伝わる・揺さぶる! 文章を書く (PHP新書)

  • PHP研究所
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レビュー : 285
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569617367

作品紹介・あらすじ

お願い、お詫び、議事録、志望理由など、私たちは日々、文章を書いている。どんな小さなメモにも、読み手がいて、目指す結果がある。どうしたら誤解されずに思いを伝え、読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?本書では小論文指導のエキスパートが、「意見」「望む結果」「論点」「読み手」「自分の立場」「論拠」「根本思想」の七つの視点から、よい文章を書くための戦略をアドバイスする。自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、心を揺さぶる表現の技術。

感想・レビュー・書評

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  • 文章表現向上のため買った一冊。
    小生が買ったモノには、”編集者が選んだ名著”という水色のカバーが付されており、たくさん売れたであろうことが推察される。
    開けてみると、小論文指導者として活躍してきた著者が、書くということ伝えるということに真摯に向き合ってきた精神が語られていく。
    それとともに、書くための作法が順を追って提示されていく。
    考え方の技術、つまり問いの立て方から、書くためのアウトラインまで詳細に。一方で、女子高校生に指導したエピソードが冒頭から語られているように、割とエッセイ風な調子である。
    女性らしく共感に訴えかけてくるようなホットな語り口でとても面白く読みやすく感じたので、エッセイプラス書き方的な感じで、書くことについての読み物としても読める一冊。

    内容紹介
    お願い、お詫び、議事録など、私たちは日々、文章を書いている。どんな小さなメモにも、そこには読み手がいて、目指す結果がある。ではそのような場面で、どうしたら誤解されずに自分の思いを伝え、読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?

    著者は長年、高校生の小論文指導に携わり、現在は糸井重里氏のサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』で「大人のための小論文教室」を連載し人気を博している。本書では「意見」「望む結果」「論点」「読み手」「自分の立場」「論拠」「根本思想」の七つの視点から、よい文章を書くための戦略をアドバイス。「自分の意見が見つからないときは、小さな問いを立ててみる」「テーマと論点の違いを意識する」などのユニークなノウハウを、具体的な文例を紹介しながら、解説していく。

    単なる文章のテクニックをこえ、自分の頭で考え他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、コミュニケーションの本質に迫る一冊である。

    プロローグ 考えないという傷―考える方法がわかれば、文章は生まれ変わる
    第1章 機能する文章を目指す―いい文章を書くとは、どういうことか?
    第2章 7つの要件の思考法―書くために、何をどう考えていくか?
    第3章 伝わる・揺さぶる!文章の書き方―実践編
    第4章 より効果を出す!テクニック―上級編
    第5章 その先の結果へ
    エピローグ あなたと私が出会った意味

  • 文章を「書く」という行為は、ビジネスの場であっても、日常の些細なメールであっても、何かを「伝える」という行為に他ならない。
    「伝える」という行為の奥深さ。
    まず、目的は何なのか
    誰に?
    どこに?
    なんのために?
    自分自身をどんどん掘り下げていかなくてはいけない
    それは角度を変えてみたり
    広げてみたり
    絞り込んでみたり
    分けてみたり
    つい見栄えの良い文章を書きたくなってしまう
    なんとなく収まりの良い
    綺麗な言葉を並べて
    どこかから借りてきた言葉でもっともらしく
    してしまう
    つい
    つい
    思考停止してしまっているんだなーと反省

    ズーニーさんの本は、そんな自分を丸裸にされるような感覚になる

    ー自分の正直な姿を現すところは、自分の中ではない。
    紙の上でも、パソコンの上でもない。「相手の中」だ。

    自分が考える事は、文字や言葉にすることで、最初の思考からは少し離れたものになります。本来感じるべきことを、そういった使い勝手に少し難のある道具を使いながら探り合うのが、人間同士のコミュニケーションなのでしょう。

    これは、ある法務共感の言葉だ。その人は、罪を犯した少年に、文章を書かせ、彼らが反省したり、立ち直るのをサポートしている。その、ぬきさしならない現場の経験から出た言葉だ。
    自分を現し、人とつながる主な手段として私たちに与えられているのが、この、言葉という不自由な道具なのだ。

    その例として、話をしている時に出てくる「キーワード」その言葉の定義がお互いにずれてしまうとコミュニケーションは成立しているようで成立していない。
    確かにあるある。
    なんだかうまくいかないとき
    相手の言葉の意味を相手の言わんとするところで受け止められているのか振り返りたい。

  • ベネッセで小論文通信教育に携わったズーニーさんの本。オススメです!

    説得力のある文章、相手にわかってもらえる文章ってどんな文章だろう。これらが明確にわかる人はなかなかいない。僕も当然わからないうちの一人でした。
    小学校の頃の作文は嫌いな方ではなかったし、本もときどき読んでいるから、なんとなく書けば伝わるだろう、という感じ。これには説得力は生まれない。

    人に伝わる文章には客観性、様々な方向からの視点がある。ある物事に対して、現在、過去、未来からの視点や自分、家族、友人、社会など各々の視点で考えることから物事がはっきりとしてくる。

    独りよがりの文章にならないように、常に自分に向けて「なぜ?」と問いかける。

    本書からは文章に対してだけでなく、物事を考えるときに必要な考え方を学ぶことができる。

    読んで損なし!

  • 私は、書くための手法を学ぼうとしてこの本を読んだのではないのですが、著者は「あなたには書く力がある。本気でそれを伝えるために私はこの一冊を書いた」と言っています。まさに、教えてあげようという、上から目線で書かれています。とてもついていけません。この本を読んで「なるほど」と理解できる人がどれほどいるのかと思います。

    冒頭(プロローグ)で、17歳の女子高生に小論文の書き方を指導した際のエピソードが13ページにもわたって書いてあります。しかし、私はそこから何も学ぶことはありませんでした。それは、著者の自慢話になっているからです。

    「私の問いかけは、水に投じた小石のように、彼女の内部で波紋を広げた。やがて波動が大きくなって・・・」と、それはまさに自慢話以外のなにものでもありません。文章の書き方を学ぼうと思う人にとってこんな記述が何の役にたつのかと思います。

    著者としては、そういう実績を披露することで、この本が有効であることを言いたいのかもしれません。しかし、私にとっては、とても「なるほど」と素直になれません。おかしな記述が至る所に散らばっています。

    その一つが、「つまり、書くことによって、あなたがあなたの潜在力を生かし、読み手を共鳴させることだ」です。これは、「つまり」とあるところから、「あること」を具体的に説明しているわけですが、「読み手を共鳴させることだ」に係る主語が欠落しています。

    「つまり、それは・・・だ」というのであれば、文章としての問題はないのですが、「それは」が欠落しているため私は「あれっ?」と思ってしまいました。そこにどういう言葉を入れればこの文章はその意味を成すのか、私は考えてみたのですが答えは出ませんでした。

  • 相手を動かす文章をいかにして書くか、について書かれている。
    具体的に分かりやすく整理されており、すぐに活かせそうだと感じる部分が多い。
    また書くだけにとどまらず、コミュニケーション全般にも活用できそうである。定期的に、読み返したい一冊。

  • 昔、読んで、参考にして、文章を書いていました。ですが、内容を、忘れてしまいました。改めて、読み直したい、と考えております。たいへん申し訳ありません。ごめんなさい。

  • この本を読んで、改めて文章を書く奥深さ、面白さ、難しさを再確認した。
    自分の文章に迷いが生じた時、何度でも読み返したくなる一冊。
    文章はいわば究極のコミュニケーション術。
    読み手がいて、始めて成り立つもの。
    相手の立場や考えなどを考慮し、戦略的に文章を構築していく事が重要。
    この一冊で、小論文の書き方のコツ、謝罪文の書き方のコツ、メールの書き方のコツまで書いてくれていて非常にありがたい。
    読んでいて、著者の人柄もよく滲み出ていて親近感が湧く。
    最後に何故、文章を書くのか、それは自分の正直な気持ちを表に出す事だ。
    他の誰でもない、自分の考えや想いを表現する為に文章はある。

    書くこと以外にも人とのコミュニケーションについても参考になる一冊だった。

  • 書くことは相手の中にある自分を土台にして相手にモノゴトを伝えることだと思った。要は人間、中身だね、という厳しい結論。
    自らを省みてしまいます。


    書くために必要なのは、「考える」こと。
    ゴールをわかって書く。読み手を動かす。機能する文章。意見と論拠が軸。

    Ⅰ.文章の7つの要点
    1.意見
    「問い」を発見する。大きな問いを考えるために小さな問いを洗い出す。時間軸と空間軸を広げる。

    2.望む結果
    読み手にどういってもらいたいか。

    3.論点
    テーマ(枠組み)と論点(独自の問い)は違う。
    論点と意見がずれてしまわないように。
    はっきりした疑問文で論点を書く。例:×人間関係について○人間関係はどうすれば上手くいくか?
    論点を決める時、一番大切なのは自分の動機。

    4.読み手

    5.自分の立場

    6.説得する論拠
    自分の理由→相手のメリット→相手の反対理由を聞いてみる。
    問題を多角的に見る
    1)自分の体験
    2)基礎知識
    3)具体的事例
    4)別の立場
    5)海外
    6)歴史・背景
    7)スペシャリストの視点

    7.根本思想
    極力短く要約すると根本思想に向かわざるを得なくなる。
    「一言で言うと?」

    Ⅱ.上司を説得する
    ステップ1.結果をイメージする、2.論点を決める、3.意見をはっきりさせる、4.論拠を用意する、5.アウトラインをつくる

    チェック1.読んで相手がどう思うか、2.一番言いたいことは何か、3.的確な論点が立てられているか、4.読み手はこれで納得するか

    グレードアップ1.自論に反論、2.相手の論拠を押さえる、3.視野を広げる、4.再反論のあるアウトライン、5.自分の信頼性を高める

    Ⅲ.お願いの文章
    依頼文の1人称を誰にするか決める

    Ⅳ.議事録を書く
    問い(議題)→どんな方法で検討したか(会議の流れ)→答えを出す上で何を大事にしたか(議事の要点)→答え

    Ⅴ.お詫び
    テンプレート

    Ⅵ.メール
    考える作業を引き受けた提案型の文章を書く。
    受動態は使わず人間を主語にする。

    Ⅶ.上級編
    自分が当たり前と思っていることもわからない人がいる。
    1つ前のプロセス、ゴールを共有する。
    自分がしていることへ標題をつける習慣はモノゴトを伝える時に役に立つ。
    思考停止ポイントを発見する。
    自分の正直な姿を現すところは相手の中だ。誤解されるとは、自分が人にどううつっているかを認識していないことによるズレ。
    キーワードは相手がどんな意味で使っているかを正確に押さえなければならない。
    部分的な問題を切り出す前に、全体的な相手に対する日ごろの思いを前面に出す。

  • 本書は、ベネッセコーポレーションで小論文教育に長年携わり、現在は「人が持つかけがえのない力を生かし、伸ばすサポートをする」ことを柱に、講演、執筆活動を続けている山田ズーニー氏による「文章を書く」ことの指南書だ。

    ぼくがこの本を購入したのは、「ほぼ日刊いとい新聞」上で読んだズーニー氏の文章が好きだったから、ということと、今まで何となく書いてきた「文章」の書き方を勉強しなおすために、具体的な技術を教えてくれるいわゆる「ハウツー本」が欲しかったからだ。

    日常の様々な場面で、様々な文章を書く機会があるが、その文章で自分の意図は伝わっているのか非常に不安を覚えることが多く、もし、人に伝わる文章を書く技術があるのなら、それをしっかり勉強したかった。

    そこで本書を読んでみたのだが、本書に書かれているのは「文章を書く」ことの具体的な技術というより、「文章を書く」ために「考える」ための方法であった。

    本書の中でズーニー氏が目指しているのは、読者が自分が意図した形で「機能する文章」を書けるようになる、いうことだ。そのために必要な要件として「意見」、「望む結果」、「論点」、「読み手」、「自分の立場」、「論拠」、「根本思想」の7つを示し、それぞれの要件を自身の中で明確にする方法が説明されている。

    例えば、「意見」を明確にするための方法として、自分の中で「問い」を立て、その「答え」を出す、というプロセスを繰り返すことが大切であるという。
    このとき、大きな問いに、いきなり答えを出すのではなく、その問いを考える上で有効であると思われる小さな問いをいくつも洗い出し、それについて粘り強く自問自答を続けることで、自分の「意見」を明確にすることができる、という説明がされている。

    そうした形で、それぞれの要件について説明がされているのだが、もしかしたら、いずれの要件も、案外誰にでも想像がつくものなのかもしれないし、文章を書く時には誰もが意識していることなのかもしれない。ぼくも、少なからず意識している要素はある。

    だが、こうして「要件である」と示されることによって初めて、「文章を書く」ために「考える」時の指針や、段階が明確にできるように思う。意図せずに、上記の要素が盛り込まれることと、一つひとつの要素を、その文章が意図した形で機能するように盛り込むのとでは、全く文章の持つ力は異なるのではないだろうか。

    そして、何より本書を通じて、ズーニー氏が、文章を書く上で最も大切なこととして伝えたいのが、自分で「考える」ことであるのだと思う。

    文章は、その時々、状況によって伝えたい内容も、伝えたい人も異なる。文章の果たす役割を画一的に捉えることは不可能だ。
    そうした多様な状況において、自らが書く文章を、自らの意図した形で機能させるために、安易に思考停止に陥ることなく、徹底的に考え続けなければならない。ただ、その時にただただ無闇に考えることのないよう、文章が備えるべき要件と、その要件を導き出す方法が本書では示されている。
    それは、ぼくが当初目的としていた「文章を書く」ための技術とは言えないのかもしれないが、自分にしか書けない、また自分でしか伝えられない文章を生み出すために必要不可欠なものなのではないかと思う。

  • 心をガツンと揺さぶられた本。

    本書は思いがとどく文章を書くための本。
    本書では、7つの要件、すなわち
    ①意見(あなたが一番言いたいことは何か?)
    ②望む結果(だれが、どうなることを目指すのか?)
    ③論点(あなたの問題意識はどこにあるのか?)
    ④読み手(読み手はどんな人か?)
    ⑤自分の立場(相手から見たとき、自分はどんな立場にいるか?)
    ⑥論拠(相手が共感・納得する根拠があるか?)
    ⑦根本思想(あなたの根本にある想いは何か?)
    本書ではそれぞれを丁寧に解説。


    ただ、この本で僕がガツンと心を揺さぶられたことは心を揺さぶる文章の書き方だけにとどまらなかった。

    文章を書くことで、思いがとどく!人生が変わる!ということに心が揺さぶられたのだ。

    書くことは考えること。消化試合のような人生観、すなわつ考えない不自由な自分にガツンと心が揺さぶられた。

    ※考えない不自由を本書では、何事もあんまり考えない、考えてないことにさえ気がつかない人は、一見オメデタイ人のように思えるが実は傷ついているという。

    書くことは「自分の意志」、自分の意志を書き表すことによって、人の動かし、望む状況を切り開いていけるというのだ。

    消化試合のような毎日を打破するために、たくさん考え、たくさん本を読み、たくさんの心を揺さぶる文章を書きたい。

    そう思える良書に出会えた。

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著者プロフィール

全国各地で、表現教室のワークショップ、大学講義、講演などを通じ、表現力・考える力・コミュニケーション力の育成に幅広く活躍中。『伝わる・揺さぶる!文章を書く』『おとなの小論文教室。』他著書多数。

「2018年 『理解という名の愛がほしい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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