図解 自分の気持ちをきちんと<伝える>技術 人間関係がラクになる自己カウンセリングのすすめ
- PHP研究所 (2007年5月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569691558
作品紹介・あらすじ
伝える=聴く×話す。「さわやか自己表現」スキルを身につければ、相手を傷つけずに、自分の意見を言えるようになる。本書のテーマ「アサーション」は、違いを認め、気持ちのよいコミュニケーションを交わすための考え方とスキルです。
感想・レビュー・書評
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この本はとても良かった。
文章も読みやすいし図解も分かりやすい。
アサーション=お互いを大切にしながら、それでも率直に、素直にコミュニケーションすること。
言うは易し、思うも書くも易しですけどね。
コミュニケーションに悩む人におすすめ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自己表現が苦手なので、勉強に。
怒りの感情の対応なども書いてあるので、アンガーマネジメントとしても活用していきたいと思った。 -
レジ待ちの列に、急に割り込まれたとき。
注文した商品が間違って手元に来たとき。
自分の体調が悪いとき、友人から長電話になりそうな連絡があったとき。
振舞い方は人それぞれ。我慢するか、受け入れるか、はたまた強くでるか。
自分以外は全員他者。自分を曲げず、相手とも折り合う方法「アサーション」がわかりやすくまとまった1冊です。
日本では自分を抑え、他者を優先する「謙譲」が心の底までしみ込んだ美徳です。「おもてなし」はその象徴。
控えめで、慎み深いことは確かに美しい側面もありますが、いつも自分を抑えてばかりいては、自分自身が消え去ります。他者や周囲の承認や評価なしには、自分自身の充足感を感じることができない不安定な状態に陥ります。
常に自分を過剰に抑えているので、我儘な人には怒りが湧くのも当然です。
一方、相手に有無を言わせず、高圧的な態度で他者を意のままに操ろうするのでは、周囲から孤立してしまいます。
自分を大切に、また他者ともうまく折り合う。
これこそが「アサーション」と言える気がします。それは精神論で頑張るのではなく、具体的な技術や、考え方の枠組みを学ぶことで身に着けられ、これらがとても分かりやすい表現でまとめられたのがこの1冊です。
自分を抑圧し常に周囲や他者を優先する「非主張的」タイプも。
高圧的に周囲を意のままに操りたい「攻撃的」タイプ。
双方とも根底に自分自身の劣等感や不安、孤立感が混在していることが理解できました。
加えて私の場合、生い立ちや学校、職場等の人間関係で知らぬ間に骨まで染みついたいくつかの価値観に雁字搦めになっていることに気づきました。
・我慢や辛抱は美しく、控えめであることで周囲に受け入れられる
・物わかりのいい人が好まれる
・誰からも愛されなければならない
(本当は全員に肯定されることなど非現実的ですが)
・失敗してはならない
(根底に「失敗恐怖」があり、試行錯誤の機会が奪われてしまう)
・人を傷つけてはいけない
(他者から傷つけられたり、自分が傷つけたりということが当たり前を前提に、その時どうするかという方策を身に着けていくのが現実的)
こうした世間一般の常識が呪縛となって、自分の感覚や判断を放棄していることに気づけたことは有意義でした。妄信しがちですね。
自分をどう表現するか、と同時に相手をどう理解し、受け入れ、折り合いや落としどころを見出すか。
表題にもあるように、人間関係や自己カウンセリングにとても有意義な情報が整理され纏まった良書でした。 -
この本では、タイトルのように、自分の気持ちをきちんと伝える技術について書かれています。
特に、お互いを大切にしながら、それでも率直に、素直にコミュニケーションすることについてを深く書いており、この技術を「アサーション」といいます。
この本で感銘を受けた点は一つます。
それは、自己表現で重要なことは、言いたいことが伝わるかどうかではなくて、自分の気持ちが適切に言えるか否かという点です。
この言葉が意味するのは、言いたいことが伝わるかは受け手次第だけど、自分の気持ちをはっきりと相手に伝えることは自分次第でできるということです。
自分の主張を自分の気持ちとして表現することで、相手に同調を求めずに自分の意見(気持ち)を伝えることができるということです。
注意点としては「相手の権利を侵さないこと」が絶対条件です。
自分の気持ちが「相手に対するネガティブなこと」でそれを相手にそのまま伝えることは、相手の権利を侵す行為になるしアサーションにも反します。
言葉を伝えるためにはおだやかなココロを手に入れるコトと、自分の「気持ち」で会話をすることが重要だということがわかる本でした。 -
アサーションの入門書として買って読みました。
ノートに書き写しながら読んでも4〜5時間で読み終えられるボリューム。
基本の基本が図解しながら書いてあってわかりやすい反面、自分の日常に落とし込むにはこの本だけでは足りないかもと思った。 -
数日で読了。
イラストによる解説も多く、大変読みやすい。
そんなに分厚くないのも良い。
コミュニケーションにおける、相互理解と誤解の回避、スムーズな情報伝達、過ごしやすさ、怒りのコントロールまでを網羅した、コミュニケーションについての本。
アサーションを中心に書いている。
相手の感情は相手の持ち物で、相手の準拠枠※に沿って理解すること、自分の感情は自分のもので、自分の責任で表現できること、自己表現はアサーティブに、歩み寄りと相手を大切にすること、アサーションは権利であること、アサーションは訓練で身につくこと、相手のことや自分の反応を決めつけないことなどを教えてくれる。
A-B-C-D理論で、非合理的な思い込みを排除し、DESC法で議論の場でのセリフを考えられるようになる、など、心理学のツールも紹介されている。
自己分析チェックもあり、客観的に自分を評価できた。
その他、パーティで上手く会話する方法(会話の始め方から終わり方まで)や、相手の怒りを否定しないことなどもあり、参考になりました。
※準拠枠
理解の枠組み、言葉への意味づけの枠組み
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アサーションは、相手のことを尊重しながら正しく自己主張する技術。テクニックとしてはなんとなく知っていたが、深い理念的なことも書かれており、目から鱗。アサーションについてもっと学びたくなった。
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まさにタイトルの通りの書。自分の気持ちをキチンと伝えようとするとき―例えば「NO」と言うこと一つとっても、人によってはそれを言うことで誰かを傷つけるのを怖がってしまったり、周りの人から言われた「ノー」をやたらに深刻に受け止めてしまうなど、案外難しかったりするもの。さらにそれを修正しないでいると、「自己嫌悪スパイラル→うつ状態突入」ってことも少なくない。でも、この本はそういった認知のゆがみもただすアドバイスもしっかり書かれていて、けして小手先ではない深〜いコミュニケーション・テクニックの書になっている。学校入学、会社入社など新しい人間関係に飛び込んでいく人にプレゼントすると、非常にいいかも。
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会社で研修予定のアサーティブコミュニケーション。
伝える側も、聴く側も一緒に学ぶこと。
後半は感情、中でもアンガーマネージメントと言っても良い内容。