「競争優位」のシステム―事業戦略の静かな革命 (PHP新書)

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  • PHP研究所
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感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569608518

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  • 商品の差別化ではなくて、事業システムの差別化が
    長期的な戦略構築の上で 重要だ という指摘は、
    確かに、言えるのだ。
    しかし、事業システムの差別化をするというのは
    イノベーターとしての自覚と戦略がいる。

    スピード、組み合わせ、集中特化と外部化。
    この3点で 考えるだけでも
    いくつかのヒントが 生まれてくる。

    インターネットの普及によって、
    事業のあり方が 大きく変わってきている。
    情報の距離は 縮まり、
    個別輸送技術のアップが 物流の迅速化ができている。

    そういう中で、始められる 事業システムは、
    今までとは 違ったモノが 生まれる 可能性がある。

    一人がちになれば 逆に弱みが生まれる。
    そのときは、商品優位ではなく、事業システム優位なんでしょうね。
    1999年の出版であるが 現在においても 十分に通用する視点だ。

  • 新たな発見や知識の収穫は少なかったが、事業戦略のエッセンスが綺麗に整理されていて、とても勉強になった。単に商品の機能性能を競うのではなく、事業システム、いわゆるビジネスモデルの優位で勝負する。従来の規模の経済に代えて、スピード、組合せ、集中の経済で競争優位を築く。今まで断片的には知っていたこれらの概念がすっと膓に落ちた。また、情報化のパラドックスや一人勝ちの危険性も、いかにもそうだなという感じで興味深かった。

  • 企業は新商品や新サービスの開発をめぐって熾烈な競争を繰り広げる。しかし現在、情報技術の発達を背景に、新しい、より重要な競争が始まっている。それは、部品や原材料の調達・生産・販売と流通・アフターサービスなどの「事業の仕組み」すなわち「事業システム」の競争である。新たに台頭したシステムに共通するのは「スピード」「組み合わせ」「集中特化」の論理であると著者はいう。本書では多くの実例をもとに「競争優位」に立ち続けるための企業戦略を論ずる。

    序 章 新しい競争の始まり
    第1章 事業システムとは何か
    第2章 スピードの経済
    第3章 組み合わせの経済
    第4章 集中特化と外部化
    第5章 「新しい事業システム」はなぜ生まれたか
    第6章 情報かのパラドクス
    第7章 競争優位をいかに持続するか
    終 章 さらなる競争の始まり 

  • 10年以上前の書籍とは思えない。今でも何ら色あせず、さまざまな示唆を与えてくれる。

    実は、この本は以前の上司から薦められたものだ。薦められた当時は、感想文を書くことを要求され無理して読んだことと、内容を十分に理解する能力がなかったことから本棚の肥やしとなっていた。
    それが ふと目にとまり、読みはじめたら面白くって止まらなくなった。

    競争の焦点は、商品から事業の仕組みへ。。。 競争のなかで生き残るためには、部分的に競争のない状態をつくらなければならない。。。

    事業システムとは何か。。。その効率性や有効性を高めることにつながるのは。。。競争優位はいかにして確立されるか。。。持続させるポイントは。。。

    事業システムや事業そのものを扱う方のみならず、誰しもが自らの仕事にも役立て得る内容だ。

    はじめて読んだ時は、ここまでの気づきはもらえなかったと思うが、10年以上の時を経て、あらためて当時の上司に感謝する次第だ。

  • 2011/10/30 No.18
    •競争の中で生き残るためには部分的に競争のない状態を作る必要がある。それが差別化。差別化は二種類に分けられる。一つは個々の商品やサービスのレベル。もう一つは事業の仕組みの差別化。商品やサービスの開発のための要素技術を上手く使う仕組み、部品や原材料の調達の仕組み、生産の仕組み、販売と流通•物流の仕組み、アフターサービスの仕組みをベースにした、事業の仕組みの差別化。

  • [ 内容 ]
    企業は新商品や新サービスの開発をめぐって熾烈な競争を繰り広げる。
    しかし現在、情報技術の発達を背景に、新しい、より重要な競争が始まっている。
    それは、部品や原材料の調達・生産・販売と流通・アフターサービスなどの「事業の仕組み」すなわち「事業システム」の競争である。
    新たに台頭したシステムに共通するのは「スピード」「組み合わせ」「集中特化」の論理であると著者はいう。
    本書では多くの実例をもとに「競争優位」に立ち続けるための企業戦略を論ずる。

    [ 目次 ]
    序章 新しい競争の始まり
    第1章 事業システムとは何か
    第2章 スピードの経済
    第3章 組み合わせの経済
    第4章 集中特化と外部化
    第5章 「新しい事業システム」はなぜ生まれたか
    第6章 情報化のパラドクス
    第7章 競争優位をいかに持続するか
    終章 さらなる競争の始まり

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  • 事例の古さは否めないものの、事業システムについて理解の第一歩を踏み出すには最適の書。
    日々の業務のヒントにできると思うのでおすすめ。

  • 戦略論理解の一貫で読んでみた。
    主張の骨子は、企業の競争力の源泉はビジネスモデルである、という点。以下論旨。

    ?差別化は2つのレベルで行うことができる。1つは、個々の商品やサービスのレベル。もう一つの差別化は、事業の仕組み(≒ビジネスモデル)である。
    ?事業の仕組みとは
    -どの活動を自社で担当するか(事業の幅と深さの選択)
    -社外の取引相手との間に、どのような関係を築くか(どのような基準で取引先を決定するか、どの程度資本参加するか等)
    さらには上記を実現させる「人」の活動の調整(分業の構造、インセンティブのシステム、報・モノ・お金の流れの設計)
    の選択によって決定される。

    ?事業システムの優劣は以下の基準で判断されるべき
    -有効性:顧客にとってより大きな価値があるか
    →価値は主観的なもの(人によって違う)の「どのような顧客に」「どのような価値を提供するか」という”事業コンセプト”の決定が前提になる
    -効率性:同じ価値を実現するのに、より少ない人、モノ、資金で可能にできているかどうか
    -模倣性:競争相手にとって真似しやすいかどうか
    -持続性:システムが長期に渡って持続しうるか(ねずみ講のシステムとしての限界)
    -発展性:他の商品への拡大が可能か(amazonの例)、システムとして別の事業構築に使えるか。

    ?競争優位の源泉が「規模の経済」の論理から、以下の3つに移行しているのではないか(規模の経済は否定しない)
    1.スピードの経済(アスクル、Fedex、ozocの例)
    2.組合せの経済(アートの商品のカタログ販売、三浦工業のボイラーメンテナンス事業、CCCの販売促進サポート事業の例)
    *従来の多角化との違いは、上記”有効性(顧客価値)”が向上が伴うかどうか、としている
    3.集中特化と外部化(キーエンスの製造の外部化の例、セブン・ダスキンのフランチャイズの例)
    *「組合せ」を一企業内でやる必然性はなく、「組合せ」と「集中特化」は別次元のものである、としている

    批判1.「事業の仕組みで差別化できていれば、個々の商品で他社にリードされても挽回が可能」とあるが、結局は個々のproduct/serviceレベルでの競争に勝たなければならないわけで、そこでの勝負に勝てる根拠が説明されていない。また、システムが有効であっても進出する事業の選択に失敗する例もあるわけで、その選択の正当性については「強い事業の仕組み」だけでは説明できないのではないか。

    批判2.個々の事例をよくまとめた典型的な帰納的アプローチであるが、戦略論として見ると明確なモデル提示には至っておらず、少々不満。

    次は組織論よりのものを読んでみたい。

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著者プロフィール

甲南大学特別客員教授、神戸大学名誉教授

「2016年 『松下幸之助』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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