- 本 ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569565477
感想・レビュー・書評
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「鬼と人と(下巻)」堺屋太一著、PHP文庫、1993.05.20
254p ¥540 C0193 (2020.02.04読了)(2019.01.21購入)(1995.10.20/10刷)
【目次】
その十一 評 (天正十年四月九日、甲斐府中にて)
その十二 盟 (天正十年四月十日、甲斐左右口峠にて)
その十三 川 (天正十年四月十六日、遠江浜松にて)
その十四 里 (天正十年四月二十日、(信長)尾張清洲にて、(光秀)美濃大垣にて)
その十五 越 (天正十年四月二十一日、(信長)美濃関が原にて、(光秀)近江安土にて)
その十六 形 (天正十年四月二十一日、(信長)近江安土にて、(光秀)近江坂本にて)
その十七 略 (天正十年五月七日、(信長)近江安土にて、(光秀)丹波亀山にて)
その十八 断 (天正十年五月十七日、近江安土にて)
その十九 惑 (天正十年五月二十六日、(信長)近江安土にて、二十七日、(光秀)山城丹波国境の愛宕山にて)
その二十 変 (天正十年六月朔日、(光秀)丹波から京への道中にて、二日、(信長)京都本能寺にて、(光秀)京都三条堀川にて)
その二十一 焉 (天正十年六月十三日、(光秀)山城国御坊塚にて)
あとがき
解説 木村尚三郎
☆関連図書(既読)
「鬼と人と(上巻)」堺屋太一著、PHP文庫、1993.05.20
「巨いなる企て(上)」堺屋太一著、毎日新聞社、1980.09.20
「巨いなる企て(下)」堺屋太一著、毎日新聞社、1980.09.20
「峠の群像(一)」堺屋太一著、文春文庫、1986.12.10
「峠の群像(二)」堺屋太一著、文春文庫、1986.12.10
「峠の群像(三)」堺屋太一著、文春文庫、1987.01.10
「峠の群像(四)」堺屋太一著、文春文庫、1987.01.10
「豊臣秀長(上)」堺屋太一著、文春文庫、1993.04.10
「豊臣秀長(下)」堺屋太一著、文春文庫、1993.04.10
「秀吉(上)」堺屋太一著、日本放送出版協会、1995.12.21
「秀吉(中)」堺屋太一著、日本放送出版協会、1996.04.30
「秀吉(下)」堺屋太一著、日本放送出版協会、1996.10.12
「世界を創った男 チンギス・ハン」堺屋太一著・大沼映夫絵、日本経済新聞社・朝刊、2007.08.05
「体制維新-大阪都」橋下徹・堺屋太一著、文春新書、2011.10.31
(「BOOK」データベースより)amazon
「信長様の酷薄、それほどであったか」四国を牛耳る長曾我部元親討伐の先手を待ち望む光秀だが、信長から下されたのは秀吉の後詰めに加え、丹波と坂本の領地替えだった。屈辱に震える中、信長が滞在する本能寺の守備が手薄だと知ったことで、揺らぐ気持ちは決意に変わる!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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光秀が本能寺の変をおこすに至った感情の機微が綿密に描かれていて面白い。天才信長と普通の人であった光秀の対比が見事。
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ま
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織田信長と明智光秀がそれぞれ独白するという面白いスタイル。上巻は織田信長の独白性がいかんなく発揮されており、下巻はいよいよ本能寺の変へと動いていく。明智光秀の口から本能寺の変を描いた発想は面白く、最後は自分で判断が出来なくなり、織田信長へどのようにしたら良いか問いかけるシーンはなんだかリアリティーがあって自分的には好きなところであった。
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読み終わった印象としては、信長の思想を肯定的に、光秀の思想を否定的に捉えているという印象です。
しかし、信長の思想を肯定的に考えることは、果たして正しいのだろうか。信長には、光秀のような人が必要であり、光秀にとっても信長のような人が必要だったのではないか。結局は、信長も光秀も、自分の思想に固執して、身を滅ぼしたのではないかと思いました。
仮に信長が天下統一したとしても、泰平の世を築くことはできなかったと思います。第二、第三の明智光秀の反乱を招き、世の中は乱れたのではないかと想像しました。強烈な信長のリーダーシップにより、一時的には、世の中を安定させることはできでも、長期間世の中を安定させることはできなかったと思います。
泰平の世を築く前提として、信長、秀吉、光秀が果たしてきた歴史的意義は大きいと思いますが、徳川家康の果たした歴史的意義は、長期の泰平の世を築いたとして、より高く評価されるのではないかと思います。
などと、いろいろと考えさせられる面白い本でした。多種多様な思想信条の存在を認め、互いに尊重する土壌がないと、人の世は乱れに乱れる。大事を成すには、人と人との関係が、何よりも重要な要素なのだと思います。 -
やっと読了。ちょっと途中疲れてしまいました。。。
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織田信長と明智光秀との二人が、同じ事件、同じ光景を互いに独白するという世界にも珍しい形式を採り、主従の心の葛藤に引き込まれる。
信長と光秀という「日本史の奇観」を描き切ることは難しいのだろうが、同じ題材の多くの作品群にあって史書、小説、または改革と組織の手引書として、本書が最も面白い。 -
ジンバブエヴィクトリア滝にて。
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