標準語の成立事情―日本人の共通ことばはいかにして生まれたか (PHP文庫)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569576077

感想・レビュー・書評

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  • 正確なことが正確に書かれている新書で好感が持てる。江戸の武士・知識階級の言葉には上方語的な特徴が多く残存していると言う指摘、一方、「六方言葉」、すなわち、万治・漢文の頃、江戸の旗本奴、町奴などの遊侠の徒」の間で使われていた特殊な言葉、その粗野で荒っぽい言葉が流行し、18世紀に沈静化するも歌舞伎のセリフや物売り、下層町人の男性語として受け継がれてきたという指摘は大変興味深い。その江戸語が三遊亭圓朝→明治の言文一致運動にまで引き継がれ、現在の口語、引いては「標準語」と化していくと言うから、一体「標準語」あるいは「共通語」なるものが歴史的に見れば卑俗なものであったことが検証されてしまう。では我々の美しい言葉とは、、、と考えさせられる一冊。

  •  標準語、方言の現在と歴史が書かれた本だ。

     楽しかったのは下記2点。
     (1)日本地図を塗り分けて分布を調べた図表が楽しい。実に念入りなフィールドワークだ。
     (2)歴史的には、明治の標準語教育があり、1925年から始まったラジオがあり、そして兵役があり。標準語は広がっていったという。
      

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著者プロフィール

大阪大学名誉教授。1946年、富山県生まれ。東北大学大学院修了(1970年)。文学博士(大阪大学、1990年)。国立国語研究所研究員、大阪大学大学院教授などを経て現職。専門は、日本語学・社会言語学・接触言語学。

「2019年 『ことばの習得と意識』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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