- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569652672
作品紹介・あらすじ
空前の支持率で五年の任期を終えようとしている総理大臣・小泉純一郎とは何者だったのか。人品骨柄から権力構造までを再検証する。聖域なき構造改革、ワンフレーズ・ポリティクス、サプライズ外交など、小泉劇場を語るには欠かせないキーワードの奥には、新しい政治の胎動が垣間見える。この大転換は世界的な潮流なのか? なぜ小泉政治はこんなに面白いのか? 説得しない、調整しない、妥協しないという「三無主義」を貫いてきたニヒリスト首相を解剖することは、まさに21世紀の政治を見通すことになるだろう。▼◎序章:三つのタブーがなくなった ◎第一章:選挙を好感度調査にした男―宰相・小泉の登場 ◎第二章:数の政治から劇場型政治へ―宰相・小泉の手法 ◎第三章:小泉内閣の歴史的な意味―宰相・小泉と自民党 ◎第四章:なぜ小泉政治は面白いのか ◎第五章:小泉劇場のライトモチーフ ◎特別対談:小泉時代 日本はどう変わったか―松原隆一郎との対話
感想・レビュー・書評
-
小泉純一郎を軽く見よう、軽く見たいというのが前提にあったのではないかという感じで何か軽い。また著者は「説得せず、調整せず、妥協せず」の三無政治と談じているが、経済運営にしても郵政民営化にしても実際には入念な調整が行われているし、郵政解散後の総選挙時も説得が行われている。また今読み返しても、序章の「三つのタブーが無くなった」にあるように憲法、靖国、天皇がタブーでなくなっていたならば、マスコミの安倍内閣叩きも(あったにせよ)違ったんじゃないだろうか。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読です。
-
内容的に取り立ててレビューする内容はなかった。ニヒリズムとは、虚無主義(きょむしゅぎ、英: Nihilism / 独: Nihilismus)ともいい、この世界、特に過去および現在における人間の存在には意義、目的、理解できるような真理、本質的な価値などがないと主張する哲学的な立場である。名称はラテン語の Nihil (無)に由来する。
-
オーラルヒストリーの御厨貴さんの本
「劇場熱」にやられた国民、小泉流のメディアの使い方等手法について言及されていて、熱が冷めない時期に書かれたものとしては非常に正しい指摘
劣化コピー的なハシズム等への対策本としても有用かと思います。 -
東京大学先端科学技術研究センター教授の御厨貴(1951-)が安倍内閣発足直前に出版した小泉首相論。
【構成】
序章 三つのタブーがなくなった
第1章 選挙を好感度調査にした男-宰相・小泉の登場
第2章 数の政治から劇場型政治へ-宰相・小泉の手法
第3章 小泉内閣の歴史的な意味-宰相・小泉と自民党
第4章 なぜ小泉政治は面白いのか
第5章 小泉劇場のライトモチーフ
特別対談 小泉時代 日本はどう変わったか-松原隆一郎との対話
小泉政権の時期に様々なメディアで取り上げられた小泉首相の政治手法の特徴が述べられている。大嶽秀夫『日本型ポピュリズム』などと比べてもかなり薄い内容であり、実力のある歴史学者が書いた本とも思えない出来である。 -
大学1年生の頃、御厨先生の授業を取っていたので買いました。
-
オーラルヒストリーの第一人者である筆者が、小泉政権について述べている本。
時々筆者の意見が入っているが、5年以上たった現在、それが当たっていることも多い。その検証の意味では、決して悪くはない本だと思う。 -
20110211 新しい知見は得られなかった。