とざされた時間のかなた (海外ミステリーBOX)

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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784566024229

作品紹介・あらすじ

母さんが死んで一年にもならないのに、父さんが再婚した。とびきりの南部美人と。映画『風と共に去りぬ』を思わせる屋敷で、十七歳のノアがさぐりあてた想像を超える事実とは…?傑作ミステリー、待望の改訳新版。

感想・レビュー・書評

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  • 父の再婚でできた親子の秘密に知ってしまったノアが命を狙われる。
    本当に不幸なのはゲイブとジョージィ,永遠に17才と13才では生きづらすぎる。

  • 訳者が上手いのか?前半から読みやすく夢中で読んでしまった。
    しかし子供向けだからか?犯人?側に緊迫感がない所がなんとなく納得出来ない。
    他も伏線があるのに使われなかったり、海外ものにありがちな「なんだか感」は残ってしまった。

  • 時間の止まった家族というテーマはありがちだけれど、そこに生じる苦悩には、一種の透明感があって、つい惹かれてしまう。
    不思議だ。
    しかし、典型とはいえ、父親の愚かしさには苛つく。
    それなりに楽しめた。

  • 主人公のノラは17歳半、鏡の中の自分を、この年頃の女子では当然の可愛さがあると眺めた。この冒頭の部分は、何気なく読んでしまうが最後まで読んでから読み返してみると、老いやそれに伴い美貌が失われていくことを過剰に怖がる愚かさを、読者は痛感する。
    ノラは、売れっ子作家の父親が衝動的に再婚した若く美しいリゼットと、その息子17歳のゲイブ、娘13歳のジョジーと夏休みを過ごすことになる。
    ノラの回想は読者の想像を掻き立て、リゼットたちの言動は読者の想像確証に変えていく。

  • こりゃ裏「時をさまようタック」だな、と読みはじめて間もなくわかったので、親子の秘密は何だろうというドキドキはなかったし、正直言って、不老になった理由はちょっとお手軽な感じもする。母の幽霊は出ないか、出るならもう少し上手に出せ、とか、細かいところに文句をつけるとキリがないが、児童文学にも純文学とエンターテイメントがあり、これはエンターテイメントなので、スピード感と展開が大事で、雰囲気作りも悪くないと思う。
    普通の文学では純文学とエンターテイメントは分けて評価するのに、児童文学はいっしょくただから、こういう作品と「モモ」が同じ「時間テーマ」枠に入ってしまうけど、本来は比べられないものだと思う。こっちの方が価値があるというわけではないが、子どもに「読書が楽しい」と思わせる点は、評価できる。
    この本の優れた点は、ジョージィという思春期に生きねばならない少女の苦悩が描けていること。普通の思春期だって、当事者にはうんざりするほど長く、憂鬱なもので、それが永遠に続く不幸は、思春期の読者には強い印象を残すだろう。
    大人のサスペンス、ミステリ好きにはもの足りないかもしれないが、小高から中学生にはいいと思う。

  • この本は面白いです。

    まず、表紙裏の説明文から
    「母さんが死んで一年にもならないのに、父さんが再婚した。
    とびきりの南部美人と。
    映画『風と共に去りぬ』を思わせる屋敷で、十七歳のノアがさぐりあてた想像を超える事実とは・・・。
    傑作ミステリー、待望の改訳新版!」

    父親が若くて綺麗な女の人と再婚した。
    女の人の子どもは、同い年の男の子と、そしてヒステリーだけど甘えてくる可愛い妹。
    妹のたわいない話に疑問を抱いたところから、この家族に疑惑の目を向ける。
    自分の母親が幼いころに遭遇したサーカスの火事に、この小さな妹も遭遇したという。

    不安と恐怖、そしてついに殺されかける・・・。
    なのに父親はノアがどれだけ訴えても、美人の妻の言うことを信じてしまう。

    最後はハッピーエンド的なので生徒にも安心して薦められます。

    が、この父親というか世の男性ほとんどがそうなのかもしれませんが、美人の妻が亡くなった後、泣きながら娘に言うことには
    「もっと時間があれば、おまえの母さんとのようになれただろうが。まあ、リズは、ともかく若々しく・・そして美しかった・・」
    バカじゃないのと思ってしまう。
    娘もろとも殺されていたかもしれないのに、若々しくて綺麗だったらいいのか・・・。
    全く男というものは・・・・。

    これは寄贈でいただいた本です。
    毎年「河本文教福祉振興会」さんから図書を数冊から十数冊寄贈頂きます。
    ありがとうございます。

  •  時間、それに対する感覚が重要な軸になっているYAサスペンス。このシリーズは秀作が多そうなので今後も注目。

  • 書評に「“年を取らない家族”という発想が、萩尾望都の『ポーの一族』を思わせる」とありまして、期待を持って読みました。
    ミステリというか、サスペンスですかね?
    年を取らないって、しんどいのやな。

  • 「年を取らない人たち」を巡る話。よくあるジャンルの中の、よくある話に留まってしまっているな。年をとらないことによる苦労なんかについても書かれているけれど、そういうところをもっと詳しく、面白く書いた本がいくつもある中、面白さを感じられない。

    ストレートすぎる話を、あまりにありふれたジャンルで書いてしまった本。

  • 父親の再婚相手と夏を過ごすことになったが、新しい家族には何か秘密があるようで。。。

    とても読みやすく、最後まで一気に読めた。
    物語の核の部分はすぐ分かってしまうけれども、最後まで楽しめる。

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