人物をつくる: 真の経営者に求められるもの

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569628448

感想・レビュー・書評

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  • ソフトバンクファイナンス代表の北尾氏が年等など折に触れて、社員に向けて語りかけた人生訓。

    中村天風、松下幸之助、安岡正篤、道元、宮本武蔵、兼好法師、、、様々な先達の残した文書から生き方の指針を蓄積し、経営に人生に生かしている北尾氏の姿勢に共感を覚えた。

    天の啓示を受けて、不祥事後に野村證券を辞して新天地で活躍してきた北尾氏の境遇は現在の自分に考えさせるものがある。
    運用の勉強をしたいと話した際に義理の父から勧められた本が北尾氏の運用の本だったことが、この本へつながった。

    自分の仕事が転職だと感じられない時には
    1、思い切って曽野仕事を放棄し、本当に自分の打ち込める仕事を探す
      →不況下では仕事は見つけにくく、転職を繰り返すと信頼を失う
    2、壺中の天を見出す
      →しばらくは仕事のことは真剣に考えず、仕事と離れた別の世界を
       持つことで良い師匠、友、本に出合える
    3、心の置き所を変えてみる
      →人間には思うようにならないことが90%以上あるもの。あらゆる
       ことに対して、否定的になったり、消極的になったり、批判的に
       なったりしていては自分が消耗するだけ
       思い通りにならない時は「命までとられることはない。仕方がない
       ではないか。次にまた、新しい手を考えよう」と前向きに生きる

    歴史が教えるのは、大きな投機が起こり、バブルとなりそれが弾けると
    世代が交代し、新しい世代が相場に新しいアプローチを試みるように
    なる20年は相場は回復しない。
    歴史は繰り返すもの。
    日本の場合、株式は1989年、不動産は1991年がピーク。
    1、歴史を振り返り、経済現象や情勢を常識ある目で見極めること
    2、人間の本質が何であるかという認識をもつこと
    →くしくも2008年のリーマンショックでのバブル崩壊は90年頃から
    約20年。
    昔の景気循環は大きな景気後退の多くは戦争によって決着が
    つけられてきた。今回の東日本大震災は復興の過程で景気の底から
    抜け出すチャンスではある。原発のトラブルの位置にとも早い終息が
    不可欠。

  • 読書感想文 北尾吉孝著書 『人物をつくる』

    毎週週明けの提出しております。読書感想文をお送りいたします。

    今回は北尾吉孝著書の『人物をつくる』です。
    こちらは、北尾氏がSBIフィナンシャルグループを立ち上げるにあたり、組織に肝要なのはビジョンであり思想であると考え、そういった企業文化を醸成させるにあたって同社の役職以上を集めて開く勉強会で披露されていた内容をインタビュー形式でまとめた本です。氏の人生観から仕事感、また経営者とはどうあるべきかが述べられています。

    ゆとり教育の寵児として育った僕にとっては少々ハードルが高い内容かと思いましたが
    今現在の自分と照らし合わせて考えて読めば、すんなりと読めた内容でしたので僕のようにモチベーションが長く続かないですとか、不満はないが不安の方にとっては何かブレークスルーするようなきっかけになるかと思いますのでおススメ致します。

    簡単に僕に響いた項目は下記の二つにまとめます。

    ①死生観を以って生きる
    なかなか日常の中で、一瞬一瞬を燃焼しきって生き切るのは難しいかと思いますが、全ての事象に有限性があることを常に考えることが出来れば、全てに感謝の気持ちも絶えないですし、それによって安らぎと充実した生を得られると氏は父の死をきっかけに考え自分なりのポジティブな死生観をもつことが毎日を生きる秘訣だと述べていました。

    ②人事尽くして天命を待つ
    人生には、気づくか気づかないかだけだが、必ず然るべき時に然るべき出会いがあり、その時のために備えて自分を磨くべきだ。
    例え思い描いた理想と現実や環境が全く違うようであっても、数多くあった選択肢の中から決断し選んだ道に天命を感じ、仕事に打ち込めば必ず然るべき時に然るべき活躍の場が与えられると氏が慶応大学の医学部を落ち経済学部へ入学し、その後に野村證券からSBに
    迎え入れられるまでのことを振り返りながらこの言葉を述べていました。

    以上です

    やや堅めな内容でしたが、「人物をつくる」にあたっては上記の2つが土台となって展開される内容でしたので、まずは周囲への感謝を忘れずに自分に与えられた仕事に打ち込み結果を残すことが自分の描く理想への最短距離だと認識できました。

  • 理想的アントレプレナー・シップ
    ・あるべき企業家像、企業文化創造論をといています。
     べき論であって、これのみが企業繁栄の必要条件でなく
     一つの理想的な解であるようにも思います。 
     ただし、それは説得力があり、魅力的です。
    ・日本的文化に基づいた、べき論の形をとっていますが洋の東西を
     問わず、企業文化醸成の一つの定石ではないでしょうか。

    ・確固たる世界観をもった経営チームと、価値を共有する人が
     集まり、有機的な企業文化を形成し、顧客満足を創造し、
     社会に変革を起こしていく。

    -----------------------------------------------
    ・口語体でかかれており、そういう意味でも、
     「経営者・版生きるヒント」ぽい雰囲気があります。
     口語体のため、読者としては、読みやすい

     という人と、論理的に受け取りにくいという人がいるのでは
     ないでしょうか。

    ・体験と先人のキーワードを結びつける能力、体験を
     ひとつの言葉で表現する能力が高く、多くのキーワードに
     満ちています。 少しキーワードが多すぎる感があるほど。

  • 人生観や経営哲学について、自身が社内で行った講話や訓話を書き起こしたもの。東洋の古典に造詣が深く為になるのだが、安岡正篤・中村天風・松下幸之助の言ってる事の焼き直しが多い。

  • 「感謝は実力を倍加する打ち出の小槌なり。」

  • 北尾さんの講演に行った際にお土産として頂いた本。北尾さんは金融のプロ中のプロという感じはしたけど、カリスマ性はあまり感じなかった。お父様にまつわるエピソードの中の感謝の念「ありがとう」が何故か心に残りました。

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著者プロフィール

SBIホールディングス代表取締役会長兼社長

「2023年 『心田を耕す』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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