ミッドナイト・コール (PHP文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569660431

感想・レビュー・書評

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  • 田口サンディさんの短編集『ミッドナイト・コール』を読了。帯には恋愛短編集と書いてあるのだが、僕は読んでいてそうは思わなかった。確かにどの短編も恋愛に悩む女性が登場するのだが、登場する主人公である女性がすべからく不安を抱えているというのが特徴で、僕には今の未婚女性の生き方の難しさ、男性との距離のとりかたの難しさを描いた小説のように思われた。とはいっても思うところはやはり女性の事は自分はわかっていないなあというところがやはり強く残るのだが、わからないなりに悩みの深さは伝わってきて、世の中面白いとは思うが、恋愛までも大変な時代になってしまったかとちょっと哀しい気持ちにもなった。つたない経験から思うのは、自分の気持ちがストレートに伝えられないってつらいし、また良い関係構築のうえで全く駄目だよね。まあそういうちょっとほろ苦い頑張っている女性達の物語を読むBGMに選んだのがKeiko Lee.

  • 田口ランディは好きだけど、この本は好きじゃなかった
    たぶん私が恋愛が面倒で(本当はしたいけど、気持ちや行動を縛られるとすぐに逃げ出したくなってしまう)、昔から好きな人もなかなかできないし、できてもすぐに冷めたり、恋愛にのめりこめずにきてるから、なんかそんな風に逃げてる部分には少なからずこの小説の中の女たちと共通するところがあるからなのかもしれない。
    ずっと目をそらしているところを見せられているような。こんな女たちになりたくないから、恋愛をしないでいるのかもしれないから、見ないでいるものを見せないでと思うのだろうか?
    でも実際ここに登場する女たちの行動や心理は理解できないことだらけでもあったけど。

    あっという間に今の年齢になってて、身体を壊して男と関係すら持てない状態になっている。そんな自分の生き方もまあいっかと思うけど、まっすぐにこの小説の女たちみたいになれないのも、女としてどうなのかなともお思う。

  • 要領が悪くて うまく生きることができない。

    男好きな独身女性は是非読んでほしい。

    だめ女必見です。

    短編集です。
    個人的には「海辺のピクニック」がお気に入りです。

    ランディさんの文章は 毒があるのに 憎めなくて 大好きです♪

  • 読んでいて思わず「あるある」と言ってしまう。「100万年の孤独」松村一穂の「自分の中に何かこうしてほしいイメージがあるくせに、それをはっきり言わないで、相手にわからせようとする」の台詞に言う側の立場も言われる側の立場もよくあるし、理解できる。「電話を待ちながら」のいつまで待っても電話してこない東大卒の松島君より、携帯を拾ってしつこいくらい電話を掛けてくる変態男にひかれるのはよく分かる。必要な時に側にいなければ心は離れて行ってしまうものだよね^ ^

  • なにに期待してなにに傷付いてるんだろう。
    男友達と呑んで、帰ろうかと言われた時、あたしもいつもそう思う。
    別に泊まりたいわけじゃないのに、なぜかこのままわかれるのがたまらなく寂しくなる。

    本当、男女の仲って難しい。

  • 西暦2000年、二十世紀最後の師走に、女は煩悩を抱え受話器を持って佇む。

    好きだなー、この情景。この彼女が2013年の今日、どうしてるのか知りたい!そんな悩める女性たちのストーリー。私の人生だって負けちゃいないぞ

  • 30代の心理なのかな。

    わがまま過ぎない程度に素直でいたい。さみしい時はさみしい、会いたい時は会いたいって言える人を好きでいたいな。

    ま、女はあべこべの態度取っちゃうんだけどね!かわいくないものなのだ!

  • 少し辛口なコメントになってしまったので、お好きな方はごめんなさい。

    本の中にも出てくる言葉ですが、「思考の99%が」恋愛に閉められている女の人達の話。私はそうではないので、少し、読んでいて退屈してしまいました。
    後、麻薬を吸う男の子の話が出てくるのですが、そういうのって、読んでいる若い子に悪影響を与えると思うので、悪ぶっているような感じがして、少し作者が好きじゃなくなってしまいました。

    でも面白い部分は何点かありました。海辺のピクニックの中で、「なんでも深く考えてしまう。自然に任せることができないんだ」にすごく共感しました。周りの勇気ある決断をしている友達を眺めている私には特に。

    京都の夜のなか。外国で暮らしていた女の人が、日本人の男性の愛情表現に不満を持つ。帰国子女の私から言うと、こんなのは幻想。実際の友達の中でも、外人じゃないとっていう女の子は大抵、小さい頃の海外経験はなく、大人になってからの経験で、それを自慢げに吹聴する子が多い。世間の思い込みを書いた様に感じる。

  • 自信がなくて、さびしくて。
    自分は最低だ、馬鹿みたい。

    そんな感情の揺れに
    わたし自身も揺さぶられるような錯覚に陥って。

    「花嫁の男友達」のラスト一文が
    きらり、と輝いて読めたのは
    私だけだろうか。

    傍目にどう映ろうと、
    また前を見て歩いていくんだ。

    そんな姿が、きらきらと美しかった。

  • 吉本ばななと田口ランディはなんとなく避けていたわたしだが吉本ばななのキッチンおもろかったしとおもって読んでみたらおもろかった!
    なんか わかるわー そうゆうのあるわーみたいなとこあって 出てくる女性達に親近感

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著者プロフィール

作家。

「2015年 『講座スピリチュアル学 第4巻 スピリチュアリティと環境』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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