「人間嫌い」のルール (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569693613

作品紹介・あらすじ

「人はひとりでは生きていけない」。その言葉を錦の御旗に、表向きうまくやるのが「おとな」、できない人は病気と蔑む-他人を傷つけないという名目の下に、嘘やおもねりも正当化されるのが日本社会である。そんな「思いやり」の押しつけを「善意」と疑わない鈍感さ。「人間嫌い」は、そこに途方もない息苦しさを感じてしまう人なのだ。したくないことはしない、心にもないことは語らない。世間の掟に縛られずとも、豊かで居心地のよい人間関係は築ける。自分をごまかさず、本音で生きる勇気と心構えを与えてくれる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 自分を誤魔化さず、本音で生きる勇気をもってみようか

    この中島義道という哲学者に傾倒しないよう
    クギを刺しながらも大分、共感してしまう自分がいます。
    その共感できる一部をまとめてみました。

    あ!その前に、あたしのモットーは
    ”さわらぬかみにたたりなし”これを常に頭の片隅においておくと
    人に惑わされることが減ったように思っています。

    あなたのモットーは?

    では、いざ!「人間嫌い」のルールへ

    ★したくないことはなるべくしない
      そうだよね、後悔というストレスになる。

    ★したいことは徹底的にする
     自己満足でも達成感が得られる。

    ★自分の感受性を大切にする
      これ、すごく重要なことだと思っている。

    ★心にもないことは語らない
      ろくなことにならない。人は嘘をつく、
    稀に真実が混ざっている嘘をつくので始末が悪い。

    ★いかに困窮していても頼まれなければ何もしない
      賛成!偽善者はキライだ。

    ★非人間嫌い(一般人)との「接触事故」を起さない
     時々、ムカついてつい・・・でも、頑張ります!

    ★自分を「正しい」と思ってはならない
     これなんですよね、問題は。ホントーってなによ!って事になりかねない。

    ★いつでも死ぬ準備をしている
      明日の命なんかわからない、
    数日レビューなかったら死んだと思ってくださいね。

    最後に中島義道がいいこと言っています。
    これは大変、重要だと思います。

    組織の中で人間嫌いが(比較的)許されるのは、次の場合である。

    (1)仕事ができること。
    (2)勤勉であること。
    (3)誠実であること。

    これが欠けると只の変人と評価されるでしょうね。

    最後に、孤独と孤立は違います。


    あぁ、中島義道・・・いいね。

  • 昨年、長女の結婚式で新郎の主賓に「娘さんを嫁がせて寂しいでしょう」と言われ、「いいえ」と答え、怪訝な顔をされたことを思い出す。彼が正しくないと言いたいのではない。ただ、新婦の父親は、ドラマのように「寂しさを感じるもん。という共感ゲーム」への参加の強制を嗅ぎとり、居心地が悪かった。こうした結婚式の和気あいあいとした共感ゲーム(欺瞞的)にどうにも耐えられそうにないので、長男の結婚式は仮病を使って(このヘンが著者と違って気が小さい。)欠席にしようか・・自分はやっぱり「偏屈オヤジ・ひねくれモン」だと確信。

  • 著者のような人間嫌いな人の生きる術を説いている。半自伝的な要素も含む。

  • タイトルの通り「すすめ」ではなく著者が過ごしてきた「ルール」の披歴。念のため。

  • 2008/2
    相変らずの中島節で、これに対して嫌悪感を感じる人も少なくないはず。
    ただ、書かれている内容は比較的ソフトで、無理に社会に迎合する必要がないことを過激な表現でまとめている。

  • 人間嫌いのルール

    1.なるべく一人でいる訓練をする
    2.したくないことはなるべくしない
    3.したいことは徹底的にする
    4.自分の信念にどこまでも忠実に生きる
    5.自分の感受性を大事にする
    6.心にもないことは語らない
    7.いかに人が困窮していても(頼まれなければ)何もしない
    8.非人間嫌いとの接触事故を起こさない
    9.自分を「正しい」と思ってはならない
    10.いつでも死ぬ準備をしている

    とあって、当てはまることが多く
    私は人間嫌いなのか!!???(焦)と思って手にした本。

    どの時代にも同じ苦しみを抱える人はいて
    結果そういう人が現世まで名を残しているという事実。

    また新たな視点で古典が読めそうです。

  • 大学教授だった著者が、社会人としての引退を認められる定年を契機に、社会人としての世間つきあいをやめて、「共感ゲーム」から降りるとか「他人に何も期待しない」など堂々宣言。その後の何年かを経た実体験をベースに「人間嫌いのルール」としてとりまとめた、そういう人向けの指南書。
    本書を購入する際、そもそも売り文句や序文に「なるほど感」があったので、読んでいて共感する点は多々あったのですが、自身もそろそろ社会人を降りても許される年に近づいてきたので、こういう先輩もいたんだなぁ、と勇気付けられたの感。この先はもう少し我儘に暮らしてみようかと、思うところありでした。
    ただ、自分自身は、「人間嫌い」というよりは、「人間無関心」に近いほうかもしれないとも思いましたが、そういう場合のルールはどうなんでしょう?

    また、哲学者さんの書いた本だけに、過去のいわゆる名著からの引用が多くありましたが、それら名著を読んだこともない凡人には、却って難解になってしまっていた面もあり、そのあたりは結構読み飛ばしてしまいました(^^;

    (2007/8/27)

  • 「俺のことだ」と思い購入。
    内容の本気さ加減にいささか驚愕しつつ、私の「人間嫌い」の中途半端さを喝破された思い。

  • 哲学者の人間嫌い論。

    人嫌いならそれはそうと認めて、その代わり自分に正直に生きること。
    自由を獲得するためには、仕事で有能であり、誠実で、勤勉であること。

    などなど。
    自分もそういう生き方できたらいいなと思う。

  • 何気におもしろかった…。
    8割方納得してしまう自分がいたよ。

    たしかに「期待しない」「勝手をし、勝手を許す」というのは私も理想だ。

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著者プロフィール

1946年生まれ. 東京大学法学部卒. 同大学院人文科学研究科修士課程修了. ウィーン大学基礎総合学部修了(哲学博士). 電気通信大学教授を経て, 現在は哲学塾主宰. 著書に, 『時間を哲学する──過去はどこへ行ったのか』(講談社現代新書),『哲学の教科書』(講談社学術文庫), 『時間論』(ちくま学芸文庫), 『死を哲学する』(岩波書店), 『過酷なるニーチェ』(河出文庫), 『生き生きした過去──大森荘蔵の時間論, その批判的解説』(河出書房新社), 『不在の哲学』(ちくま学芸文庫)『時間と死──不在と無のあいだで』(ぷねうま舎), 『明るく死ぬための哲学』(文藝春秋), 『晩年のカント』(講談社), 『てってい的にキルケゴール その一 絶望ってなんだ』, 『てってい的にキルケゴール その二 私が私であることの深淵に絶望』(ぷねうま舎)など.

「2023年 『その3 本気で、つまずくということ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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