやっぱり上をいっているかな・・・・と。  更には、映画(の字幕)で使われる固有名詞のほとんどが瀬田訳に準じているようなので、そういう面での混乱を避けるなら、さらには「ホビット」→「指輪」を一連の物語として読むなら統一性という面でも瀬田訳の方が混乱しないで済むだろうなと感じました。

    一方で、原書を片手に英語のお勉強を兼ねて読書するなら山本訳には見るべきところが多いと感じました。  これを特に感じたのは物語冒頭でガンダルフがビルボを訪ねてきた際の最初の挨拶のところです。  瀬田訳ではビルボが「よいお日和を」と言うことになっている(これはこれで名訳だと思う)けれど、この山本訳では原文をそのままカタカナ書きした「グッドモーニング」となっています。  原文そのままのカタカナ書きとは何事だ!と憤慨されていらっしゃる方も世の中にはいるようだけど、KiKi にはなまじ「よいお日和を」と綺麗な日本語にしちゃうよりは情景がアリアリと目に浮かびました。

    この "Good Morning"、私たち日本人は「おはよう」の意味だと学校では習うけれど、イントネーション次第では「おはよう」という挨拶という以上に「ごきげんよう(はい、さようなら)」というような意味になることもあるわけで、そこを茶化してのユーモアあふれる会話をトールキン先生は描いています。  そんな英語文化がより切実に伝わってくるのは、翻訳も何もしていないけど、単なるカタカナ書きの「グッドモーニング」の方が勝るなぁと感じたりもするわけですよ。

    まあ、KiKi 自身の「馴染み」という点でも、「指輪物語」との連続性という点でも、そしてさらには川や山などの名付けのセンスという点でも瀬田さん訳の方が評判がいいのはよくわかるのですが、瀬田訳でよどみのない日本語だけどこれはいったいどんな情景なんだ?と頭に映像が浮かばないようなシーンを山本訳で読むと「なるほど・・・・」と思うところも多いです。  さらにはそこにあたる部分を英語で読んでみると「山本センセイの勝ち~!」となることも多々あるということがわかっただけでも、こちらを購入して読んでみた甲斐があるというものです。

    会話部分はどこか品のある瀬田訳に対し、ちょっと悪乗り気味の山本訳という感じです。  でも、原文を読んでみると子供向けのこの「ホビット」という作品の持つカラーはより山本訳に近い(ちょっとハチャメチャなエンターテイメント風)だと思うんですよね。  だからこそ流行語になった「ナンタルチア」とか「サーラバイバイ」が使われているのはよくわかる・・・・・(苦笑)  言葉の持つイメージみたいなものは確かにそれらの流行語にこそあったりもするわけですから。  ただ、「翻訳の賞味期限」みたいなものを考えると、これはちょっといただけない戦略だったかな?と思わずにはいられません。

    さて、この本がオススメできる最大の理由はトールキンの自筆の挿し絵がふんだんにしかもカラーで掲載されているところだと感じます。  但し地図は別です。  まずこの上巻には地図が載っていません。  地図の話をしている場面であってさえも・・・・・。  (具体的にはビルボの家の居間のシーンとエルロンドの館の2か所)  一応、下巻の方には「荒れ野の地図」も「スロール(こちらの本ではトロール)の地図」も二色刷りで掲載されているのですが、地図の話をしている時に同じ上巻の中にその絵がないのは不親切だなぁと感じました。  そして、その下巻に掲載されている地図にも不満が残るのは、地図上の文言が全て日本語になってしまっているところです。

    もちろん日本の読者に対するサービスなのはわかるけど、「荒れ野の地図」はともかくとして「スロール(こちらの本ではトロール)の地図」の月光文字はやっぱりルーン文字じゃないと雰囲気がぶち壊し・・・・・と感じるのは KiKi だけかしら??  こういう冒険ものにはやっぱり神秘性は必要で、「これはいったい何が書いてあるんだろう??」と思わせるところにも大事なポイントがあるのになぁ・・・・・とちょっぴり残念な気分になりました。  

    このスロール(こちらの本ではトロール)の地図、本来ならビルボの居間でみんなが眺めた時には月光文字の部分が見えず、エルロンドの館で初めてそこに月光文字があることがわかり、そこで文字が読めるというしかけになっています。  先日このエントリーでもお話したようにトールキン先生はこの地図の装丁について「スロールの地図(物語の中で月光文字が浮かび上がることになっている地図)を製本後に糊付けで加え、その裏面には光にかざして見た時に見えるように月光文字(アングロサクソンルーン文字)を配したいと願った。」というほど拘りをお見せになった地図なんですよ。  それなのにその月光文字部分が日本語で、しかも地図上の他の文字よりも大きなフォントで書かれてド~ンと載っちゃったらトールキン先生が意図したものとは大分変わってしまうのに・・・・・・・と思わずにはいられません。

    ま、何はともあれ、まだまだ物語は前半戦。  下巻から闇の森に突入するビルボたちの珍道中をこのまま読み進めていきたいと思います。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      同じ路線で勝負(?)しないのは正解でしょう。まぁ読み比べられるのが一番ですよね。。。
      同じ路線で勝負(?)しないのは正解でしょう。まぁ読み比べられるのが一番ですよね。。。
      2014/03/01
  • 文庫にも、カラー・イラスト掲載されるのかなぁ?

    原書房のPR(旧版ハードカバー)
    「世界中にブームをまきおこした20世紀最上のファンタジー『指輪物語』の原点『ホビット』の定本版(第4版)が、新訳で日本上陸。カラー10点を含む著者自筆の挿絵および各国語版の挿絵を収録。トールキン・ワールドの理解を助ける詳細な注釈付。」

  • 指輪物語へと続くホビット、ビルボの冒険物語。
    指輪物語はホビットやドワーフ、エルフ、人間が悪との戦いに挑む壮大な物語だが、そのきっかけになったと言ってもいいビルボの冒険は、無理矢理ドワーフのお宝探しに付き合わされたのが始まり。いかにも児童文学的設定だが、ビルボ達の旅路は壮絶。
    読み応え充分です。

  • ホビットの村で優雅に暮らしていたビルボが、ある日急に魔法使いガンダルフに無理やり引っ張られ、宝探し(取り戻し)をする羽目に。
    きっかけからビルボが訳の分からないまま、ドワーフ族と旅に出る光景は、可哀想というかなんというか。ひたすら帰りたい、と旅に受け身なビルボがどう変化していくか。

  • 上下読了 ホビットのバギンスが13人のドワーフと魔法使いガンダルフと一緒に悪いドラゴンに奪われてしまったドワーフの故郷を取り戻す冒険にでかける話  映画でラストを知っていても最後バギンスが故郷に帰る章は今までの苦労や出来事が走馬灯のように胸を駆け巡り、号泣ですわ‥ ホビットと一緒に大冒険している気持ちで読めた。名作すぎるな。出てくる登場人物みんなが完全な善人ではないし、(特にドワーフ頑固すぎ)バギンスは道中ベーコンエッグのことばっかり反芻してるし、人間味がありすぎるなあ。トリンが死んでしまうときに言った「君みたいな黄金より呑気な暮らしを大切に思う人が増えたらいいのに」っていうテーマがロード・オブ・ザ・リングの欲の無い甥っ子のフロド君しか指輪を返せないっていうところに繋がってるよね。というかいろんな所がロード・オブ・ザ・リングの旅程とリンクしたりしていて、「中つ国マップ」を見ながら読んだのですごく楽しかった。バギンス氏の冒険は深くわたしの心に残ると思う。

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著者プロフィール

(1892-1973)オックスフォード大学教授。言語・神話への豊富な知識を生かして創造された別世界ファンタジー『指輪物語』は世界中に熱狂的なファンを持つ。他に『ホビットの冒険』等がある。

「2022年 『終わらざりし物語 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

J.R.R.トールキンの作品

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