心の悩みの精神医学 (PHP新書 47)

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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569600178

感想・レビュー・書評

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  • ちょうど『グランド・ブダペスト・ホテル』を観る数日前から読み始めて、観終えた後に読み終えた、というのもあり何となくこのとぼけた雰囲気を身にまといつつ確信を付いてくる、という意味で本日はすごく良い気持ちで眠れそうな読後感。

    著者は医学の立場から分かりやすい症例を紹介しつつ、専門的な話は別枠でかみ砕いて説明しており(しかも専門家から見ると多少違うニュアンスかもしれないがあえて、とのこと)、信頼できる印象の先生である。

    とはいえ内容は普通。この手の書籍を好んで読む私のような人たちには新しい発見はないと思います。初版1998年と古いので(しかし読んだのは2003年第8刷&改訂なし版なので名著と言えよう)、もしかしたら現代医療では異なるアプローチになるのかもしれない。

    しかしあえて★5にしているのはすごくトボけている文体です!コロンボ風に語ってみたり、謎が謎を呼ぶミステリー風に書いてみたり、嫌な患者だなあーしかし私もプロである、なんて正直に述べてみたりなど、本として飽きさせない面白さ。著者の最近の本もぜひ読もうと思います!オススメです!

  • 一般の人にも向けて分かりやすくかいてある。
    よい治療者とは何か?に繋がるヒントがあるけれど、そこまで突っ込んでかいてはいない。
    結局のところ「人となり」なのだ。

  • 特に境界性パーソナリティ障害の症状が非常に的確に表現されていると思いました。そういった患者さんを数え切れないほど診てこられたのでしょう。

  • パニック発作、うつ等のトラブルは、得てして個人の問題とされることも未だに少なくない昨今、その原因を掘り下げて分かりやすく書かれている。
    周囲の人も理解しないと、問題解決は程遠い。

    本書は、その症状と原因について、専門的なことは良く分からないけれども、イメージは掴みやすいのではないか。

    一歩間違うと、自分もその患者となり得ることも可能性として理解しながら、
    自分の状況をいつも客観的に分析できるトレーニングが重要なんだろうと思う。

  • 暗いトーンになりがちな精神病をユーモラスに、分かりやすく、具体的に解説。読みやすいので俺にしては珍しく2回も読んでしまった。
    とても勉強になったし、現代という時代と精神の病の関係図を頭に描きやすくしてくれた、素晴らしい本。あと実際の臨床医ならではの視点や感想(医者としての苦労や喜び)がとても新鮮。

    現代人なら間違いなく、一度は読んでおいて損はないでしょう。

  • [ 内容 ]
    本書では、最近増えている八つの特徴的なケースを解説しながら、その背後に見える「現代」という時代を、温かくユーモアあふれるタッチで綴る。


    [ 目次 ]
    第1章 パニック・イン・中央線特別快速
    第2章 うつ・ウツ・鬱
    第3章 耐える母
    第4章 災難の後遺症
    第5章 過食の盛典
    第6章 偉大な父の息子
    第7章 境目にいる人達
    第8章 濡れ落ち葉を踏みしめて
    終章 「心の悩み外来」から見た現代

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 悩まない、悩まない。人生、案外楽しいよ。

  • メンタルヘルスの現場を知るには良い一冊。
    こんな感じなのかと普通の人にも思えるはず。

  • 読了 1回

  • 症例が面白い。医師の考え、距離感、対応が具体的かつ切り口ユニークで説得力あり。

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著者プロフィール

日本うつ病センター副理事長、六番町メンタルクリニック名誉院長。1974年慶應義塾大学医学部卒業。藤田学園保健衛生大学助手を経て、米国・テキサス大学、メイヨ医科大学精神医学教室留学。藤田学園保健衛生大学精神科助教授、立川病院神経科部長を経て、97年より防衛医科大学校精神科教授、2012年より防衛医科大学校病院・病院長、2015年より現職。著書多数、学会活動も積極的に行っており、日本のうつ病・双極性障害治療における第一人者の一人。

「2021年 『ウルトラ図解 双極性障害』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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