掃除道 (PHP文庫)

著者 :
制作 : 亀井 民治 
  • PHP研究所
3.83
  • (10)
  • (7)
  • (9)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 134
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569668802

作品紹介・あらすじ

自動車用品販売の(株)イエローハット創業者・鍵山秀三郎氏。▼彼の掃除道は、「掃除に学ぶ会」として、今や日本を越えアメリカ、ブラジル、中国、台湾と世界中に広まりつつある。いったい掃除にはどんな秘密があるのだろうか?▼本書は、誰もができる掃除の驚くべき威力をあますところなく紹介した感動の体験記である。▼不良の山が一掃され、優良企業に変身した製造メーカー。3億円の赤字から5億円の黒字に変わった大隈鹿屋病院。7年ぶりに体育祭が復活し、退学者も激減した広島県安西高校。犯罪件数が半減した新宿駅周辺の清掃活動……。▼自らも掃除道を実践する中田宏横浜市長は、本書についてこう語る。「気づける人になるために、本質がわかる人になるために、最後までやり抜く人になるために、最も身近な入口が“掃除”だと知りました」。▼掃除がきっかけで、会社・学校・社会が次々と甦っていく、驚きの実体を明らかにしていく。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 職場で掃除をしていると、先輩に「そんなにきれいにしなくていい。どうせ汚れるんだから」と言われたことがありました。初めてのことではなく、どの会社どの職場にもそういうことを言う人は居ました。
    その言葉は本人のやる気を削ぎます。きれいになる可能性も捨ててしまいます。
    だから、鍵山さんが掃除なんかと馬鹿にされても挫けずその姿勢を貫き通したことに深く感動しました。
    頁69〜には、人生の教科書にしたい鍵山さんのお言葉がありました。
    「掃除をするとき、上を向いて掃除する人はいません。掃除は必ず、下を向いてしなければできません。つまり、掃除をする形そのものが謙虚な姿だといえます」

    「人が人に感動するのは、その人が手と足と身体を使い、さらに身を低くして一所懸命取り組んでいる姿に感動する。とくに、人のいやがるトイレ掃除は最良の実践です」

    「小さなことに感謝できない人は、小さな苦しみや悩みを大きく受け止める傾向があります。反対に、小さなことに感謝できる人は、大きな苦しみや悩みを小さく受け止めることができるようになります」
    職場でお手本にできるような人がいないだけに、鍵山さんの言葉が心の奥まで染み渡りました。頑張りが無駄にならず、鍵山さんのように同じような理解者が周りに増えてくることを願って美しい生き方をしていきたいと思います。

  • 『たとえ報われない努力であっても、決して諦めない、落胆しない』
    第1章始めのこの言葉には、「掃除」によって人の心を変えてきた、
    イエローハット創業者の鍵山社長(現、相談役)の経験による信念がこもっています。
    腰をかがめ、ズボンをたくしあげ、まるでなめる様にして
    トイレの便器を素手で磨き上げる鍵山相談役の姿に息をのみました。
    人が掃除をしている姿をこれほど神々しく思ったことはありません。
    背後に写っているトイレ壁面のなんと光り輝いていることか!
    こんな綺麗なトイレなら、汚したいとは思わないでしょう。それが良い循環を生むのですね。

    毎日掃除に時間をかけ、綺麗な環境を維持することで、人が変わり、会社が発展し、
    荒れた学校が更生し、社会が変わる、その実例を紹介した本書。
    受け入れられない、という人もいるでしょうし、こんなに掃除に熱心になれない、という人もいるでしょう。
    でも、実例を示されると納得するものがあります。

  • なるほど

  • すごい。トイレ掃除の神。トイレ掃除をすることで心が入れ替わる。まさに精神浄化の1番効果的な方法だそう。

    読んでて、本当にそうだろうか?という気持ちより、ここまでくれば確かに悟りを開けそうだ。と、かなり思いました。

    大便がたくさん詰まった公衆トイレの掃除を素手でいろんな人の大便を押し込めてから掃除。

    など。。。確かにそこまで見せられたら、改心すること間違いなし。必ずや大便触る前から触ったあとの自分にはなにもかもの悟りを開けそうな予感はする。

    する。

    するが、

    するが、そこをなかなか超えられないからすごいんだろうなぁ。と、読みながら思う一冊でした。

  • 面接官に鍵山秀三郎を知っているか?と聞かれ、答えられず勉強して参りますと言った。有言実行。荒んだ心を落ち着かせ、穏やかにすることに掃除は最も効果的であるんだな。安全で安心な学校づくりのためには、掃除は欠かせない!教員自ら率先して行っていく〜。教員が掃除マップのようなもの作るとええと、実践例にありました。真似る。
    読んで、机の上を整理、掃除しました

  • 元祖「トイレの神様」
    鍵山秀三郎さんの本。
    読むと掃除したくなる。
    掃除をすると人間が変わる。

  • 著者はイエローハットの創業者。掃除によって、組織を社会を国を変えていこうという・・実践!?  間違っていないと思う。しかし、これはもう宗教にも近い危うさも感じる。トイレ掃除を素手で徹底的にやる、しかもそれは自分が使っているトイレではなく・・・・。「掃除」は組織や町を変える力があるかもしれないが、ものすごく窮屈な社会になりそうでもある。もっとも、強制されることがなければ、それはそれでいいのかもしれない。

    世の中には、不思議なことがたくさんある。

    きれいにしなければならないと思うが・・・・。

  • 「掃除」を人生哲学にまで昇華させたイエローハット社長鍵山氏の熱い思いが伝わってくる素晴らしい本。彼の中では、掃除と仕事は切り離せないものになっている為、本書は掃除の実践書という一面とともに、仕事の実践書としても読めるものになっています。

    本書を読んで僕は、「仕事と掃除は同じもの」なのかも知れないと僕は感じるようになりました。「部屋を片付ける」という言葉があると同時に、「仕事を片付ける」という言葉もあります。要は両方とも課題解決なんです。

    だから「仕事が忙しくてデスクを掃除している暇がない。」なんて忙しぶっている人は、実は仕事も大してできてないのかもしれないです。
    デスクを片付けられない人が仕事を片付けられるはずがないですから。

    そういう意味で、「掃除の神」である鍵山氏は、めちゃくちゃ仕事の出来る「仕事の神」でもあるかもしれません。

    そんな「仕事の神」の言葉は、「頑張っているのに仕事の結果がイマイチ出ない」という人に一番刺さってくると思います。

  • 今、「掃除力」がブームのようですが、これはおそらく元祖かと・・。著者であるイエローハット取締役みずから掃除を実践しておられます。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

昭和8(1933)年、東京生まれ。昭和27(1952)年、疎開先の岐阜県立東濃高校卒業。昭和28(1953)年、デトロイト商会入社。昭和36(1961)年、ローヤルを創業し社長に就任。平成9(1997)年、社名をイエローハットに変更。平成10(1998)年、同社取締役相談役となり、平成20(2008)年、取締役辞任。平成22(2010)年、退職。創業以来続けている掃除に多くの人が共鳴し、その活動はNPO法人「日本を美しくする会」として全国規模となるほか、海外にも輪が広がっている。著書に『凡事徹底』『続・凡事徹底』(以上、致知出版社)、『鍵山秀三郎「一日一話」』『すぐに結果を求めない生き方』(以上、PHP研究所)などがある。

「2020年 『大きな努力で小さな成果を――平凡なことを非凡に努める「凡事徹底」の生き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鍵山秀三郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×