書店ガール (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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本棚登録 : 5487
感想 : 727
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569678153

作品紹介・あらすじ

吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が……。

感想・レビュー・書評

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  • 前半はアラフォーの理子と二十代の亜紀との確執が描かれている。コミカルな感じで面白い。後半は男性対女性の対決が描かれる。

    理子と亜紀はお互いが気に入らないもの同士であったが、男性対女性の展開に入ると、お互いに手を握り最高のパートナーとして頑張っている。このコンビの今後が楽しみだ。

    しかし、文庫本の解説にも書いてあったが、男はろくでもないやつばっかり出てくる。

  • 吉祥寺にある老舗の本屋の話。序盤は本屋に勤める女性同士のぶん殴り合い、マウント合戦、しかしどこかコミカルでの楽しめる。中盤、本屋の本部の男性のお偉いさんが、女性に対する偏見や、男性偏重主義なのか不愉快極まりない。吉祥寺店が閉店の危機に際し、女店長として理子を指名、理由は閉店の汚点を理子に擦り付けること。ここで奮起する吉祥寺店。ライバルの亜紀はオラオラ系、理子と一時停戦し吉祥寺店を立て直す。碧野さん初読みだったが、キャラ立ちは素晴らしい。最後の理子の決意には爽快さとともに愛嬌、強さ、賢さがにじみ出ていた。

  • ペガサス書房吉祥寺店で働く理子は店長に昇任するが、実は本社ではその店舗の閉店をすでに決めていて、繋ぎの店長にされたに過ぎなかった。
    そんな中で、女性の正社員、亜紀やバイトのスタッフたちの協力のもと、閉店を回避するために新たな企画など様々な取り組みで売上げ増を実現するが、結局本社の決定は覆ることなく、閉店が決まり、理子も亜紀も辞表を出す。

    本を愛する書店員の話かと思って読み始めたら、前半は女性スタッフの間でのいじめに近いドロドロした話が続き、うんざりしかけたが、途中、理子が女性の出世を望まない本社や同じ店舗の男性社員からの嫌がらせにも屈せず、店長としてやれることをやると覚悟を決めた辺りから、同じ女性として、男性社会の中で奮闘する二人を応援したくなってきた。
    そして、店長就任時には、店舗内のスタッフからの信頼も薄く、むしろ反感すら持たれていた理子が、最後はみんなに感謝され、慰労されたことに少し救われた気がした。

    書店は本を売るところ、ある意味、人々に夢や希望を与えてくれるところだと思っていたのに、現実はこんなにドロドロしているのかとガッカリすると同時に、女性社員に対する露骨な偏見、嫉妬があるこういう会社は時代錯誤だと思ったが、現実にはまだまだたくさんあるのかもしれない。

  • そろそろ少しずつでも大掃除を始めようと、
    積読山のカゴに手を出した。

    そういえばこれ少し前にテレビで放送してたっけ。
    さわりの部分だけ読んでみようかな。

    やめられなくなった。
    お掃除はまた今度(笑)

    面白かったです!
    書店員さん、いつも本に囲まれてお仕事できていいなぁ…とか、
    家が本屋さんだったらなぁ…なんて、
    本好きさんなら、一度くらいはそう思ったことありますよね?
    私もです。
    甘かったですね。はい。

    電子書籍を否定するわけではないけれど、
    やっぱり紙の本で読みたい。

    本屋さんで手に取ったときの重さや、
    ページをめくる感触や、インクの匂いとかを感じていたい。

    理子と亜紀、前半のバトルが強烈だった分、
    後半の共闘作戦が、より痛快でした。
    どちらも本が好きという気持ちは同じだものね。
    きっとこの先、分かち難い関係になっていくんでしょうね。

    2巻が楽しみ♪

  • 口コミでは人間関係がドロドロしていてと書かれていたけれどそれを含めても面白かった。
    舞台は閉店の危機にさらされている本屋。
    本屋存続のために必要な事は何なのか、初めて本屋の裏側も知れて色々な学びがある。
    店員さん達のそれぞれの本に対する思いと本を通しての人との繋がりに、改めて本屋さんの素晴らしさを感じる。
    本屋さんがもっと好きになれる本。

  • 本屋を舞台にした
    本格的なお仕事小説やなんて、
    いやはや本好き、本屋フェチにはたまらん設定(^o^)

    四十歳独身の堅物店長、西岡理子と
    美人名物書店員でお嬢さんと呼ばれる
    二十七歳の北村亜紀が、
    業績低下によってあと半年で閉店が決定したペガサス書房吉祥寺店の存続をかけて
    手と手を取り合い
    様々な方法で売り上げアップ作戦を試みる
    痛快なストーリー。

    最初は水と油の関係の理子と亜紀の
    些細な諍いばかりがクローズアップされて
    これは読む本間違えたかな…って正直焦ったけど(笑)、
    終盤一気に畳みかけるような盛り上がりを見せる
    吉祥寺フェアや漫画家を呼んでのトークショーを企画構成していく場面は
    本を愛する人たちのひたむきな想いが伝わってきて
    いやあ~、手に汗握りました。


    それにしても本にまつわる愛情たっぷりの話って
    ホンマ目がないんよなぁ~♪

    自分が子供の頃、自分みたいに本ばっか読んでる子って
    あんま近くにはおらんかったから、
    大人からはなんや変わった子やなぁ~って見られてたし(笑)
    (屈折した子供やったんで、表向きは野球少年としてダミーを演じてはいたけど笑)

    だから有名人との本との出会いや
    本好きの主人公の話や
    その人の『好き』が伝わってくる本との思い出の話なんかを読むと、
    ああ自分は何も間違ってなかったんやって
    なんか同志を見つけた気分になるのです。


    そんな本好き、活字好き、紙の匂いフェチの自分は
    本屋に行ったら、
    目当ての本を探すために出来る限り時間をかけて
    フロア中うろうろします。

    その時期の心模様にピッタリとくる『自分に合う本』って必ずあって、
    自分が選ぶというより
    本が自分を呼ぶ感覚ってあるんスよね。

    だから本が呼ぶ声に耳をすませながら
    雑誌や小説や漫画や絵本に写真集のコーナーを
    2時間でも3時間でも行ったり来たり。

    あちこち仕事の合間でも立ち寄るんやけど、
    どんなにオシャレで人気のある本屋さんでも、

    お客さんそっちのけで入荷した本の整理をしてたり、
    客が読んでる棚を
    あえて客をどけてまで本を並べたり(笑)
    ↑コレよくありますよね~

    なんか、なんのために
    あなたは本屋で働いてるん?って 思ってしまう。


    お客さんに読んでもらうためやないん?

    本が好きな人を沢山作るためと違うん?

    違うんやろか?


    それやのに本屋でありながら
    本を読まさない店や
    お客を優先しない店の多いこと。


    自分自身ドラッグストアで働いてたから店側の都合も分かるし
    棚に早く並べたい気持ちも分かるけど、
    自分ならお客さんがいなくなってから
    そこの棚の整理をするけどなぁ(^_^;)

    なんか仕事のための仕事っていうのが店員から見えると寂しくなります。

    本当に本が好きとか、
    ゆったりとした空間で本を選んで欲しいってスタッフが願ってるなら
    一人一人のお客さんの立場に立って自然と動けると自分は思うし、
    それがプロの仕事やと思うんやけど
    本屋で勤める人、そのへんどうなんかな(笑)(^_^;)


    とまぁ最近の大型書店への不満をつらつらと書いてみたけど、
    この小説を読んで
    本屋さんで働く人たちの苦労や苦悩もリアルに感じることができたのは良かった。

    長時間労働で休みも不規則で
    重い雑誌を運ぶために腰をいわしたり、
    紙に水分をとられて指先は荒れ、
    紙で指を切ったり一日中立ちっぱなしで
    脚がむくんだりも日常茶飯事。

    それでいて給料が劇的に安いという
    なんとも報われない書店員の現実。
    (好きだけでは確かにできない仕事やと思う)

    そして本屋大賞の裏話や
    漫画「ハチミツとクローバー」や
    宮下奈都さんがブレイクするきっかけとなった
    書店員からの応援団運動の話は
    なかなか興味深かったです。


    う~ん、自分が書店員やったとして
    フェアを開くなら…

    って考えただけでワクワクすんなぁ~(笑)


    自分なら同郷の西加奈子さんや、柴崎友香さんの
    リアルな関西弁を聞いてみたいし(笑)、
    ボクシングとロック好きな角田光代さんや
    趣味嗜好が似てる金城一紀さんとは
    絶対話が合いそうやし(笑)、
    (完全に公私混同してます爆)

    吉田篤弘さんやよしもとばななさんを呼ぶなら
    自分の作品を朗読して欲しいし(笑)、
    川上弘美さんや小川洋子さんには
    二人の作品から匂い立つ『官能』をテーマに
    フリートークを聞きたいし(笑)、

    料理つながりで高山なおみさんと飯島奈美さんも呼んで、
    料理を作ってもらいながら(笑)
    食に関する話を聞いてみたいなぁ~(^^)

    なんかただ自分が会いたいだけのチョイスやけど(汗)

    とまぁ、こんなふうに
    妄想必至(笑)、
    そして書店員の現実や
    本をめぐる様々なことを考えさせられる良作です。

    シリーズものということで続きも楽しみ~♪

    • アセロラさん
      お久しぶりです!コメントと花丸もありがとうございます♪

      書店員経験者ですが、おっしゃる通り、
      好きなだけではできない仕事です(苦笑)...
      お久しぶりです!コメントと花丸もありがとうございます♪

      書店員経験者ですが、おっしゃる通り、
      好きなだけではできない仕事です(苦笑)
      とにかく体力勝負ですし…。
      どんくさくて超不器用なわたしは、
      開店前に入荷して来た雑誌に付録を輪ゴムでくくり付けるのがどうしてもできなくて、朝っぱらからくたびれてたり(汗)
      コミックの棚の陰で地味~に本にシュリンク(立ち読み防止のアレです)をかけ続けたりしてました(苦笑)

      書店員のイメージによくある、ポップを書いて売り上げが…なんていうのは、
      たぶん都会の個性的な本屋さんの話なんだろうなぁ…と。

      円軌道さんのような人に、ぜひ書店員さんになってもらいたいです!
      2014/09/20
    • 円軌道の外さん

      アセロラさん、大変遅くなりましたが
      沢山の花丸ポチとコメントありがとうございます!

      あっ、アセロラさん
      まさかまさかの書店員さ...

      アセロラさん、大変遅くなりましたが
      沢山の花丸ポチとコメントありがとうございます!

      あっ、アセロラさん
      まさかまさかの書店員さんやったんですね(汗)

      イメージとは違ってかなりの重労働みたいやけど、
      自分がセットしたりシュリンクした商品が
      店に並ぶってだけでも
      本好きの自分は心躍ってしまいます(笑)

      アセロラさんが苦労して手掛けた
      本を
      ずっと宝物のように
      今でも大切に保管してる人だって
      中にはおるやろし。

      そう考えたら
      やっぱ夢がある仕事ですよ(笑)(^o^)

      どんなに小さな書店でも
      長く働いていればお客さんから
      オススメの本を聞かれたりすることもあるやろし、
      (実際僕は書店員さんにオススメ聞いたり、よく話しかけてます笑)

      自分が薦めた本で
      新しい扉を開いてくれたなら
      こんな嬉しいことはないと思います。

      うーん、
      どんくさくて超不器用なことは
      それだけ仕事が丁寧にできるってことだし、
      どんな仕事も本当は
      効率よりも
      人間力が大事なんやと思うんですよね。

      いくらテキパキ仕事ができても
      客商売で笑顔でなかったり、
      「もてなす心」がないと
      本末転倒やし(笑)

      対人間に接するんやから
      誠意ある対応ができるかどうか
      そこだけなんとちゃうかな~(笑)

      その点、アセロラさんは
      めちゃくちゃ感じのいい人やし、
      お客さんから見て 
      好印象持たれてると思うけどなぁ~。


      あはは(笑)
      書店員やるにはちょっと歳が行き過ぎた感はあるけど、
      機会があればホンマ一度はやってみたい職業です(^^)

      ひさびさにコメント書いてくれて
      嬉しかったです!
      また気軽に遊びに来て
      近況聞かせてくださいね~♪


      2014/11/02
  • 書店をはしごするのが好きだ。
    店によって品揃えはもちろん、同じ本でも並べ方が違うし、雰囲気もまったく違う。
    それぞれの店に特徴があって楽しい。
    大抵の場合、作家名をあいうえお順に並べている。
    読み方を間違えてまったく違うところに並べられていたりすると、何となく悲しくなる。
    勝手な思い込みだけれど、書店員はやはり本が好きな人にやってほしい。
    せめて、作家名くらい正しく読める人に・・・と思うのは客の勝手な言い分だろうか?
    本の並び方にもこだわりを持つ理子は、若い書店員たちからすると細かなことばかり注意するウザイ上司だ。
    本や店への愛情は人一倍あるのに、人相手となるとなかなか上手くコミュニケーションが取れない。
    女だということも影響している。
    女だてらに・・・こんな言葉は死語だと思っていたけれど・・・男の側からしたらやはり気に入らないことらしい。
    副店長として日々悩む毎日だ。
    突然の店長任命。そして閉店宣言。
    戸惑う理子だったが、周囲の反応はさらに激しいものだった。
    「閉店したくない!」
    売上をあげるために出来ることは何か?
    理子の熱い思いはやがて書店員たちをも巻き込んでいく。
    閉店を知ってからの展開が本当に面白い。
    なるほど!と感心する場面も、そうだったのか!と驚く場面も、どれもが読んでいて楽しかった。
    電子書籍が当たり前になり、中古書専門のチェーン店もどこにでもある。
    書店で新刊を購入する人たちが増えているようには思えない。
    だからこそ、書店員の努力が大切なのだと思う。
    購入する予定のなかった本をPOPにつられて買ってしまうこともある。
    期待通りの内容だと、何となく得をした気分になる。
    そんな幸せをくれる書店は、数多くの書店員たちによって支えられている。
    読み終わった後に書店に行きたくなる。
    そんな物語だった。

  • 対照的な女性書店員二人が、閉店を食い止めようとがんばる話。

    吉祥寺のペガサス書房で副店長をつとめる西岡理子は、若い社員の亜紀に手を焼いていた。
    理子はバイト5年を経てから正社員になった、いわば叩き上げの真面目なアラフォー。
    亜紀は、コネで最初から正社員になった裕福な家の娘。恋愛に奔放なため、同僚の女子たちに好かれていない。
    亜紀の披露宴のとき、事件は起こった‥

    対照的な育ちや性格でもあるけれど、たまたま恋愛事情などで間が悪かったせいもあって、こじれていく二人の関係がどろどろ~。
    え、こんな話だったの?とややビックリ。
    亜紀がまた女性には好かれそうもない要素いっぱいなんですよね~本人のせいじゃない問題も多いんだけど。
    ところが、事態が進んでいくと、意外とさっぱりした気性だったりして。
    理子は店長に昇格となりますが、陰では思わぬ動きがあり、何と近く閉店を控えて、女性店長だったから仕方がないといった空気が作られようとしていたらしい‥
    諦めずに売り上げアップを目指す決意をして、社長に直談判する理子。
    亜紀の前向きな若さと感性、やや常識はずれな行動が、ここで推進力となるのです。

    恋愛事情も含め、男性の女性蔑視や嫉妬といった問題、本が売れなくなって来た時代の書店の苦境など、さまざまな問題が多角的に絡み合って展開していきます。
    ほんと大変だよね~というリアルさと、夢もある展開に、後半はワクワク。
    続きも楽しみです☆

  • 暗くてどこに向かうの?と気持ちが離れていきそうでしたが、だんだん痛快お仕事エンタメ小説になっていきます。都合のいい展開を支えるのはディテール描写の確かさです。女性の出世を妬み足を引っ張る男ども。かたや、女同士の世界もなかなか陰湿。それが後半、障害突破・目標達成に向けて女たちが結束するところから俄然楽しくなります。前向きに一生懸命に働く姿は美しい。「2」も読みたくなりました。ただ、タイトルにある「ガール」は出てきません。男も「ボーイ」はいません。このワードのチョイスも女稼業ですね。

  • おっさんですが、たまにはこういう本もいいかと。
    ストーリーはTVドラマに合う感じ。
    アラフォー独身店員理子と20代既婚店員亜紀は対立するが、店の閉店問題をきっかけに次第に打ち解けていく。ハッピーエンドか分からないが、いいまとまりと思う。シリーズものらしいので次巻も読もうかな。

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著者プロフィール

1959年愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年ワーキングマザーの挫折と再生を描いた『辞めない理由』(PARCO出版)にて作家デビュー。昇進に伴う女性の葛藤を描いた『駒子さんは出世なんてしたくなかった』(キノブックス)、ベストセラーとなりドラマ化された『書店ガール』シリーズ(PHP研究所)など著書多数。

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