- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569669267
作品紹介・あらすじ
『東洋倫理概論』は、昭和二年、金〓(けい)学院を開院した際、そこに学ぶ青年たちに向けて著わした、いわば生き方の指針の書である。原本は歴史的仮名遣い、独特の表現も少なからずあるため、読者の理解の便を図り、原書の趣旨を損なわずに、現代語に直したのが本書である。多方面に怪しさが漂う現代、安岡数学の骨格をなす本書は、真っ当に生きることを考えるうえで、一度は読んでおきたい書である。
感想・レビュー・書評
-
金鷄学院建設に合わせ、魂を入れようと書かれた本書。著者は本書をまだ力不足と感じているようだが、驚くほど格調高い。安岡氏は学問で覚醒した聖人ですね。
個人、家族、国家・・幅広く取り扱いながら人間の道を説く学問への手引き。東洋の聖賢を引き合いに出しながら、読者を自己の内面にいざなう。文章の背後に著者の読者に対する慈しみが感じられ、思わず落涙する箇所もありました。こんなに心のこもった本に出合えて有難い。
こんなに味わい深いのだけど、始めて安岡氏の本を手にする人には難解だろうから、他の本から入られる事を薦める。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読み物として
-
難解でした・・。
-
いかに生きるべきかの指針を得た。ものや自己への執着捨て、大我・仁という万物と自分自身がひとつになる心を持たなければならない。
『誠は天の道である。これを誠にするは人の道である。(中庸)』実に奥行きのある言葉である。 -
昭和の陽明学者、安岡正篤の「東洋倫理概論」の現代語訳。横綱双葉山が連勝が止まった際、師と仰いだ安岡正篤に「イマダモッケイタリエズ」と電報を打ったそうだが、その「木鶏」の逸話をはじめ、中国や日本の古典から数多くの物語、言葉を引用し、人としての生き方を説く。ひたすら重厚だった。
-
元となっている本が古いからか、はたまた元々そういう本なのか。
歴史から引用される例えは冗長、言い方は回りくどく、筆者が読者を眠りに誘うために書いてるとしか思えない。
参考になる事も書いているが、いかんせん私には読む力がない。 -
本書は昭和3年大正デモクラシーの余韻の残る時勢、著者33歳の作品。
おそるべし33歳の知識・見識ではない。自らの至らなさは足元にはるかに及ばず。
この内容は今持って新鮮さを保ち、この時局にさえも当てはまる事柄ばかり。
繰り返し繰り返し読まねばと思う。