なぜ国家は衰亡するのか (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569603117

感想・レビュー・書評

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  • ・観察と心を、常に二分しておくことが不可欠なのである。
    ・「志」という語とは無縁の、本能のみによってしか生きられない「濁流」が、人の世にはつねに絶ち難くあって、それが改革を阻む勢力の結集点となるときの恐ろしさを教えるものである。

  • 日本の在り方を、日本の伝統と歴史に立ち返る事の重要性から解き、その論拠をアングロサクソンの歴史に求めるとは、全く斬新で面白かった。
    これが20年前の著書であり、働き続けてきた今、腹に落ちる。
    サッチャーやレーガンの政策が、誤った自由主義によって日本で解釈されているとは、正にその通り。

  • 2017/11/20 16:59:47

  • 国家というのは大きく繁栄すれば、必然的にその後には衰亡というものが控えている。歴史の中から大帝国などの「文明の衰退」を見つめ、その中からメカニズムを導きだそうという試み。今日、本が置かれている状況を見つめ直し、そういった衰退に備える。

    日本政治のリーダーシップの不在→ビジョンの欠落
     「国家目標」「国民的結束」が無いという状況

    衰亡の可能性を意識することが再生への道

    「自動化と創造性の矛盾」→「不断の柔軟性と自発性」

    日本における官僚機構の硬直性と、旧日本軍の盲目性。

    「より豊かに、平和でより自由に」からの脱却。

    そもそも平和とは?自由とは?豊かとは?そういった問いもほぼ日本ではなかった。自国だけの平和、権利の首相のみ、物質的豊かさ。オンリーの文化。

    成長=美ではない。

    拡がるキーワード:ミメーシス

  • インテリジェンスを勉強するのにちょうどよい。

  • なかなか示唆に富んでいたので、中西輝政の近著を購入した。
    アイデンティティは脈々と受け継がなければならない。

  • イギリスの衰退と日本の現状の比較や、ローマ帝国の衰亡とビザンチン帝国の繁栄の秘密、アメリカと中国の文明論的観点からの考察、松平定信の改革の意義や、大正デモクラシーと戦後の日本に共通する問題の指摘など、あまりにも話題が多岐に渡っていて、正直なところ著者の考えをうまく捉えることができませんでした。著者も「あとがき」で書いていますが、新書の分量には収まりきらない内容が盛り込まれていて、結果的に見通しが利かない本になってしまっているような気がします。

    一つ、たいへん興味深く思ったのは、著者が文明の衰退の徴候を、衰退の徴候から目をそらして問題を直視しないことに求めている点です。文明論という極めて広く視野を取る学問において、衰退の原因論を外部から考察するのはほとんど不可能なのではないかと考えていましたが、著者の視点は文明に内在的な観点に置かれており、文明とは何よりも、私たち自身が担っていくものだという立場から批評がなされていると言ってよいのではないかと思います。

  • ちょっと古い本だが、非常に為になる一冊。盛者必衰の理を史実で語り、そこから未来を見通す。数百年単位での史実の解釈や、世界史の中の日本史の見方のようなマクロな歴史観を勉強できた。
    国家衰亡の予兆や端緒の分析に長けている一方で、衰亡しても滅亡するとは限らないという事も読めてくる。つまり、なかなか先の見えない現代の日本について、漠然とした不安感を払拭する材料を得られるのだ。

  • 100年前の英国で流行ったもの、海外旅行、温泉ブーム、グルメブーム、そして不倫、インテリ青年たちの古典離れとマンガ、健康への異常な関心、得体の知れない新興宗教、快適な都市生活の享受と海外勤務の敬遠、イベントばやりの生活、そしてポピュリズム・・・当時はローマの末期に似ていると言われたとか。そして第一次大戦で は、英国は最も没落することになります。どこかの国に似ています。しかし、筆者は先進国とは衰退も経験した国だとのこと、何時までも右肩上がりではないとすれば、このような時に行なうべきことをしっかり見極めていく必要を感じます。

  • 史上、外敵の侵入で滅んだ国はいない。衰退はその国の内なる原因によってなされた。

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著者プロフィール

中西 輝政(なかにし・てるまさ)昭和22(1947)年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。ケンブリッジ大学大学院修了。京都大学助手、三重大学助教授、スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、京都大学大学院教授。平成24(2012)年に退官し、京都大学名誉教授。専門は国際政治学、国際関係史、文明史。平成2(1990)年、石橋湛山賞受賞。平成9(1997)年、『大英帝国衰亡史』(PHP研究所)で第51回毎日出版文化賞・第6回山本七平賞を受賞。平成14(2002)年、正論大賞受賞。近著に『アメリカ帝国衰亡論・序説』(幻冬舎)、『国民の文明史』『日本人として知っておきたい「世界激変」の行方』『日本人として知っておきたい外交の授業』『新装版 大英帝国衰亡史』(以上、PHP研究所)、『チャーチル名言録』(扶桑社)などがある。

「2018年 『日本人として知っておきたい世界史の教訓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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