マクロ経営学から見た太平洋戦争 (PHP新書)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569645308

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  • 2005年(底本1980年)刊。著者は元龍谷大学経済学部教授。◆アジア太平洋戦争に関し①中国軍の国土利用の縦深陣、②戦時中の物資輸送戦の完敗、③太平洋点在島嶼における陸上基地から見た航空戦の実相、④戦争までの軍縮・軍拡の政治外交史、⑤日米の国力=経済力=軍事力の彼我の差と推移等を軸にし、日米開戦の無謀さ無思慮さと、中国撤兵(満州事変までの後退)の持つ意味合いを検証。◆内容はそれほど新奇ではないが、とにかく数値を徹底して列挙するのが目を引く。◇①海軍が37年以降、日中戦争遂行の臨時軍事費支出をしないと仮定。
    ならば、雲竜型空母100隻が建造できる規模(意味ある仮定ではないが吃驚する内容)。②戦争後期、B29による瀬戸内海機雷散布のため、国内輸送すら麻痺。大陸からの大豆が山陰でそのまま放置。③米国潜水艦、開戦時50⇒約10カ月後約120隻、終戦時203隻。通商破壊戦に従事。④南太平洋ではB17ですら日本の戦闘機は歯が立たなかった。⑤44年時、輸送船団の会敵比率が航空機と潜水艦合わせ140%。輸送中2回会敵した場合もあったことを示唆。⑥39年が日本のGNPのピーク。日中戦争の長期化は国の経済力を下げる方向に。
    ◇アジア太平洋戦争における航空戦(機動部隊に限らない)と、戦力の逐次投入、航空機戦力の愚劣な分散配置(輸送船がないので分散配置せざるを得なかった)はもう今後気に掛けたい。◆また、第一次世界大戦時において明確になった米国の動員能力、その急激さ。そんなことをきちんと(定量的側面を重視し)分析していれば…。過去例からは、対米戦争の安直な楽観論は能天気でしかないことは認識できようものを…。

  • 新書文庫

  • 版元の関係でマクロ経済学というタイトルが付いてるけど不要な気がする。文章も変な例えがたまに入ったりして読みにくい部分も有った。

  • [ 内容 ]
    GNP比に対して約一三倍、石油生産量は七二一倍の米国に対して、総力戦を挑んだ大日本帝国の指導者たち。
    彼らはあの戦争にいかなる幻影を見たのか。
    泥沼化する中国大陸、自壊する陸海軍、「統率の外道」としての特攻。
    すべては国家経営の原則をわきまえない無謀な賭けだった。
    当時、海軍の一航空隊員であったエコノミストが、戦時中の日米経済格差を生産力、輸送力、開発力などから徹底的に比較検証。
    矛盾に満ちた狂気の歴史を再照射する。
    日本はなぜ敗れたのか。
    戦後六十年の節目に改めて問い直す渾身の大作。

    [ 目次 ]
    第1章 刺すべき心臓のない国―泥沼の日中戦争(“聖戦”という無謀な戦い;中国という強烈な磁場)
    第2章 資源と輸送と海上護衛と―戦略的条件の欠如(無資源国日本;船舶か艦艇か ほか)
    第3章 幻の不沈空母―航空戦略の失敗(不沈空母論は現実的か?;短い勝利の日々 ほか)
    第4章 胡蝶の夢―軍拡の破綻(後進帝国主義国の悲願;海軍をめぐる軍縮と軍拡と ほか)
    第5章 侏儒とアトラスと―日米戦力の比較検証(暴虎馮河;自壊する陸海軍戦備 ほか)

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