- Amazon.co.jp ・本 (111ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569641171
作品紹介・あらすじ
「花」とは「幽玄」とはあらゆる表現ジャンルの根本、生きることの美を語る。秘すれば花なり-「日本の美」を深く探求した至高の芸術論。読みやすい新訳。
感想・レビュー・書評
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能の教科書なんだけれども、日本人が感じる面白さや美学とは何かが落とし込まれていて興味深かった。
日本人に根付く価値観の一端が室町の時代から(あるいはそれ以前から)変わらないのだと感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一回読んだだけではわからない。これは何度も繰り返して読む価値あり。
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岩波で挫折し、こちらに移行した。
現代語訳ありがたい。
人生のフェーズごとに目指すもの、鍛錬、目立ち方があるなと感じた。
自分の花を大小問わず、死ぬまで何度も咲かせる努力をしたい。 -
芸事についてだけれど、何事にも通じるものがあると思う。
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以前間違えて原書を買って挫折したので、現代語で再挑戦。
本書は読みやすいが格調のある文章で雰囲気を損なわない。
昼と夜の演じ方、勝負の時のコツ、年代別の演じ方など、
能とはどのように捉えられていたのかを知ると同時に、今の芸能界、仕事などにも通じる内容があり参考になる。 -
・能の良し悪しを評価する言葉の定義から入るところがおもしろい。「幽玄」、「強い」、「花」、「面白い」とか。
・特に「面白い」の定義が意外、かつすごく納得できた。
・能にかぎらず、いろんな活動に通用するであろう極意が盛りだくさん。「他の芸事には心を移すな」って言葉には背筋が伸びますわ。
・繰り返し「絶対外には漏らすなよ!」って書いてあるのに今では世に広く知れ渡ってるの笑う。
・短いし訳が良いのですごく読みやすかった。 -
記録
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能を通しビジネスとして自分に引き寄せて読んだ。世阿弥のように謙虚さと品格を備えていたい。
以下、印象的な一文。
『上手は下手の手本、下手は上手の手本とわきまえ工夫すべし。下手の良いところを、上手が自分の得意芸の中に取り入れることはこれ以上ない理想的な方法である。人の悪いところに気付くだけでも自分の勉強になるというのに、ましてや良いところについては、言うまでもない。「稽古は強くあれ、しかし慢心はもつな」とは、まさにこのことである。』