アート・ウォッチング〈2 近代美術編〉

  • 美術出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (134ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784568201512

作品紹介・あらすじ

ただ通り過ぎるのではなく、作品と対話するための20の試み。ゴッホからヘンリー・ムーアまで。だれもが知っている名画のだれも知らないところをクローズアップしました。巻末には実際に鑑賞に出かける際に役立つデータ・ファイルが付いています。

感想・レビュー・書評

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  • この本は素晴らしい。読者は、擬似的に頭をフル回転させた美術館巡りができる。鋭くも柔らかい解説は、読者の感性を高めてくれると同時に、全く気づかなかった鑑賞方法を提案してくれる。個人的には、筆の方向や塗り方、細部の形態などを注視し、何を書き表そうとしているかを観察する著者の態度は勉強になった。なお、収録された絵画はどれも国内美術館のものだが、とても発色が良い。表層的な評価かもしれないが、美術本ではこういう部分が大事だと思う。また、著者2名(中村英樹、谷川渥)の巻末の小論は、少しばかり難しめだが、一流の内容で読みごたえアリ。
    本書は、同シリーズの「アート・ウォッチング現代美術編」と並ぶ、充実した内容を誇るといえよう。
    (なお、「現代アート辞典」の谷川渥は読みづらくてかなわなかったが、こちらは読者に寄り添い啓発しようという意気込みを感じられ、氏の思想の一端に触れることができる。)

  • 資料ID: W0176404
    請求記号: 702||N 37||2
    配架場所: 本館1F電動書架C

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著者プロフィール

1940年、名古屋市生まれ。名古屋大学文学部哲学科(美学美術史)卒業。1965年、69年、美術出版社主催芸術評論募集に入選。以後、近・現代美術の評論活動を展開。2011年まで名古屋造形大学造形学部教授を務める。国際美術評論家連盟会員。
著書:『鮮烈なる断片──日本の深層と創作現場の接点』(杉山書店、1984年)、『アート・ジャングル──主体から〈時空体〉へ』(水声社、1999年)、『新・北斎万華鏡──ポリフォニー的主体へ』(美術出版社、2004年)、『生体から飛翔するアート──二十一世紀の《間知覚的メタ・セルフ》へ』(水声社、2006年)、『〈人型〉の美術史──まなざしの引力を読む』(岩波書店、2011年)ほか多数。

「2015年 『いきのびるアート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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