ぼくたちのスープ運動: 小さな思いやりが世界を変える!

  • 評論社
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本棚登録 : 109
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784566024731

作品紹介・あらすじ

新しい学校、新しい生活になじもうと努力するジョーダン。実は病気で入院していた経験がある。心配性のママが毎日持たせてくれるスープを、ある日ホームレスの男性にあげたことから、家族や学校や地域まで巻き込んで、思わぬ「スープ運動」が広がっていく。ジョーダンは、入院中に知り合った少女とかわした約束―できる限り人にいいことをしよう!―が自分を支えていたこと、そして小さな思いやりが世界を変えるかもしれないということに気づいていく……。オックスフォード大学の学生が、自転車にスープを積んでホームレスに配ったという実話がもとになった、一杯のスープのように温かいお話。

感想・レビュー・書評

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  • 小児ガンが寛解したジョーダンは、引っ越した町で腹をすかせたホームレスの男性に母親が作ったスープを渡した。それは、ジョーダンがある女の子とした約束を守るためだった……。

    実際にあったスープ運動がモチーフになったという作品。ホームレスの問題に加えて、小児ガン、戦争のPTSD、親の過保護など、ほかにも盛りだくさんの内容だ。作者はお笑いをしていた人というだけあって、キャラクターのクセがちょっと強め。
    インフルエンサーになりたい強烈な姉アビ、過保護すぎる母親に、いつでもふざけたふりをする父親、スープ運動に協力を惜しまない校長。普通は校長が石頭だったりするのに、この校長はすごくいい。そして、周囲の人を自分のペースに巻き込んでいく闘病仲間のリオ。
    冒頭な作者の言葉がある。ここで、一気に心をつかまれる。日々のニュースは悲しくて、無力感を感じるけれど、じぶんにできることを続ければ世界は変わるんだ、というメッセージは、まさに今必要な言葉だ。

  • 2023.01.19

  • 実話なのすごい。勇気と思いやりがな、ママのじゃまやめてって感じ本当すごいよ300ページ超だねど外国の本ってすらすら読めるな 単調で好き

  • 白血病が寛解を迎え新しい学校に転校したジョーダン。なかなかなじめない中、近所の公園でテントを張るホームレスの人たちと知りあう。

    ジョーダンはホームレスにスープを届ける活動をひっそりと始めます。「インフルエンサー」になりたいお姉ちゃんは弟をダシにSNSでスープ運動を広めていくんだけどいつしか正義感が生まれて自分が運動をひっぱっていく。ママは過保護で、ジョーダンが「ホームレスとつきあってる」ということだけで震え上がっちゃうほどなんだけど、いつの間にか運動に前のめりになったお姉ちゃんがいっしょうけんめい説得してくれるし、いつの間にかパパも味方してくれる。そこらへんの家族会議の様子も、とってつけたようではなく自然に描かれていてよかった。

    あと、後押ししてくれるジョーダンの校長先生がいいキャラなんですよね。YAに登場する校長先生としてはなかなか画期的なのではw

    ジョーダンの原動力になっているのは、入院仲間だったリオという少女から教わった「ミツヴァー」という人に親切にする精神。入院中のエピソードはフラッシュバックの形でずっと織りこまれ、ぐっと心をつかまれます。

    ジョーダンは、病気になったことで周辺からの視点を得たのだろう。そういうことも、ホームレスの人たちとの親和性を高めたのだろうな。そのあたりが読んでいて自然と伝わってくるのがいいし、もうひとり重要な人物とわかり合うためのきっかけにもなっている。とてもよく書かれた物語だった。

  •  ジョーダンは、がんの治療で入院中に親しくなった少女リオとの約束を果たすため、困っている人に親切にするという行動を続けている。
     意地悪なウィルに邪魔されながらも、ホームレスの人たちにスープを届けるという活動を始めたジョーダン。インフルエンサ―の姉のアビも加わって、スープ運動は全国に知れ渡った。

  • 少年の現在と、少年の過去の日記とで構成される。最終盤で、少年とともに入院していた少女の結末が明らかになる。

  • ミツバァーするぞー

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著者プロフィール

イギリスの児童文学作家。放送作家やコメディアンを経て、現在は児童書の執筆を中心に活動中。日本で紹介されている作品に『サヨナラの前に、ギズモにさせてあげたい9のこと』がある。

「2022年 『ぼくたちのスープ運動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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