学問のすすめ: 自分の道を自分で切りひらくために

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569636436

感想・レビュー・書評

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  • ”明治時代の名著。2007年5月に一度読んだのだが、メルマガで紹介するために再読中。

    <読書メモ>”

  • 言わずと知れた、福沢諭吉の名著。読み継がれるだけあって、そのメッセージは強烈で、初めて通読したのがこの歳であることを大いに後悔さえする。

    「天は人の上に人をつくらず」という出だしの一文はあまりにも有名で、本書が人権の平等を説いた本であるような印象をおおくの人が持っているであろうが、実際は違う。この一文は、問題提起なのである。人は生まれながらにして平等である、にもかかかわらず、世の中を見渡してみると、身分に差があり、貧富があり、貴賎があるのが実態である。なぜかといえば、それは人々に学があるかどうかの結果がそうさせているからである、だからこそ学問を学ばなければならない、というのが主題なのである。

    また一方で、自立の精神についても多く触れられている。他人への依存が、国家を弱体化させるということである。正しくそのとおりであるが、100年以上も前に福沢が憂いた事が、今に至っても全く変わらず、相変わらず補助金やバラマキ政治がまかり通っている21世紀であることが悲しい。

    現代語訳であり読みやすかったが、やはり岩波の原文で読むべきであろう。ということで、自らへの戒めとして☆4つ。

  •  江戸時代が終わったばかりの時期に学問にこんなにも通じていることに驚くばかり。平等、社会契約説、経済学など外国から学ぶために相当の努力をしたのだと思います。
     ただ、ユダヤ人迫害の一因となった「悪法も法である」という法治主義を妥当とするなど今では古くなってしまってる点もあるので、全てを鵜呑みにせずに考えることが必要です。
     赤穂浪士は忠義ではないと何度も否定してたのが印象的でした。
     メインの話は西洋列強に対抗するため、社会のために勉学に励めということであって、自分のために学べ、というのはサブの話なので、その点には注意が必要かもしれません。

  • 初めて読んだけど、とてもよかった。
    福沢諭吉が一万円札に描いてあるのも納得できる。今後も折に触れて読みたい本。

  • よく読む

  • 他者と優劣を比較するのは低次元の話。自分自身の道を辿ることに集中せよ。そしてそのためには物事の原理原則を学ぶこと。

  • 精読

    原書で読むと分かりにくかった学問のすすめ。でもこの本現代風に訳してくれているのでとてもわかりやすかったです。 

    個人的にこういう哲学本とか自己啓発本のたぐいが好きっていうのもあるんですけどね

  • チェック項目9箇所。人間にはもともと貴賎や貧富の差はない、その差が生じたのは、学問を修め、物事をよく知った人は出世し、金持ちとなる、それに反して学問に励まなかった人は、出世もできず、貧乏となって身分の低い人となるのである。国民の一人ひとりが自分の行動を正しく保ち、学問に志し、広く知識を取得し、おのおのの立場に応じた才能と人徳を磨くことである。国民がもし暴政をイヤだというのなら、すみやかに学問を志し、みずからの才能と品格を磨き、政府と同等の資格と能力を保つような実力を身につけなければならない。人間、独立心をなくして他人に頼る者ばかりが多くなると、国民全体が依頼心の強い者ばかりとなって、個人的な援助をする人はいなくなる。なぜ今川義元は滅びフランスは生き残ったのか? 独立とは、一軒の家に住み、他人に世話にならない、というだけのことではない、これは単なる個人的な義務である、一歩進めて社会的な義務を考えれば、日本人としての名誉を辱めず、国民がともに努力し、日本国を「自由と独立の国」であると諸外国に認めさせてこそ、初めて個人と社会との義務を果たしたといえるのだ。西洋諸国の経済力に恐れてばかりいてはだめである、なぜ西洋諸国は発展したのか、その文明を学び、内外の状況を比較検討して、さらに学び吸収することが大切なのである。人望とは、ただ個人の力量だけで得られるものではなく、財産がたくさんあるからといって得られるものでもない、その人の活発なる才能と知恵、そして正直さ、誠実さが、積もり積もって得られるものなのである。

  • 文字を知っていても、物事の道理をわきまえない者は学問を志す者とは言えない。なるほど。

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著者プロフィール

1935~1901年。豊前中津藩(現・大分県中津市)下級藩士の次男として生れる。19歳の時、長崎に蘭学修行におもむく。その後、大阪で適塾(蘭方医、緒方洪庵の塾)に入塾。1858年、江戸で蘭学塾(のちの慶應義塾)を開く。その後、幕府の使節団の一員として、3度にわたって欧米を視察。維新後は、民間人の立場で、教育と民衆啓蒙の著述に従事し、人々に大きな影響を与えた。特に『学問のすすめ』は、17冊の小冊子で、各編約20万部、合計で340万部も売れた大ベストセラー。その他の著書に『西洋事情』『文明論之概略』『福翁自伝』など。

「2010年 『独立のすすめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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