巣鴨プリズン13号鉄扉 裁かれた戦争犯罪

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569632490

作品紹介・あらすじ

巣鴨プリズンの13号鉄扉をくぐり、刑場の露と消えたBC級戦犯は52名。名もなき庶民たちはなぜ裁かれたのか?そして残された遺族たちの戦後とは?戦争裁判の実態を明らかにした不朽の名著がいま甦る。

感想・レビュー・書評

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  • 日本は大東亜戦争に負けて、
    多くの人が戦争犯罪人として裁かれた。

    その裁判の中に、
    勝者が敗者に対する報復としか思えないような、
    偏った裁判が多く存在した。

    広島長崎に対する原爆投下や、
    主要都市に対する無差別爆撃、
    これらは、アメリカが日本対して行った、
    立派な戦争犯罪だけれど、
    こちらは何のおとがめもなし。

    なんとも理不尽なことだ。

    今度、東京都豊島区の東池袋中央公園に行って見ようと思う。そして、理不尽な裁判で処刑されたわれら同胞に思いを馳せたい。

    なお、この本は、
    上坂冬子昭和史三部作 日本がしたこと、されたこと、の一遍として読みました。

  • 実に普通の、しかし正義感溢れる真面目で忠実な若者たちが、どのように生きたがゆえに戦犯として処刑されたのかが描写されており、胸に沁みた。

  • 戦争受刑者のうち、BC級戦犯として巣鴨プリズンで処刑された人たちの遺稿の調査や遺族等へのインタビューをまとめた貴重な一冊。受刑者たちはなぜ・どのような経緯で受刑者となったのか。それは本当に罪なのか。受刑者たちは巣鴨プリズンで何を考え、判決をどう受け止めたのか。刑の執行をどうとらえ、どう行動したのか。残された遺族は、何を思い、何を耐え生きてきたのか。そもそもあの裁判はなんだったのか。著者は本書を以下の言葉で閉じている。「占領下に処刑されて以来、人目をしのぶように祀られ、しかもいまなおA級戦犯の陰にかすみがちなBC級戦犯処刑者および名もなき処刑者にまつわる真偽は、埋もれたまま次第にその形骸を失いつつあるといってよい。これらを丹念に掘りおこし、その出土品のかけらをつなぎ合わせることによって、国と国との争いの中で押し潰され、ねじ伏せられていったものが何であったかを復元してゆくことは、あの時代を知るものの責務に思われる。」

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