指輪物語 4 旅の仲間 下 2 (評論社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784566023659

作品紹介・あらすじ

恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ-。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。

感想・レビュー・書評

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  • この物語の中で、一番動きがあり、スリリングな場面が続く。
    ギムリがガラドリエルを崇拝するに至った理由をその美しさの故だとばかり思っていたが、それよりも(エルフがいつもドワーフを敵視しているにも関わらず)彼女がドワーフを尊重する態度をとったことによることが大きいことに今更ながらに気がついた。そしてその発言からはかつてはドワーフとも仲良くしていたことが分かったからではないだろうか。やはり濃厚な話であるので、読み落としているところも多いようだ。
    これからも熟読を続ける。

  • 再読中。モリアでバーリンの墓をみつけた指輪の一行。ガンダルフが残されていた手記を読み解いたところによると、かつてドワーフのものだったモリアをオークから取り戻すためにやってきたバーリンたちは一度は勝利を収めるが、数年後オークたちの逆襲に合い全員が非業の死を遂げたらしい。何か恐ろしいものが彼らを襲ったようだ。そしてその同じものがそのとき一行を襲う。その正体は上古からエルフを苦しめた怪物バルログ。ガンダルフにより怪物は奈落の底に落下するが、怪物の最後の抵抗によりガンダルフも一緒に落下してしまう。

    他のオークを薙ぎ払い何とかモリアの外へ逃れ出た8人は、エルフたちの森ロスロリアンへむかう。途中、ロリアンから偵察に出ていたハルディアとその弟たちに遭遇、一行を案内してくれることになるが、種族的に不仲なドワーフだけは目隠しを要求されてひと悶着。しかしロリアンの奥方ガラドリエルの計らいでドワーフへの疑惑も緩解、ガラドリエルとその夫ケレボルンは一行をもてなし、こののちレゴラスとギムリも親友となる。フロドはガラドリエルの鏡を覗き、そしてガラドリエルがエルフの3つの指輪のうちの一つの所有者であることを知る。

    やがて一行はガンダルフを欠いたまま舟で旅を再開、大河アンドゥイルを南に下ってゆく。川をくだる一行をゴクリが追ってきていることに彼らは気づく。そしてオークたちの襲撃も受ける。このまま一直線にモルドールへむかうか、一旦ミナス・ティリス(ゴンドール)へ向かうか決めあぐねる一行はフロドに答をゆだねる。しかし指輪の魔力に誘惑されたボロミアがフロドから指輪を奪おうとし、咄嗟にフロドは指輪をはめて姿を隠す。フロドは一人で指輪を捨てにゆく決意をするが、サムだけが察してフロドと共に行くことになる。


    やっとガラドリエル様登場!いろんな意味で彼女が最強のエルフなんじゃないかと個人的には思う。鏡のシーンの迫力はとくに凄い。(映画でのケイト様も完璧だった!)唯一残念なところがあるとしたら、旦那のケレボルンがいまいちなとこくらいですかね(失敬)そんなガラドリエルさまに恋しちゃうギムリも可愛い。エルフの食べ物レンバスや、薬草アセラスなどの独自のアイテムも、久しぶりに思い出して懐かしくなる。

    終盤、サムがフロドの行動を一人だけ察して追いかけ、一緒に行くという場面で早くも胸アツ。サムなしでフロドの偉業はなしとげられなかった。エルフや人間より弱く小さいホビット、そのホビットたちの中にもさらにヒエラルキーはあり、名家の出で教育もあるフロド、ピピン、メリーと違って、サムはフロドの使用人(庭師)という立場だが、そのサムの無償の献身、無私の善良さこそが最終的にフロドを支え、世界を救うことになるんだよなあ。

  • 読了。
    旅の仲間 下2

  • サムがだんだんかっこよくなってくる♪
    もちろん、馳夫ことアラゴルンもだけど。
    でも、私はボロミアに人間としての弱さと苦悩と誇らしさを見ることができて、彼が好きになった巻でもある。
    ダメ男が好きなんだ(笑)

  • 旅の仲間(表題に込められた意味を確認して嘆息しております)!! これほど相応しい副題は滅多にないと思う。頭であり導き手をうしなってしまってから、かれらが暫し憩い、(ロス)ロリアンになぐさめられ、しかしまた旅立ってーーそのすべての中にパズルのピースが埋め込まれていて、終わりには悪影響の決定的なものとしてすがたを表したように感じられた。ガラドリエルの奥方とギムリのやり取りが実に良い。そしてなんといってもサム!! こころやさしく、ただしくフロドに添ってあるかれが、なぜ(すくなくとも己では)皆に謙っているのかだけがとても不思議だ。書かれたくにでの階級的なものだろうか? トールキンは(当時にしては、だが)さまざまのくにをきちんと調べて書いたようにいわれているけれど……

  • ガラドリエルが、ただ、ただ、聡明で、優雅で、気品溢れていた。後半の展開が予想外!サムはいいやつだ。

  • ガンダルフの喪失と導き手がいなくなったがための旅の一行の離散。重苦しい展開が続くが、その中でエルフの国の幻想的な場所に立ち寄り一息つくことが出来る。
    やはりサムの存在は救いだ。彼の朗らかなキャラクターのおかげで随分とも旅の仲間たちも読者も救われていると思う。

  • つくづく大人なファンタジーだと思ってしまう。

    旅の仲間達それぞれが背負ってるもの、この世界の歴史、なかなか脳内イメージが難しいのだけれど、それぞれがそれぞれにひたむきに進もうとしているのはヒシヒシと感じる。

    そんな中のサムは、人間臭くて安心する。

  • ●J・R・R・トールキン

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    指輪物語 4
    旅の仲間 下2

  • 感想は最終巻にて。

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著者プロフィール

(1892-1973)オックスフォード大学教授。言語・神話への豊富な知識を生かして創造された別世界ファンタジー『指輪物語』は世界中に熱狂的なファンを持つ。他に『ホビットの冒険』等がある。

「2022年 『終わらざりし物語 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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