- Amazon.co.jp ・本 (509ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569620770
感想・レビュー・書評
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主人公おりんが料理屋を営む自分の家に棲みつく幽霊たちと交流し、過去の因果を解いていくお話。
幽霊たちは自分と共通点のある人間にしか姿を見せなくて
(親がいない子には孤児の幽霊が、恋愛に狂う女には遊女だった幽霊がみえる)、
誰にどの幽霊が見えているのか整理していくと、生きている人間の秘密が暴かれていく。
あんまり興味がなかった時代モノなのに面白くて一気に読めた。
こういう幽霊ならこわくない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おりんにはふね屋の亡者が見える。ふね屋があった土地には、30年前に起こった忌まわしい事件に巻き込まれた亡者が成仏できずにさまよっている。おりんは迷える亡者を成仏させたくて30年前の事件を調べだす。
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宮部みゆきの時代物のなかでは一番好き。
主人公の女の子が幽霊たちと交流を深めていくのがおもしろかった。 -
これ結構前に読んで、めっちゃ人に薦めた。おもしろい。
宮部さんの書く時代劇人情物すきだなあ
おもしろいのは覚えてるんだけど、昔すぎて内容忘れてしまったので、今度読みかえそう〜
映画化しないかなあ。いまさらだけど。 -
もういちど読み返してみたいと思うほどおもしろかったですが、前半の流れに対して完結への展開が急ぎすぎる気もして・・・。
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面白かった!!
おりんがカワイイ。けなげ。
続編は出ないのかな? -
隣の席の子に昔、教えてもらった。
一つの表情に対しての解釈の仕方が面白い。自分には無い視点を与えてくれる。
ストーリーの後半には怒涛の面白さがあり、もう一度見返したいと思った。
数年ぶりに小説を読み切った(笑) -
本所相生町の賄い屋、高田屋の主人、七兵衛が目をかけて育ててきた庖丁人、太一郎夫婦にのれんわけさせることとなった。
屋移りして「ふね屋」という料理屋を始めるが、それまで丈夫できた娘、おりんが12歳にして病に倒れた。おりんは既に三途の河原に迷い込んだが不思議な体験をし、命を取りとめる。その病床の体験からか、おりんはふね屋に留まる5人もの亡霊の姿が見えるようになる。玄之介、おみつ、お梅、笑い坊、おどろ髪、それぞれがこの世に想いを残して死んでいったのだ。玄之介はおりんの一番の話し相手となり、おみつは眠れないおりんの枕元で歌を歌ってくれたりする。お梅は子どもでいつもあかんべえをするだけだが、悪いことをするわけではない。笑い坊はおりんの病床で「あんま」をしてくれた。唯一、おどろ髪がふね屋の客の前で刀を持って暴れた為、ふね屋はいわくつきの料理屋と言われ始めたが、これも悪意があってのことではない。おりんはこのおどろ髪の悲しみを鎮めるようと奔走はじめた。次第に5人の亡霊のそれぞれが生前迎えた最期も明らかになってゆく。
久しぶりの宮部さんで長編だったが、すごく楽しめた。まずはおりんちゃんが利発でかわいい。子どもが主人公っていう設定にどうも弱いようだ。しかも宮部さんは美少年好きなのか?『ぼんくら』でも美少年が出てきたし、この『あかんべえ』の玄之介も美形だし。怖い話かと思いきや、5人の亡霊が「本当に亡霊なんですか?」ってくらい情があって おりんちゃんを優しく見守っている感じがとても出ていて良かった。内容としてはとてもやりきれないのに何だかほっとする文章を書ける宮部さんってやっぱり好きだなぁ~と思った作品でした。私は宮部さんの時代モノの中で一番好きな作品になりました。因みに『ぼんくら』とは全く違うお話です。ひらがなタイトルなんで続編かと思うよね。 -
2003年1月27日読了。