- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569677620
作品紹介・あらすじ
ワークライフバランスの重要性が叫ばれて久しいが、あいかわらず日本の会社は残業天国。このままでは社員はますます疲弊し、企業も衰退していくばかり。そこで、「早朝会議」「がんばるタイム」といったユニークな取り組みで、全社残業ゼロ&19期連続増収増益を達成した元トリンプ社長が、残業削減と成果向上を両立させる極意を伝授。
感想・レビュー・書評
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「残業をやめて本生を。」がキーメッセージ。
ただ残業をやめるには効率よく5倍の仕事をやる。仕事以外では家族・自己研鑽に充てる。
仕事のために生きるのではなく、生きるために働く。本生が苦しくならないように。
・残業が悪という認識をつける
デッドラインを持たない仕事でダラダラやる習慣
・フランス、香港では18時30分には切り上げてビーチでのんびりしたり、自己研鑽に時間を充てたり、家族との時間を過ごす
⇨所属する会社では8時にはパソコンが切れたり(深夜申請をすると使える)、残業時間が減るとボーナスが増えたりする。ただそれは打刻の不正を増やしているだけのように見える。
この本のように、残業をする(=非効率的に仕事をする)ことで罰がないと残業自体は少なくならないと思う。
日本では仕事中にタバコを吸う場面をよく見るが、非効率の代表のように見えてしまう。
・トップダウンの構造
リーダーシップとフォロワーシップ
⇨右向け右という表現は過激だと思った
会社を選ぶときにリーダーを知った上で選べると良いと思った。
⇨退職する人も多そう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
残業は悪…本当にその通りですね、強制的にでもなくすべき。働き方改革もあるし今後はそういう方向性なんだろうけど。
本書(2012年1月刊行)では、著者の考えやなくすための方法(トリンプで実施してきたこと)などが著されている。別に神業ではないし、実行する力があれば実現できるのだなと思った。ただ、物理的に消化できない業務が飛び込んできた場合はどうしたもんでしょーね。最初から(組織として)請け負わないという判断も必要になるのかも。
とても読みやすい。最後の特別対談はなくても良いのではと感じた。 -
図書館
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精神論が多い。
具体的な残業削減方法はあまり書いていない。 -
文庫版が出版された時期からするに、日本の社会は、残業撲滅への徹底度が無い。
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残業代より大事なもの、自分の時間。この価値・生産性をどれだけ上げれるかが幸せな人生の為に必要だと思いました。仕事は人生の一部分であって、全てではない。仕事が全ての人生は定年後に人生が終わってしまうということ。自分の楽しみをもっと増やしていく
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残業続きなので、つい手に取ってしまった。
問題は放っておくとどんどん大きくなるから、問題に気づいたらすぐに問題を分解、構造化して、デッドラインを決めてすぐにやれ!
これが、この本のキーメッセージだ。
ところが、優先順位づけはいらないという。優先順位づけをするのは、優先順位をつけるだけの余裕があるからだという。
では、試しに一日だけ、この本に書いてある通りにやってみた。結果的には、業務時間内は目の前の問題解決だけで終わってしまう。当初予定していた仕事をするために残業することになる。
問題を小分けしたら、担当者に割り振れというが、自分が担当者で、せいぜい事務のアルバイトぐらいしかいないというときは、いったいどうするのだろうか。
「仕事はゲーム」と割り切れ・・・つまりシンプルにゲームに勝つことと割り切れば、自ずと会社にとって正しいことを選べるようになるという。
「終わり」の時間でタイムスケジュール・・・残業だけでなく飲み会も常に終わりの時間を切る。だから、飲み会の二次会には行かない。
仕事に関するイベントは全てゲームと割り切る感覚は、確かに必要かもしれない。
リーダーシップよりもフォロワーシップ・・・リーダーシップの資質はリーダーから暗黙知を盗めることも、その一つ。リーダーをフォローする感覚はその鍛錬に役立つという。 -
吉越さんの本はこれまでも何冊か読んでいますが、毎回、分かりやすい文体に感嘆します。そして、仕事の生産性を高めていくことの重要性を改めて認識しました。
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元トリンプ社長の吉越浩一郎氏は、在職時に、社員の残業ゼロを実現した。
吉越氏の唱える「残業ゼロ」は、単に「残業をなくして、プライベートを充実させましょう!」という生易しいものではない。
「仕事は時間内に終わらせろ。そして、結果を出せ。以上、おわり」
吉越氏の主張を一言でまとめると、このようになるのではないか。
残業した者には、反省文を書かせたり、所属部署に罰金を払わせたりする。
当然、会社の業績を落とすわけにはいかない。
吉越氏の「残業ゼロ」は、かなり厳しく、ストイックなものだ。
しかし、考えてみれば、これは当然のことである。
大抵の会社員は、一日8時間労働の契約を結んでいる。
残業はあくまで、労働時間内にできなかった業務を片付けるものだったり、
イレギュラーな事態に対応するためのもの。恒常的に行うものではない。
また、労働基準法でも労働時間はきっちりと定められている。
また、「日本人は時間をきっちり守る」とよく言われるが、
定時で帰らない会社員の多さを見るに、これは間違いだと分かる。
実のところ、かなり時間にはルーズなのだ。
契約を守る。
法律を守る。
時間を守る。
吉越氏は、当たり前のことを当たり前にやろうと言っているだけなのだ。
かと言って、全ての企業で今すぐ残業をなくすのは、至難の業である。
吉越氏にしても、1991年に週1回の「ノー残業デー」を導入してから
2003年に毎日をノー残業デーにするまで、10年以上の歳月を要したのである。
では、吉越氏はどうやって残業ゼロを実現したのか・・・
それが本書の主題である。
私の勤務している会社では、幸いにも残業を指示されることはほとんどないが、
仕事はいくらでもあるので、ついつい今日のうちにもっとやっておこうと思って進んで残業しまう。
吉越氏は、残業ゼロを実施するにあたって「最大の敵は、『残業は正しいことである』という、社員一人ひとりに刷り込まれた固定観念」(p.121)であったと述べている。
私自身がこの固定観念に囚われないよう、意識改革をしていかないといけないと思った。