日本人としてこれだけは知っておきたいこと (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
3.37
  • (35)
  • (75)
  • (110)
  • (18)
  • (16)
本棚登録 : 705
レビュー : 87
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569648446

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 第1章では、敗戦後の占領政策によって日本人の歴史観が歪められてしまったことが説明されています。著者は、GHQに共産主義者が多く入り込んでいたことを指摘して、とくに冷戦がはじまる1948年頃までは、彼らによる社会主義的政策が推し進められていったと述べています。こうした状況の中で、国民の間にナイーヴな「青い山脈」的理想主義が広まっていくことになりました。やがて左翼的理想主義は崩壊しますが、多くの国民はそれに代わる国家観を持っていなかったため、日本人の精神に「真面目さの崩壊」が起こったと著者は主張します。

    第2章は、日本が日中戦争・太平洋戦争へと突き進んでいった経緯を説明しています。幣原喜重郎の「日支友好」の立場は、諸外国の政治的リアリズムを見落としており、このことが日本を危機に追いやったというのが著者の主張です。

    第3章は天皇についての解説が、第4章は日本文明論が、それぞれ展開されています。

    新書ということもあり、リソースがきちんと示されているわけではないのですが、本書の議論は、戦後60年以上経ってようやく公開され始めた各国政府の史料に基づいて展開されているとのことで、いろいろ興味深いところがありました。ただ個人的には、文明の60年周期説というのは、なかなかその真偽を判じがたい仮説にとどまるのではないかと感じます。

  • 日本は一国一文明。世界中の文明論者が日本文明を文明のひとつに数えている。
    騙すより騙されろと子供に教える国。
    日本ではきれいとかきたないとかいう美的感覚に基づいて自らの行動を律している。

    何度でも読みたい本です。
    日本人である幸せを感じます。

  •  日本とは、そもそもどんな国なのか。その問いに対する著者の考えを、大きく4項目に分けて解き明かしている。


     第1章では、日本人が戦後、いかに「自画像」を歪められてきたのかがテーマ。第2章は、日露戦争と大東亜戦争をどう見るか。第3章は天皇について、最後の第4章は日本文明論。


     主張の論理展開としては、やや強引で大雑把なところもあったが、突き詰めれば思想の問題。私としては、基本的な考え方は共感できた。


     印象的だったのは、「歴史観は60~70年周期で大変動する」という著者の持論だ。世代が入れ替わり、政治的な史料も明るみに出て、おおむね60~70年で冷静な歴史の見方ができるようになるというのだ。日露戦争がその一例。戦後の一時期は、日露戦争までが侵略戦争だとみなされるほどの偏った歴史観がまかり通っていた時期もあったというが、司馬遼太郎の「坂の上の雲」などの影響もあって、さすがに今では、そういう見方をする人はほとんどいないだろう。


     今年で戦後62年目。そろそろ「敗戦国史観」から脱却すべき時が近づいている。


     たとえば、最近になって米国議会で非常に不可解な取り上げられ方をした、いわゆる従軍慰安婦問題。この本ではあまり触れていないが、今ははまだ当事者が生きているから「政治問題」となり、どうしても歴史的事実を冷静に見つめることができない状態にある。さすがに、「女性たちが強制連行されて慰安婦にさせられた」と誤解している人は減ったと思うが…。


     日本の首相が、慰安婦問題を含めた「過去の歴史問題」で、他国に対して毅然とした態度を示すようになる日が待ち遠しい。

    (2007年5月12日読了)

  • 入門書としてはいい感じ。
    天皇および皇室の存在についての正しい理解と、神道を軸とした日本文明の理解が深まった。
    『菊と刀』の存在は大変罪深いものと思う。というより浅はか。
    日本文明を守り、継承する波に参加していきたい!!

  • 拳骨氏の「日中韓2000年~」と同時に読み進めた。戦後教育で巧みに消されてしまった日本人としてのもっとも大切なこと。戦争に関することだけでなくそれ以前に日本人が建国以来大切にしてきたものまできちんと伝えられてきていなかったことに大きな不安を覚えた。歴史を消された国家はいずれ崩壊する。消されようとしているのは歴史の出来事ではなくルーツに関することだったことになんとも言えない憤りと恐怖を感じる。

  • 著者は右派の傾向あり
    大学に来て初の評論
    145

  • 第一章 歪められた自画像
    第二章 あの戦争をどう見るべきか
    第三章 日本人にとっての天皇
    第四章 日本文明とは何か

  • 戦争とそれに付随する思想の教科書に載っていることを批判する本。

  • 第1章 歪められた自画像
    第2章 あの戦争をどう見るべきか
    第3章 日本人にとっての天皇
    第4章 日本文明とは何か

    の4章構成

    今まで勉強してきた歴史を考え直させる本でした。

  • 天皇制、戦後の米軍の日本人教育について、学校の歴史では教わらなかったことが、詳しく書かれている。

    我々日本人はもっと日本の歴史の勉強をしないといけないといけない。

    若い世代の人たちにも、ぜひこの本を読んでもらいたい。

全87件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

中西 輝政(なかにし・てるまさ)昭和22(1947)年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。ケンブリッジ大学大学院修了。京都大学助手、三重大学助教授、スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、京都大学大学院教授。平成24(2012)年に退官し、京都大学名誉教授。専門は国際政治学、国際関係史、文明史。平成2(1990)年、石橋湛山賞受賞。平成9(1997)年、『大英帝国衰亡史』(PHP研究所)で第51回毎日出版文化賞・第6回山本七平賞を受賞。平成14(2002)年、正論大賞受賞。近著に『アメリカ帝国衰亡論・序説』(幻冬舎)、『国民の文明史』『日本人として知っておきたい「世界激変」の行方』『日本人として知っておきたい外交の授業』『新装版 大英帝国衰亡史』(以上、PHP研究所)、『チャーチル名言録』(扶桑社)などがある。

「2018年 『日本人として知っておきたい世界史の教訓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

日本人としてこれだけは知っておきたいこと (PHP新書)のその他の作品

中西輝政の作品

ツイートする