- Amazon.co.jp ・本 (639ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569635903
作品紹介・あらすじ
多くの企業経営者、実務担当者と議論を重ね、経営を見てきた著者だからこそ書ける、実務に裏付けられた管理会計・原価計算・戦略会計の理論をていねいに解説した好著。
感想・レビュー・書評
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3部構成だが、それぞれかなり趣が異なる。
第1部の管理会計はこの本で最も特筆すべきで、評価できるところ。
公式法変動予算などの教科書的な管理会計の実務における意味合いについて、事例とともに述べられており、深みがあった。もう一度読み返したい。
第2部のCVP分析はミクロ経済学と管理会計を繋ぐほか、著者の経験から得た見解も多く出てくるが、紙数が足りず、細切れな印象もあった。
第3部の戦術会計・戦略会計は、分かりやすいが、教科書的な説明のため、この本特有の良さまではない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
12/30
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使おう。
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600ページ以上のボリュームだが、とても読みやすい。
会計系の数字は苦手なので厚さをみて失敗したと思ったが、ごく簡単なことでも繰り返し説明してくれるので助かる。さすがに最後の100ページくらいはアタマに入ってこなかったが、ここまで投げ出さずに読めたのは有り難い。
ところどころオッサンジョークを差し込んでくるのが気になる。 -
教科書的な「管理会計」的内容が主だが、極力実務を意識しながら管理会計の有用性や限界、実務との乖離を物語調に準じて具体的に解説されておりその点は面白い。
但し冒頭の意図不明な名言引用?や結論や提言は不明瞭。
初心者向けでもないし上級者向けでもない。解説を分かりやすくするため文体を崩しつつも専門用語だらけとちぐはぐな印象。パーツ毎の会計説明に終始しているので全体感も捉えにくく600ページ超の書籍のため読みこなすのに骨が折れる。
また管理会計の肝となる配賦は、古今東西問わず配賦基準で揉め、欧米では完全縦割りの分掌による業績評価となるため真剣に議論され、日本では曖昧な分掌により期中に揉めることが多い。かつ予定原価と実際原価差異の責任負担も意外と出来ていない企業が多いので、その点も触れておくべきだっただろう。
本の厚さと得るもののパフォーマンスの不釣合いから手厳しい感想になってしまったが、決して悪い本ではなく、管理会計解説の質も高い。管理会計への理解を深めたい中級者の方にはおすすめだ。 -
制度会計と管理会計の違いに焦点を当てた書籍。戦略会計としているところは普通だったかな。アカウンティング(この書籍でいう管理会計)中心で、ファイナンス(同戦略会計)は軽めということだろう。
在庫に賦課される固定費の話が冒頭から続いて、会計知識のない人にはつらい書籍だろう。ただ、これだけ分厚い書籍を手にするんだから一定以上のレベルの人が対象だろうが。
操業度差異はあまり意識したことがないが、予定配賦と実際配賦のうち、前者の方が個別採算(商品は事業)の方が適当ということは理解できる。
多品種少量生産や多能工化が進み、直接労務費の割合が低くなっている中、配賦基準をどのように設定するかが重要になる。
売上高営業利益率だけに焦点を当てず、総資本回転率も意識して、総資本営業利益率を重視するという提言には納得。ただし、率だけでなく額も意識しようということ。
全編を通して、限界利益を変動利益と表記しているところに違和感を感じるが。 -
ストーリー仕立てでスラスラ読めて面白い。図表も丁寧に書いてあるので、理解できる。
「コストに対する責任は本来、その部門がコントロールできるコストに限定されたものであるべきです。」 -
日々の曖昧な生産活動をお金に落とし込んで評価する手法は、工場経理では必須であろう。
新入社員にこの本を勧めるとすれば、キャッシュフローの意識と正確な原価計算の大切さを感じ取って欲しい。 -
先輩、今の自分には難しかったす。
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会計を担う人の必読書ではないでしょうか。物語風で読み易いうえに、専門書と言っても良い内容です。管理会計のバイブルとして使おうと思います。