本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー (PHP新書 546)

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レビュー : 71
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569701943

作品紹介・あらすじ

石油高騰、温暖化、食料・水不足、少子化…。これらの問題を概念ではなく具体的なモノ、データに則して考えれば、本質が見えてくる。知見を論じ合うのは、解剖学の賢人と、ダム行政に手腕を発揮してきた元国土交通省河川局長。「日本人は既に一度エネルギー枯渇を経験している」「温暖化対策に金をかけるな」「小さいことが好きな日本は世界の見本になり得る」、さらに「自殺する人は傲慢」という卓見まで。戦う農業経済学者・神門善久との鼎談も掲載。ものの見方、日本の見方を変える一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 読書録「本質を見抜く力」5

    著者 養老孟司、竹村公太郎
    出版 PHP新書

    p144より引用
    “いまの人はいらいらしがちで、すぐ全か無
    かと考えますけれども、生態系を扱うにはほ
    どほどという考え方が必要です。”

    目次から抜粋引用
    “人類史は、エネルギー争奪史
     温暖化対策に金をかけるな
     少子化万歳!ー小さいことが好きな日本人
     「水争い」をする必要がない日本の役割
     農業・漁業・林業百年の計”

     解剖学者と元官僚の二人による、世の中の
    問題について語り合った対談集。
     人類の歴史の見方から世の中を支える業務
    についてまで、それぞれの歩んできた分野の
    経験を活かして語り合われています。

     上記の引用は、自然に対する養老氏の考え
    の一部。徹底的にある一つの要素を排除して
    しまうと、その要素に押さえつけられていた
    物が台頭してきて、結局都合の悪い事態に
    なってしまう、ということがあるのでしょう
    ね。今世間を騒がせていることも、なんだか
    そんのふうな感じを受けてしまいます。

    ーーーーー

  • これは、すごい。
    さすが

  • 【由来】
    岸由二の「流域地図」の関連本からの養老孟司関連本(amazon)。タイトルには偽りありっぽいけど、ちょっと面白そうかなと。

    【期待したもの】
    日本について地理学的な観点からうんたらかんたらってamazonのレビューに書いてあった。

  • 石油、温暖化、少子化、水に農業の問題。事の起こりを知ってから自分の頭でしっかり考えることをしなくては「だめ」ですなぁ!

  • 養老猛司氏の本は読んだことがないが、「バカの壁」ほか、なんだかおもしろそうなのでそのうち読んでみよう。
    竹村氏は元国土交通省局長。

    そういう2人による環境・食料・エネルギー問題をめぐる対談集で、談論風発風に進んでいたところに、神門善久という農学教授が飛び込んできて、農政問題が大変だ、誰もオレの言うことを聞いてくれない、農林水産省はバカだと叫ぶので、年寄り2人がもてあましてニガ笑いといった座談風景が思い浮かんでくる本でした。

    竹村氏の発言。
    「頭のいいだけではない、勇気もあり、社会を綱渡りしていく度胸とバランス感覚を備えた役人が少なくなりました。
    現在はマスコミによって細部のミスでたたかれ意気消沈し、役人になろうとする優秀な人材はカネ儲けのマーケットの世界に行ってしまう。
    この激動の時代にこそ構想力と気概を持った役人が必要です。国の役人こそが百年後の国土と食料とエネルギーを考えるセクターになるべきです。」(p158)

    「役人」のところは「政治家」と読み替えるべきかもしれない。

  • 養老孟司氏の本質をとらえる方法は、ある対象があった、それが五感のすべてで捉える、その対象は「モノ」であり、ただ単なる物質ではないである。西欧人のマテリアルではない。
    片や、竹村公太郎氏、文明は下部構造と上部構造で構成されるとし、下部構造は四本の柱で構成されていて、安全、食料、エネルギー、そして交流とする。
    また、下部構造は英語でインフラ・ストラクチャー(Infra
    Structure)だが、インフラという単語が付く言葉には、インフラ・ソニック(Sonic)、<不可聴音>、音として存在するが、人にはききとれない低い音。インフラ・レッド(Red)<赤外線>。光線としては存在しているが、赤色より外れた波長で人には見えない不可視光線などがある。
    インフラには人に見えないという意味があった。インフラ・ストラクチャーとは「人に見えない構造物」であった。
    分明を支えている下部構造は、意識しないと見えない宿命を持っているとした。
    そんな二人が下記のことを語り合ったのである。
    第1章 人類史は、エネルギー争奪史
    第2章 温暖化対策に金をかけるな
    第3章 少子化万歳!――小さいことが好きな日本人
    第4章 「水争い」をする必要がない日本の役割
    第5章 農業・漁業・林業百年の計
    第7章 いま、もっとも必要なのは「博物学」
    で、神門善久氏を交えた「特別鼎談」
    第6章 日本の農業、本当の農業
    は、農林水産省の役人、農協、そして自由をはき違えた一部農民もどきが、農地利権に狂っているという真の実態が明らかにされています。
    ということで、神門善久氏の本を図書館に予約いたしました(笑)。

  • 「バカの壁」で有名な養老孟司。彼が対談によって現代の問題を考える。二酸化炭素が本当に地球温暖化させているの?森林は本当に減っているの??データを基に常識と思われていることを問い直す。理系的発想。「モノ」にこだわる。

  • 抽象論で演繹的に考えるのではなく、モノに落として帰納的に考えることが必要。そのためには見る力、受け取る力が必要で、結果本質が見えるようになるということだと理解する。

    農業・エネルギー・環境から日本の社会を論じているが、上記の視点からまさに日本の本質を言い当てていると思う。

    「意見が異なるものに目を向けるということ」をはじめいろいろと気づかされる。

  • 副題の「環境・食料・エネルギー」について元建設省官僚で河川事業に詳しい竹村公太郎氏と、教養においての大家養老孟司氏の対談。環境問題は非常に難しい。また「日本の食と農」の神門善久氏を加えた鼎談もあり、現在の問題点が詳らかにされる。簡単な解決方法はないのだけれど、現実にこうした知の積み重ねで物事が進んでいることを願わずにはいられない。

  • 読んでいて今までのものの見方がすごく一方的で小さな視点しか見ていないのではないかと感じてしまった。広い視野を持つためにはあらゆる文献をこれからも読んでいきたい。

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著者プロフィール

解剖学者

「2019年 『世間とズレながら、生きていく。(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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