書店ガール (1) (PHP文芸文庫)

  • PHP研究所 (2012年3月16日発売)
3.61
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本棚登録 : 6400
感想 : 794
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  • 本 ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569678153

作品紹介・あらすじ

吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が……。書店を舞台とした人間ドラマを軽妙に描くお仕事エンタテインメント。本好き、書店好き必読!▼『ブックストア・ウォーズ』を改題。

感想・レビュー・書評

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  • 碧野圭さん初読み『書店ガール』の概要と感想になります。

    概要です。
    ペガサス書房の1号店という老舗の書店に勤めている書店員の理子と亜紀は、一回り年齢に差があるせいか仲がよろしくない。本と書店員の仕事が好きな共通項はあるものの、意見や価値観の相違で度々衝突する。しかし店長の野島の異動に伴う新店長に理子が選ばれたことを契機に、ペガサス書房と理子と亜紀の関係は劇的な進化を遂げる。

    感想です。
    村山早紀さんの『桜風堂ものがたり』をイメージして読み始めたら、渡る世間は鬼ばかりでした。(泉ピン子さんは登場しません)

    しかし中盤以降から乃南アサさんの音道貴子シリーズと似た印象を感じ始め、読了後は次回作を早く読みたいと興奮しています。

    池井戸潤さんの半沢直樹シリーズのような逆転劇が好きな方にもオススメしたい作品です!!

  • 前半はアラフォーの理子と二十代の亜紀との確執が描かれている。コミカルな感じで面白い。後半は男性対女性の対決が描かれる。

    理子と亜紀はお互いが気に入らないもの同士であったが、男性対女性の展開に入ると、お互いに手を握り最高のパートナーとして頑張っている。このコンビの今後が楽しみだ。

    しかし、文庫本の解説にも書いてあったが、男はろくでもないやつばっかり出てくる。

  • 本屋さんに行きたくなりました。

    オススメして頂いた一冊。
    吉祥寺の書店を舞台にした物語。
    期待値以上の良い作品でした。

    序盤は、40歳女性の悩み、結婚生活、仕事、いじめ、男尊女卑、老いた親等、様々な問題を物語を通して取り扱っています。
    いくつかの問題は、私に突き刺さり、考えさせられました。

    中盤から終盤にかけては、お店に危機が訪れ、ハラハラドキドキの展開。
    まるで「半沢直樹」を観ているような気持ちになりました。

    書店員さんたちの本やお客に対する熱。すごく伝わってきました。
    続編も必ず読みたいと思います。

  • ドタバタ劇から始まった物語、これからどんな方向え進むのか。

    都下の吉祥寺に店舗をかまえる書店、ペガサス書房吉祥寺店の副店長である西尾理子40才は、部下で奔放で若くて美しい小幡亜紀27才の扱いに困っていた。亜紀は、自身の結婚式に出席した理子が出した祝儀袋をあなたのは受け取れないと突っ返した。このドタバタ劇からこの物語は始まります。

    ペガサス書房は、都下を中心に20店を展開するチェーン書店で、吉祥寺店はその1号店です。理子は、店長就任後に、ペガサス書房の専務から吉祥寺店は半年後に閉店するといわれ。店長会議で社長に業績があがったら閉店しないと言われ……それを信じて。なんとか業績を上げるために全従業員を巻き込んで奮闘します。この奮闘劇がすごいです。
    が、最後は意外な終わり方をします。

    碧野圭さんの本は、「凜として弓を引く」についで2冊目です。

    「ブックストア・ウォーズ」(新潮社 2007年刊)の改題、大幅に加筆修正。

    【読後】
    この本を手に取ったのは、「凜として弓を引く」が良かったからです。それで碧野圭さんの本をチェックしていてタイトルが気に入ってフックオフWebで発注して購入しました。が、手に取ってビックリです。字があまりにも小さすぎて、購入していなければ読まなかった本です。
    ですが、このドタバタ劇がすごく面白く、十数頁毎に休みながら読み続けました。そしたら半分を過ぎた262頁で肩が痛くなってきました。が、やめられず。途中からあまりにも面白いので2冊目を読みたくなってきました。

    「購入」
    書店ガールシリーズ1作目《文庫本》
    2012.03発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。
    2023.09.16~17読了。★★★★★
    ブックオフWebで発注、110円で購入2023.09.16
    ~~~~~~~~~~~~~~~~
    書店ガールシリーズ一覧
    07.旅立ち
    06.遅れて来た客
    05.ラノベとブンガク
    04.パンと就活
    03.託された一冊
    02.最強のふたり
    01.書店ガール  2023.09.17読了
    ~~~~~~~~~~~~~~~~

  • こんなに没頭して読んだのは久しぶり!!
    2時間ちょいで読了。
    私、この本が大好きです!
    絶対にシリーズ全て集めます!!!

    ラストのあたりではじんわり涙ぐんじゃって。
    いつからこんなに涙腺が弱くなった?
    最初のいがみ合いがしばらく続いて、足のひっぱり合いをするのかと思いきや。
    後半は展開が変わり、いやー良かったです。
    ちょいちょい、ん?ってカチンとこさせるのも、うまいなーって思います。
    私は性格悪いので(笑)これくらいの悪意は軽く流せて読んでて面白かったですね。

    • マメムさん
      初コメです。
      読みたい本に追加してみようと思います!!
      初コメです。
      読みたい本に追加してみようと思います!!
      2023/05/11
    • あじょ子さん
      マメムさん
      コメントありがとうございます!
      読んだら感想を聞かせてください♪
      マメムさん
      コメントありがとうございます!
      読んだら感想を聞かせてください♪
      2023/05/11
  • 吉祥寺にある老舗の本屋の話。序盤は本屋に勤める女性同士のぶん殴り合い、マウント合戦、しかしどこかコミカルでの楽しめる。中盤、本屋の本部の男性のお偉いさんが、女性に対する偏見や、男性偏重主義なのか不愉快極まりない。吉祥寺店が閉店の危機に際し、女店長として理子を指名、理由は閉店の汚点を理子に擦り付けること。ここで奮起する吉祥寺店。ライバルの亜紀はオラオラ系、理子と一時停戦し吉祥寺店を立て直す。碧野さん初読みだったが、キャラ立ちは素晴らしい。最後の理子の決意には爽快さとともに愛嬌、強さ、賢さがにじみ出ていた。

  • 書店ガールシリーズがずいぶん進んでいるのに気づき、第1弾を再読
    あぁ…またシリーズものに手を出してしまった

    書店、出版界のtheお仕事小説
    一気に読んじゃいました
    垣根の低い上司を目指している身としては、理子さんは近寄りがたい存在だけど、書店を愛してやまないのは一緒
    電子書籍やオーディブルでも読書を楽しんでますが、書店で買った紙の本を気まぐれな分類で並べて眺める至福は譲れないかな〜

  • ペガサス書房吉祥寺店で働く理子は店長に昇任するが、実は本社ではその店舗の閉店をすでに決めていて、繋ぎの店長にされたに過ぎなかった。
    そんな中で、女性の正社員、亜紀やバイトのスタッフたちの協力のもと、閉店を回避するために新たな企画など様々な取り組みで売上げ増を実現するが、結局本社の決定は覆ることなく、閉店が決まり、理子も亜紀も辞表を出す。

    本を愛する書店員の話かと思って読み始めたら、前半は女性スタッフの間でのいじめに近いドロドロした話が続き、うんざりしかけたが、途中、理子が女性の出世を望まない本社や同じ店舗の男性社員からの嫌がらせにも屈せず、店長としてやれることをやると覚悟を決めた辺りから、同じ女性として、男性社会の中で奮闘する二人を応援したくなってきた。
    そして、店長就任時には、店舗内のスタッフからの信頼も薄く、むしろ反感すら持たれていた理子が、最後はみんなに感謝され、慰労されたことに少し救われた気がした。

    書店は本を売るところ、ある意味、人々に夢や希望を与えてくれるところだと思っていたのに、現実はこんなにドロドロしているのかとガッカリすると同時に、女性社員に対する露骨な偏見、嫉妬があるこういう会社は時代錯誤だと思ったが、現実にはまだまだたくさんあるのかもしれない。

  • 面白かったです。
    ギリギリまで何が起こるかハラハラしました。
    全部読みたい!わかる^ ^

  • 最近本屋さんで購入する機会が減っているが、この本を読んだら本屋さんで紙の本を買いたくなる。

    本屋さんは本を並べてある所、書店員さんは販売員さんと思っていたけど、そこには熱がこめられている。
    販売員と割り切ったらつまらないし、本好きだけでは務まらない仕事。
    どの職場にもあるように、店舗や版元などにはもちろん気の合わない人もいるし、モラルが破壊したお客もいる。
    そしてネット店舗や電子書籍など、時代の流れは早い。

    些細なことで睨み合うが、本屋の危機のために一時休戦して立ち上がる、女性社員の頼もしいこと!まさに戦友!
    そして展開的に仕方ないけど、女の出世や頑張りの足を引っ張る男達の見苦しさ!
    成果を上げてもすべてが上手くいくわけではない理不尽さ。

    とにかく面白い!次巻があってよかった。

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著者プロフィール

愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年『辞めない理由』で作家デビュー。ドラマ化もされた、累計57万部を超えるベストセラー「書店ガール」シリーズや、同じく累計10万部を超す「菜の花食堂のささやかな事件簿」シリーズ、その他「銀盤のトレース」シリーズ、「凛として弓を引く」シリーズ、『スケートボーイズ』『1939年のアロハシャツ』『書店員と二つの罪』『駒子さんは出世なんてしたくなかった』『跳べ、栄光のクワド』等、多数の著書がある。

「2024年 『レイアウトは期日までに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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