- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569645568
作品紹介・あらすじ
企業買収ファンド、企業再生ファンド、不動産投資ファンド、ヘッジファンド…ファンドなくして、もはや社会は動かない。ファンドを知らずに、生きてはいけない。プロが明かす、その実態と手法。日本人が苦手とする投資・金融の考え方がわかる。
感想・レビュー・書評
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『貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント』が気に入ったので本書も読んでみたが、やはりいい本だった。
タイトルだけ見ると投資マニア向けの本みたいだが、中身はファイナンシャル・リテラシー向上を目指した一般向けの書。『貧乏人の~』が気に入った人なら、こちらもおすすめできる。本書ではDCF(ディスカウントキャッシュフロー)法についても数値例を用いてキッチリ説明してある。現在価値の説明もいままで読んだ中では1番わかりやすかった。
金融教育の遅れた日本の将来を憂い、本書を書いたという志を感じる。巷に溢れる、金融のプロが自己満足的に書いた本とは趣旨が異なるので、タイトルだけ見て敬遠するのはもったいないと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルだけを見たときは、外資ファンドが株価操作したり法律スレスレのことをやって稼いでいる姿を告発でもしているのかと思って読んでみたのですが、ちがいました。
発刊がサブプライム問題前の本ではありますが、今現在でも十分通用する話でした。
第1部は、外資(投資)ファンドの四類型に関する説明
「ハゲタカ」と呼ばれるのとはちょっとちがうファンドの投資戦略の紹介の話
第2部からは、実際の手法についての説明
ちょっと投資の知識があれば理解できるように簡単に投資手法について説明してありました。
具体的には、
「無裁定価格理論(理論価格と市場価格は結果的には同一になるはず)」
「レバレッジ」
「分散効果」
「ファンドカルチャー」
の4つですが、個人投資家でもがんばれば最初の3つくらいはなんとかなるかも。
2011/08/22 読了 -
ブックオフで100円で買ってタイトルもなんか釣りかなと思ったのですが、悪くない本でした。簡易な内容で読みやすいのでオススメでは有りますが、ちょっと古いですね…。
ファンドのスタイルをM&Aファンド、企業再生ファンド、不動産ファンド、ヘッジファンドに分けてそれぞれの性質と儲け方について解説しています。まぁ名前の通りです。
ヘッジファンドに関しては、投資をやっている人なんかはよく見ると思います。企業再生ファンド、不動産、ホテル、ゴルフ場なんかは日本でもGSやMSのマーチャントバンキングでやっていますし、聞くこともあるかと思われます。私がお世話になったとこですね。
得てして理論価格と市場価格の「歪み」を見極め、そこに投資、回収する枠組みです。この本では簡単にROA、ROE、PER、PBR、シャープレシオ、レバレッジ、DCF、IRRなんかを説明し、ファンドの投資モデルを説明しています。まぁ一般の方への投資啓蒙書ですね。日本の投資国家モデルも提唱していました。
加えて、長期的に利益を出し続けているヘッジファンドが殆ど無いこと、、投資家から見るとインデックスファンドの方が明らかに有利なこと(ETFって時代でも無かったのでしょうが)、超富裕層・組織のみが投資できる企業買収ファンド、再生ファンド、不動産ファンド、ベンチャーファンドなどが、高いパフォーマンスを発揮しがちなこと(これもリーマン後のデータですか…
)、なんかを述べてみたらフェアだったと思います。まぁ富める者が更に豊かになる…とかで締めたら趣旨が不明ですからね。これでいいのでしょう。
手数料やデータを鑑みると、もはやアクティブ系のファンド使うのは夢追い人だけなのですけどね…。 -
ファンドについての概要がよくわかる本。
読んでいて「ハゲタカ」を思い出した。
この本に書かれていることの大半は「ハゲタカ」で述べられており、
改めて「ハゲタカ」の良さに気づいた。w -
読みやすかった!
けど、わかったようなわからないような。。。
2011年の今としては、ちょっと古い情報かもしれんが、
基本的なことを書いていたので、勉強にはなったかな。 -
証券マンの本。2005年。ヘッジファンドの行っていることを、丁寧に解説している。一般投資家と異なり、外資系ファンドは莫大な利益を上げている印象があるが、その理由は明確であり、非常にロジカルに投資を行っている点につきる。そのことを冷静に、慎重に紹介してくれている。リスクとリターンをしっかりと管理し、その管理の中で投資を行うことで20%や30%のリターンを獲得している。また、単に数字を追うだけでなく、破綻した起業を再生させるファンドなどもあり、アコーディアゴルフやPGMなどを例として取り上げている。ハゲタカの印象が濃いのだが、やっていることは金融の論理に基づいた投資であり、企業再生などにも貢献していることから必ずしも悪い面ばかりではないことがわかる。ただ、そこには義理や人情の入る余地は無く、あくまでも論理によって動いていることからハゲタカと表現されてしまうのだろう。いわゆる外資ファンドについての理解を深めるのにほどよく適した本。
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「利回り20%超」の源泉
①市場の歪み
「理論価格」を推定し、「市場価格」との乖離をアービトラージ
②レバレッジ効果
「歪み」を増幅させる
③分散効果
ポートフォリオ理論の「分散効果」
④プライベート性
ファンドカルチャー、強烈なインセンティブ
世界中の経済や金利や株価の動向に目を配り、「歪み」を見逃さない目、そして、天国と地獄が紙一重になる「レバレッジ」の絶妙の掛け方、さらにリスク・リターンを安定化させる「分散」の工夫。こういった「利回り20%超」の運用に不可欠な要素は、この「セームボート・マネー」と「インセンティブ・フィー(成功報酬)」に代表される”徹底した結果主義”という土壌の上に養われている。 -
そこそこ。
・解散価値(純資産時価)=市場価値(時価総額)となるべき。
以下個人的な意見(仕事メモ)
借入金依存度:当該与信先がデフォルトするか否かの指標
自己資本比率:デフォルトした際に配当が返ってくるか否かの指標
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レバレッジを効かせるということが分かりました。REITの仕組みも分かりました。