カラット探偵事務所の事件簿 2 (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569678634

作品紹介・あらすじ

"あなたの頭を悩ます謎を、カラッと解決いたします"-閑古鳥の啼く「謎解き専門」の探偵事務所に持ち込まれた七つの事件を、探偵・古谷が鮮やかに解決!密室状態の事務所から盗まれたあるものを見つけ出す「昇降機の密室」、駐車場の追突事件の真相を暴く「車は急に…」、急死した父親が残した秘伝のたれのレシピを探す「一子相伝の味」など、ミステリの名手による連作短篇集。待望のシリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 今巻は、力が抜けるような結論が多い。朝の通勤のお伴といった趣向。もう少し古谷のキャラがたつと好み。

  • 大した衝撃とかはないのに、なんだか読んじゃう。
    最後は幸せな気持ちになりました。

  • カラット探偵事務所の第二弾。
    相変わらず殺人事件などは起こらず、日常の謎を解いていきます。
    『ありそうだな~』という事件は、駐車場で井上が遭遇した車の追突事故。
    『お金持ちほどケチ』という言葉を思い出します。

    今回も最後に探偵事務所二人のサプライズが用意されています。

  • 資産家でミステリマニアの古谷が経営する謎解き専門の「カラット探偵事務所」。助手の井上が語り手兼ツッコミ役を務める日常系ミステリ短編集。

    よくぞここまで、細かいネタを思いつくものだ。個人的には「一子相伝の味」が好き。



    ラスト「つきまとう男」の最後に明かされた事実。おめでたいのだが、井上というキャラがすごく好きだったので(乾くるみ氏の作品に登場する女性の中で、唯一好感を持てるキャラと言ってもいい)ちょっとショック。勝手な言い分だが、2人とも家庭をもつイメージがあまり湧かないキャラだったし、つかず離れずのまま、あまり進展させて欲しくなかった思いがある。

    1を読まずに2を読む人がいるのかどうかわからないが、そういう人には意味がわからなかったことだろうな。しかしそうなると、最終話は男女が逆転した印象になるわけで、その後で1を読んだら、驚きが倍増して面白いかもしれない。

  • 1巻の叙述トリックに驚いたのは結構前で、
    久々に続編を見つけて読んでみました。
    今回は秘伝のタレの話が好き。
    二人の関係が進歩してさらなる続編は出るのだろうか・・・・
    あと、昇降機の密室はシャーロックホームズの名作を思い出さずにはいられない。

  • シリーズ第2弾、乾氏らしい短編集。日常の謎よりは少しハードだけど大きな事件でもない。謎解き専門の探偵が扱う謎としてはギリギリな難易度。このあたりのさじ加減、バランスは好むところである。
    ダジャレ好きな探偵古谷もキャラが立ってきたと思う、それにしても暗号好きな作家さんだと思う。個人的に妙にクセになる作家さんなのだ。

  • 結末(2巻最後の事件の)が今ひとつ良く解らなかった……。

  • 1よりは2の方が分かりやすい事件が多くて良かった。
    キャラとか会話とかは好きじゃないけど、ついつい気になって読んでしまう。

  • 読みたい時にさっと読める作品でした。古谷さんと井上さんの微妙な関係性も最後の2行に現れているのでしょうか?読解力が不足してて申し訳ありません!何やらカラットの3も何処かで見たような!二人の関係性も気になるので見かけたら購入しておこう。

  • 今回も安定の細かさでした。

    最終話の、File 12「つきまとう男」について、第一巻の内容踏まえて、ネタバレします。

    容疑者2人に尾行に関して…
    ・p.297の井上の視点で ”黄色のパーカーを着た男が、青いドレスの女性と二人で外に出てきた"
    ・p.309・p.310の古谷の視点で "カレンともう一人のホステスが…" "…一緒にエレベーターで下まで降りた"

    …ん?ホステスの数合わないじゃん、と気づき、読み返してしまった。こういうところがトリックになるのは、よくあることなので、今回は平凡なのかな~、と思っていたら、エピローグでニヤついてしまいました。「そっちね!」という感じでした。

    ・p.323の "謎を突きつけて、それが解けない間は依頼人と探偵と言う関係性で(追加料金なく)繋がっていられる" は、p.282でカレンが井上不在のときに、事務所に訪ねて来て "居心地が良い" "ときどきお邪魔したい" というのは、古谷狙いだったのかと納得
    ・p.324の "他にも小さな目的…(中略)…古谷の携帯番号およびメールアドレスを知ること" は、p.293・p.294で、古谷が携帯を持っていないことに対して、"呆然と見つめる" "失望の表情を隠そうとしない" 等、やけに大袈裟な表現するな、と思っていたら、そういうことだったのね、と納得

    そして、井上(笑)のついた嘘と心理
    p.282でカレンが井上不在の時に訪ねてきたことに対して、"しかも俺がいない間に" "胸中の苛立ち" と嫉妬心を持ち、p.324で「古谷が妻子持ち」と嘘をついて復讐、トドメを刺している(笑)

    p.324・p.325
    「そもそも古谷が悪いのだ。たとえ男の側にその気がないのが明らかだったとしても、独身の男女をあんな狭い部屋で二人きりにさせて、もし間違いがあったらどうする気だったんだ」
    →これは、井上をカレンの部屋に先に行かせたことのように見えるけど、実は、カラット探偵事務所の古谷と井上のことなのか。第一巻を読んだ人なら分かる(笑)

    「あのときは嘘だったけど、今では嘘じゃなくなってるからね」
    →えっ、その後、古谷は妻子持ちになる!?相手は井上?今後の展開が気になる!第三巻も読みます!!

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著者プロフィール

静岡県大学理学部卒業。1998年『Jの神話』で第4回メフィスト賞を受賞し作家デビュー。著者に『イニシエーション・ラブ』、『スリープ』など。

「2020年 『本格ミステリの本流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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