図解会議の技術: パッと見てピンとくる! 事前準備からファシリテーションの方法まで

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569636986

作品紹介・あらすじ

「少ない」「短い」「決まる」会議へ変える!会議に使えるテンプレートをサイトからダウンロードできる。

感想・レビュー・書評

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  • (1)会議の必要性について考えた。
    会議を開催する場合は「参加者全員の拘束時間の発生とそれに対するコスト」がかかる。いわゆる最も非効率なコミュニケーションの方法だと言われている。
    参加者が同じ時間と空間を共有しなくても事足りる場合(一方的に伝達するなど)は、会議を行う必要がない。


    (2)会議の特性について考えた。会議では「議論をすること」により、「即座に伝達」「即座に反応」「即座に決定」ができる。多種多様な価値観をもった参加者が集まり議論をすることで、創造的な結論を導き出すことができる。


    (3)議論の活性化により会議の特性の最大化を図る。議論を活性化するためには会議のファシリテーターとして以下の点に留意する。

    (a)意見を求める。「この方法について何か意見はありませんか」ではなく「この方法では入所者様やそのご家族にはどのようなメリット、デメリットがありますか」と具体的に投げかけることで、意見を引き出す。
    (b)意見を要約する。参加者からの意見を要約することで、他の参加者ともその意見を共有し、議論の焦点を絞る。
    (c)意見には反論を求める。積極的に反論できるよう「~という意見に反対の人はいますか」と切り出す。それでも、1つの意見に対して真っ向から反論するのは消極的になる恐れがあるので「この意見に対して、いくつかの代案が考えられます。たとえば、A案は・・・、B案は・・・。これらの代案について、ご意見はありますか」といくつかの選択肢を示して意見を求めるのも効果的である。
    (d)反論された参加者には反駁(はんばく)の機会を与えることで欲求不満を防ぐ。


    (4)会議の参加者に必要な条件について考える。「多面的な視点から意見を述べる」「意思決定に協力的である」「結論に対して責任を持つ」この3つの条件を満たす参加者が望ましい。さらに参加者選定の留意点として、参加者一人一人が多様な価値観を持った人であるということも考慮する。


    (5)会議のリスクについて考える。決定することにより、ほかの選択肢を捨てるリスクを負うが、成功の確率は低くても、その確率分は成功の可能性がある。
    決定しないことにより、その成功する確率がゼロになるというリスクを負う。


    結論(結果の(1)~(5)に対応)

    (1)現在行われている会議の必要性を再検討し、必要性が無い会議はメールや文書で行うことで「時間」と「コスト」を削減する


    (2)せっかく「時間」と「コスト」をかけるのだから会議の特性を最大限に生かせるように会議を進めていくことで「時間帯効果」「費用対効果」を高める。


    (3)会議のファシリテーターとしてのスキルを習得することで、さらに「時間帯効果」「費用対効果」を高める。


    (4) 下記の事を実践することで、「会議の参加者に必要な条件」を満たせるよう参加対象者を育成していく。

    (e)多面的な視点から意見を述べる部下を育成するには、色々な研修に参加できるような職場環境を整えることが必要である。現在、当施設ではこの条件は満たされている
    (f)意思決定に協力的である人を育成するには、その決定事項に至る背景やその決定事項に関連する話し手側のビジョンなどを繰り返し伝え、部下に浸透させる。
    浸透させることにより協力的になっていくよう導いていく。
    (g)結論に対して責任を持つ人を育成するには、まず結論から導き出された決定事項を行動に移しているかを確認し、行動に移していなければ繰り返し促していく。
    ある程度自発的に行動する習慣が身についた段階で、次は本人に責任を任せ自発的な行動を促していく。
    (h)多様な価値観を持った参加者を会議に参加させるには、参加者の事をより深く知っていなければならない。
    その為に、ファシリテーターが普段から参加者を観察する目を持っていなければならない。


    決定することにより生じるメリット、デメリットをしっかり突き詰めた後、意思決定をし、実行することで職場改善につなげていく。

  • 会議入門

    ■所感
    見開きになっており、読みやすい。図解も参考になる。
    会議の目的を整理して、成果を最大化する。そのための準備や、参加者にどう働きかければ良いかが具体的に書かれていたことは良かった。
    当たり前の内容が多いのと、ファシリテーターの発言例が若干喧嘩腰に見えた。

    あと、会議の目的別に要諦がまとめられていた終盤の記載は役に立つ。

  • 見開きにぎゅっとまとめてあって、読み易いし、さっと必要いななところだけ復習できる。

  • 会議の「基本」に関して、図解を交えて分かり易く解説されている。
    中小企業なんかじゃ、会議って「何となく」開催してる所も多いんじゃないでしょうか。
    かく言う私も、アジェンダを用意するなんて知りませんでした。
    こういった「技術」って、意外と身に付けにくいよなぁ・・・。

    良い意味で教科書的。
    特に社会人1~3年目くらいの若手社員にはオススメ。

    自分が買ったのは新書サイズでしたが、いつの間にか文庫版が出版されていたようです。
    500円はお値打ち!だと思います。

  • ■会議の目的
    ・特性は、参加者が同じ時間と空間を共有すること。電子メールや文書でこと足りるなら会議を開催する必要はない。
    ・会議は最もコストのかかるコミュニケーション方法である。
    ・事前に準備した「計画案を議論する」ことが目的である。

    ■会議の環境
    ・知的生産性の高い時間帯(火曜〜金曜の10:00〜12:00、月曜〜木曜の14:00〜16:00)
    ・議題は3つに絞り込もう。

    ■ファシリテーターの役割
    ・会議で創造的な結論を導くために中立的立場で参加者を”支援”する人。
    ・参加者に刺激を与え問題について考えさせ、参加者の能力を引き出しながら、解決策を導き出させる。
    ・議題に関連した話題を提供する。
    ・毅然とした態度で臨む。
    ・意見が出ない場合は、参加者の得意分野を知り、意見を引き出す。
    ・感情的に対立したら、それぞれの立場を認識させる。
    ・議論の全体像を示す。
    ・効率性/効果性を重視/経済性等の基準に基づき決定を導く。

    ■ファシリテーションプロセスとは
    ・テーマを示す
    ・情報をインプットする
    ・議論の範囲と観点を示す
    ・意見を求める
    ・反論を求める
    ・結論を提案する
    ・少数意見に機会を与える
    ・採決する

    ■参加者を説得する
    ・注意を喚起する
    ・興味をもたせる
    ・理解させる
    ・賛同させる
    ・行動させる

    ■会議のタイム・マネジメント
    ・議題を絞り込む
    ・各議題の所要時間を決める
    ・タイムキーパーを活用する
    ・長い発言を制御する
    ・終了時刻に終える

    ■目的別会議とその目的
    ・報告会議…問題提起、課題抽出、解決策
    ・進捗会議…全体の再確認、ギャップ抽出、ギャップの解消
    ・問題解決会議…問題の定義づけ、原因探索、解決策の抽出
    ・戦略立案会議…事前の調査分析、戦略目標の設定、戦略の立案・具体化、アクションプラン化
    ・意志決定会議…選択肢の抽出、選択肢の評価基準の設定、基準に基づく決定
    ・定例会議…そのときどきで決定
    ・緊急会議…趣旨をコンパクトに組みたて、簡潔に実施する
    ・利害関係者調整会議…相互の要求の表明、対立点の分析、代案の検討、決定
    ・情報収集会議…ギブ&テイクによる相互の情報習得
    ・インタビュー会議…使途の明示
    ・提案会議…双方向のプレゼンテーション、議論、その場での結論




    ■書記の役割
    ・議事の進行に沿って、論議の全体像を”構造化”する人。

    ■会議のアジェンダ
    ・目的、目標、議題、参加者の準備事項を明記する。



    ■会議の評価
    ・会議の終了後は、実施した会議を評価する。
    ・事前準備の視点…アジェンダの内容は配信時期、事前の情報共有等。
    ・会議内容の視点…目的と目標の達成度、議題の適切性、参加者の参加度、決定事項の有無等
    ・事後処理の視点…議事録の内容や配信の時期、決定事項の実行等。

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