聞き書き・日本海軍史

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569704180

作品紹介・あらすじ

大和ミュージアム館長が直接聞いた、日本海軍士官たちの貴重な証言!海軍大学校跡の建物を本拠とした財団法人史料調査会-そこに集った人々の証言から、日本海軍と太平洋戦争の実像が浮かび上がる。

感想・レビュー・書評

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  • 東京都目黒区の海軍大学校跡の建物を本拠とした、財団法人資料調査会。昭和53(1978)年、海軍文庫を開設したその会には、あたかも旧海軍の佐官クラスの倶楽部のように、日々日本海軍関係者が集まった――。
     現在、呉市海事歴史資料館(大和ミュージアム)の館長を務める著者は、海軍文庫開設当時から司書として運営に携わる。本書は、そこに集った海軍関係者本人から著者が直接聞いた、貴重な証言をまとめたものである。
     当事者として「一人称」で語られる太平洋戦争の体験談は、他の戦記本にはない重み、迫力に満ちている。本書で取り上げられた人物は、士官搭乗員・藤田怡与蔵、通信参謀・関野英夫、第八艦隊参謀長・大西新蔵、艦上攻撃機搭乗員・山下清隆、従軍カメラマン・牧島貞一ほか、実に多彩な人物たち。太平洋戦争の新たな側面が見えてくる!(2009年刊)
    ・プロローグ ―日本海軍士官の証言
    ・第1章 節を曲げぬ海軍士官の一典型―大井篤
    ・第2章 常に最前線で戦った士官搭乗員―藤田怡与蔵
    ・第3章 死線をくぐり抜けた通信参謀―関野英夫
    ・第4章 ラジコン戦艦を生んだ技術士官―山本正治
    ・第5章 第一次ソロモン海戦勝利を導いた参謀長―大西新藏
    ・第6章 マリアナ沖海戦を戦った整備課予備士官―三原誠
    ・第7章 三百九十二回の出撃を重ねた飛行艇隊長―日辻常雄
    ・第8章 日本海軍に警鐘を鳴らし続けた中将―新見政一
    ・第9章 真珠湾から終戦当日まで飛び続けた艦爆乗りー小瀬本國雄
    ・第10章 情報の重要性を訴え続けた通信参謀―中島親孝
    ・第11章 戦後、海軍批判を続けた連合艦隊参謀の思いー千早正隆
    ・第12章 南太平洋海戦でホーネットへ雷撃したつわものー山下清隆
    ・第13章 技術調査でドイツへ。戦後は戦争裁判資料を整理―豊田隈雄
    ・第14章 海軍の従軍カメラマンとして各地の海戦に転戦―牧島貞一
    ・終  章 帝国海軍軍人たちの戦後
    ・あとがき

    長年、史料調査会で働いた著者が海軍関係者から聞いたエピソードをまとめたもの。読みやすく興味深い点も多い。

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著者プロフィール

呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)館長。日本海軍史研究家。1948年、宮崎県生まれ。多摩美術大学美術学部卒業。1992年、(財)史料調査会の司書として、海軍反省会にも関わり、特に海軍の将校・下士官兵の証言を数多く聞いてきた。92年に理事就任。99年、厚生省(現厚生労働省)所管「昭和館」図書情報部長就任。2005年より現職。19年、『[証言録]海軍反省会』(PHP研究所)全11巻の業績により第67回菊池寛賞を受賞。著書に『戦艦大和復元プロジェクト』(角川新書)、『帝国軍人』(大木毅氏との共著)などがある。

「2022年 『海軍戦争検討会議記録 太平洋戦争開戦の経緯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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