北朝鮮の最終結末

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569629124

作品紹介・あらすじ

本書は、「金正日個人独裁体制」がどういう原因で、かつまたどういうメカニズムで発生し、かつ今日存在しているかを解明するものである。

感想・レビュー・書評

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  • 本書の刊行は2003年なので、書いてあることはかなり古い。
    著者の予測では、2008年の北京オリンピックまでに中国の一党独裁は終焉を迎え、孤立無援となった北朝鮮は崩壊する…はずだった。

    中国は一党独裁のまま自由経済社会になり、北朝鮮という国は相変わらず存在する。
    金正日が金正恩に代わったところで、国家のシステムは変わらなかった。
    より得体が知れなくなったと言える。

    ではこの本は読む価値がないのかというと、そうではない。
    2002年の日朝首脳会談で、なぜ金正日が拉致問題を認め謝罪したのか。
    そして5人の日本人の一時帰国を認めたのか。

    “金正日は、帰国した五名の拉致被害者が自らの決意に基づいて再び北朝鮮に帰国するという状況を前提にしていたことは間違いがない。そして、五名の拉致被害者が北朝鮮に帰国したとき、
    金将軍のおかげで日本に二週間行ってまいりましたが、やはり日本より故国(北朝鮮)のほうが、はるかに私たちには住み心地のよい国であると確信して帰ってまいりました」とテレビの記者会見で公言させ、これによって自らの威信と権威を高める一方で、拉致問題が解決したと国際社会に認知させる。”

    実際のところはわからないが、さもありなんと思った。

    ただし、北朝鮮は中国の支援を失ったら孤立無援とこの本は書いているが、実際は日本が思っているほど北朝鮮は孤独ではない。
    欧米に比べたら小国ばかりだが、結構な数の国や地方が北朝鮮と友好関係にある。
    反米というつながり。
    最近はウクライナと反露で繋がっているらしい。

    元々北朝鮮は、地下資源に恵まれた工業地帯だったのだ。
    国民の大半が食うや食わずでも、特権階級の人たちが贅沢な暮しをするだけの資産はある。
    貧乏を装ってロシアや中国や日本から支援を受けていたのは過去の話。

    エリート階級の人たちは海外に留学もしているし、世界の状況くらいちゃんとわかったうえでかけひきを仕掛けてくる。
    北朝鮮が見せようとする姿ではなく、見せないどこかに視線を向けないと、きっと真実は見えてこない。
    そんなことを考えながら読んだ。

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著者プロフィール

国際エコノミスト。1927年京都生まれ。1953年大阪大学工学部卒業。新聞記者、雑誌編集者、証券アナリストを経て、1963年に独立。1983年に出版した『世界が日本を見倣う日』(東洋経済新報社)で、第3回石橋湛山賞を受賞した。

「2020年 『中国は民主化する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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