仕事の報酬とは何か 人間成長をめざして (PHP文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569670669

感想・レビュー・書評

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  • 【仕事そのもののなかに、大きな喜びがある】

     仕事の報酬とは、「目に見える報酬」と「目に見えない報酬」の二種類がる。その中でも著者は、後者である「目に見えない報酬」が大事であると述べている。

     皆さんは、仕事の報酬とは何か?と問われたときになんて答えるだろうか。私は、バイトの選ぶ基準を時給で考えているため、「収入」であると答える。「目に見える報酬」とは、「給料」「収入」「役職」や「地位」のことを指し、言い換えれば「結果として与えられる報酬」だ。また「目に見えない報酬」とは、「能力」「仕事」「成長」のことを指し、言い換えれば「自ら求めて得るべき報酬」である。私のように「目に見える報酬」にばかり目を向け、大切な報酬に気づけない人はいるだろう。本書は、そういった人が「目に見えない報酬」にも目が向くよう気づかせてくれるものである。

     本書に出てくる三点に注目したい。第一に「能力」の報酬だ。一生懸命バイトを頑張っていれば、できることが増えていく。そういう瞬間に「喜び」を感じることはないだろうか。この「喜び」こそが「目に見えない報酬」である。バイトを始めたばかりのころは、仕事を覚えようと必死に働いていた。怒られたことも多々あったが、その経験をしたおかげで一つの仕事内容だけではなく、ホール、キッチン、ドリンク全てのポジションができるようになった。能力を得る「喜び」は、自分の成長にも繋がった。また「昇給」という「結果として与えられる報酬」も得ることができた。

     第二に「仕事」の報酬だ。「良き仕事」を残すといってもわかりにくいが、より良いお店作りと言い換えたらわかりやすい。飲食店で働いているため、より良いお店つくりをするためには「日々の顧客サービス」が大事である。丁寧な接客を心掛けるのはもちろんだが、お店を綺麗に保つための店内清掃には力を入れている。この日々の積み重ねが、常連さんや初めて来てくださるお客様の笑顔に繋がっていると思う。著者はこの思想を「作品」といい、仕事仲間と「共同作品」を作ることが「仕事」の報酬だ。

     最後に「成長」の報酬だ。「能力」も「仕事」も深く追及すると「人間としての成長」に繋がり、これが「最高の報酬」であると著者はいう。確かに、前は仕事というよりは作業をこなすように働いていたが、今は「良い作品」作りのためにはどうしたらいいかまでも考えるようになり意識が変わった。そこに成長を感じる。

     本書を通してもう一度仕事をするにあたって何が大事かを見つめなおす機会になるだろう。

  • 「仕事の報酬とは何か。本日は、このテーマで話をしたいと思います。(本文p.6)」
    上記の書き出しで始まる本書を手に取り、最初に感じた印象は読みやすさであった。

    書籍講話というスタイルで書かれている本書は、字の間と間が開いており、文字が視界に入ってくることもさながら、その空白部分が読者自身により「考えさせる時間」を与える書かれ方になっている。「働いて、見合ったもの対価をもらうこと」それでしかないであろう、と考えていた私に対し、著者が本書を通して語り、問いかけてくるようであった。そのページの空間と全体で話をしていく流れの書かれ方で著者は、仕事の真の報酬は、目に見えない三つの報酬=「職業人としての能力」「作品としての仕事」「人間としての成長」であると説く。

    現在、休日にアルバイトをしている自身に仕事を重ね合わせてみるとどうだろう。
    もちろん、生活するためのお金が必要。
    社会に出るわけだし、スキルが欲しい。
    大人と関わる練習の場としても意識したい…

    そして大学の授業と平行して行なう、諸活動とも比べてみた。
    大学祭を成功させるため、面白いことを企画したい。
    桜美林の名前をいろいろな方に知ってもらいたい。
    お客さんの笑顔に喜びを感じて、全力のパフォーマンスをする…

    もし「『仕事の報酬は給料や報酬だ』と答えるならば、残念ながらそのビジネスマンは、大切なものが見えていない。(本文p.8)」と説く本書であったが確かに、自身の時間の使い方として、お金の収入だけを考えて行動している面は案外少なく、自ら価値を見出して、行動をしていたことに気付き、辿り着いた。仕事そのもののなかに大きな喜びがあり、また自身の「人間としての成長」は、決して失われぬ報酬であり、自身の成長が後に続く人々により失われず、続いていくことは、まだ遠いはずの話、まだまだこれからの話であるようにも感じられた。しかし、その逆で自分がその先人から成長を受け継いでいると考えると、自分なりの働く意義を見出していく重要性に気付くこととなった。

    社会に出て一人立ちしている人、そうでない学生にも一緒に考えてもらいたいと、この本の帯は問いかける。
    あなたは、「何のために働くのですか?」と。ぜひ、ご一読ください。(921文字)

  • 仕事の真の報酬とは、能力、仕事(作品)、成長であるとのこと。なぜかと言うと、能力が上がると嬉しい、良い仕事を残せると嬉しい、人間として成長ができると嬉しいからとのこと。うーん確かにそうかもしれんけどねぇ。そんなに嬉しんかなぁ。あと、文章の論理構成がいまいちなので、読みにくかったです。

  • なんで?と思うことが多くなるタイミングが
    定期的にやってきて、悩む。
    そして、なんでこんなにやってるのに!→誰のためだろう?→自分のためじゃないか……と落ち着く。

    そんな思考回路をスッキリとさせてくれた本。

  • 仕事の報酬。報酬といったら、お給料、あとは役職とかだと思っていた。
    でも本当に大切な報酬とは、目に見えない報酬である。
    それは3つの報酬
    「能力」「仕事」「成長」。
    確かにそうだと思う。
    能力を磨き、素晴らしい仕事を残し、仲間と切磋琢磨することで一人の人間として成長していく。最高の報酬でうある。
    また能力を身につけるには「師匠」を見つけること。
    仕事を辞めたら、給料や地位はなくなる。
    でもこの3つは決して失われない。
    素晴らしい気付きを得れた一冊

  • 2015.3.1読了。
    1時間くらいで読める1冊だけど、濃度が濃い。
    仕事の報酬とは何か。
    迷い悩むことも結果としては成長という報酬につながることを信じて頑張ろう。
    迷ったときや、何年後かにもう1度読みたい。その時は昇任した自分でありたいな。

  • キャリアで悩んでいた時に巡り合えた一冊。昨今のキャリアアップブームでつい”目に見える報酬”を追ってしまう風潮にあるが、そうではなく”目に見えない報酬”を追い求めよという内容。
    成長、能力、そして仕事この3つに尽きる。

  • 仕事の報酬が大きく3つ書かれている。
    全て納得できるものではあるが、目新しさはない。
    ただ、師匠を持つことの大切さについて語られた部分に考えさせられた。

    師匠は与えられるものではなく、自らで見つけ出すもの。見つけられない、周りに師匠になるような人がいない言うのは、自分の慢心かそうさせているということ。

    謙虚さこそが、より良い報酬を得る為に、死ぬまで必要な能力ではないかと思った。

  • さくっと30分程度で読める文庫本です。

    『目に見える報酬』でなく、『目に見えない報酬』を求めよ 。それは、【成長】【能力】【仕事】である。

    うんうん分かる。メンターを求めて、謙虚な心で何でも吸収しなさいよってことよね。
    そうあるべきだと思う。
    今死にそうに仕事している人たちって、気の持ちようだけでなくもっと違うところに問題点があると思うんだよな。根本的な何かが。

  • 【読書】仕事の報酬の分け方が明快。「結果として得られるもの」と「自らが求めるもの」のうち、後者にフォーカスした本。 //

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著者プロフィール

多摩大学大学院教授

「2018年 『深く考える力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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