- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569670942
作品紹介・あらすじ
これまでの常識にとらわれず、つねに斬新な古代史解釈を提示してきた著者の関裕二。著者の作品には、単なる古代史の読物ではなく、まるでミステリーを読み解くような面白さがある。それはまさに「関ワールド」といってもよい。▼その著者が、この作品では、われわれが幼いころに、童話として読み聞かされてきた、民族の記憶としての「おとぎ話」に取材し、それを古代史の真相に行き着く手がかりに位置づけ、新たな「関ワールド」を作り出した意欲作である。▼浦島太郎とヤマト建国の謎とは? 誰が何の目的で「竹取物語」を創作したのか? 金太郎と酒呑童子との意外な共通点とは? 因幡の白兎に隠された邪馬台国の謎とは? 桃太郎と吉備をめぐる深い謎とは何か? など、どれも有名なおとぎ話から古代史論を展開している。ミステリー感覚で楽しめる、古代史ファン垂涎の書である。▼『おとぎ話に隠された日本のはじまり』を改題し、加筆修正を施した。
感想・レビュー・書評
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蔵書整理で手放すので、再び出会い読む日もあるか
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金太郎、桃太郎、浦島太郎、一寸法師などなど有名な話には何かあるのは間違いない。
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おとぎ話は、単なる創作ではなく歴史との密接な共通点があるという。
権力者によって封印された本当の歴史を、おとぎ話として残したのだ。
浦島太郎と竹内宿禰
竹取物語と実在した登場人物
金太郎と酒呑童子
一寸法師と水の神
ヤマト建国とおとぎ話
因幡の白兎に隠された邪馬台国
桃太郎と吉備
鶴の恩返し異類女房譚
天の羽衣伝説とは
神事から読み取るカゴメ歌
など
そこには、ある共通した核心があるのだと解く。
確信にも似た一貫性があるので、終始ブレがない。
ほかの推論や考察が頭にあっても、きっとそれは邪魔をしないだろう。
それぐらい、きちっとした文章で構成されているし、押し付けがましくない。
「口裂け女」にも、深層心理に日本人が持っている太古の信仰に繋がっているとしている。
思考遊戯の材料を増やしたい方に、お勧め。 -
こじつけ感は否めないが、話のネタにはなる。物部氏を蘇我氏が滅ぼし、蘇我氏を藤原氏が抹消する。この流れを知れただけでも一読の価値はあった。
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裏打ちされたファンタジー
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面白かったですよ。今まで鬼に関する本はたくさん読みましたが、古代日本を語りながらあまり鬼にかかわらない本として新鮮でした。
さて、各章が短い気がします。謎をふっといて、興味関心を高めておいて、ハイッって感じで放り出されるような感じなんですよね。そこまで書いたら、もう一つ考証してくれないかな?って思ってしまう。
ウ~ン、その一歩先はどの本に書いてあるのか?
一気に読めるスピード感で星が増え、でも、すっきり感がない分星が減り、ということで星三つ! -
この人の本は焼き直しばかりなのだけど納得感があり
購入してしまう。。
なので時間もあるので興味深いとこを抜粋し覚えとこ。
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□「日本書紀」記載の崇神天皇は国土平定のために四道将軍を
派遣。吉備津彦は山陽道に派遣される。
□また言い伝えで垂仁天皇時代に吉備で狼藉をする温羅なる鬼神
を吉備津彦が成敗。鬼の首は犬飼タケルに命じ犬に食べさせる。
□国ゆずりの神話時に、大和朝廷は出雲の神宝を検校し祭祀権を
簒奪しているが検校は吉備氏の直系である「物部氏」が
実施している。また天皇家の祭祀は物部氏の影響が強く
残されている。(物=神の意味もあることも伏線)
□「天の羽衣」伝説の天女の名は「豊玉姫」であり、かぐや姫は
竹=籠の中から生まれ、月に帰る際は「羽衣」をきて帰る。
また大嘗祭などの天皇祭祀ではまず天皇は羽衣をまとい
その後に籠にのる儀式があるなど、羽衣、籠(=竹)と神話や
天皇の関連性が節々にみられる。
□伊勢神宮はアマテラスが寂しがり、豊玉姫を単語の籠神社より
うつし外宮とした。籠神社は元伊勢と称されている。
□邪馬台国は卑弥呼のちに「とよ」が女王となり国内が平定
された。
□蘇我系皇族はほぼ「トヨ」の名が冠せられている。聖徳太子は
「トヨトミミ」。推古天皇は「トヨケカシキヤヒメ」用明天皇
は「タチバナノトヨヒノスメラミコト」。推古天皇の都は豊浦
「トヨの港」の意味である。
□日本書紀を編纂した藤原氏の天智系や飛鳥系への恨みを沈める
儀式は数多くあり日本書紀は藤原史観で編纂された可能性が
高いので矛盾点が多く見られる。 -
筆者の持説なので「こんな説もある」程度の認識でよいかなと