- Amazon.co.jp ・本 (95ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569704760
感想・レビュー・書評
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2011/6/26 新刊棚で見つけて借り、読み始める。7/8 読み終わる。
歴史を流れを変えた出来事に、伝染病がある。
治療薬のない時代、感染で死亡する人の数は驚くほど多いが、意外と歴史の表舞台には現れない。
根絶された天然痘以外は、今もなお油断してはいけない伝染病だ。
世界が狭くなって寿命が延びた現代では、細菌とウイルスも薬に耐性をつけ、さらに人間を脅かすだろう。
内容と著者は
内容 :
マラリア、ハンセン病、天然痘、ペスト…。細菌とウイルスが歴史を変える!
過去、感染症がいかに大きな社会変革をもたらしてきたかをビジュアルに紹介。
教科書が決して教えてくれない、もう一つの世界史。
著者 :
1963年生まれ。順天堂大学医学部博士課程中退。国立感染症研究所ウイルス第三部研究員。
専門は感染免疫学、ワクチン学、ウイルス学。
著書に「感染症は世界史を動かす」など。 -
★★★★★
歴史の興亡に大きく影響をあたえた伝染病。
病気と文明、病気の歴史を。
『病気の魔女と薬の魔女』を執筆された岡田さんの著書。
図版も多く、エピソードの一つ一つが面白い。
(まっきー) -
資料のカラー写真や図解は印象として読みやすいけど大判の雑誌ぐらいの薄さなのでじっくり考えながら読むのは出来ないです。
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新型インフルで大騒ぎになったのは記憶に新しいところだが、やはり伝染病を食い止めるのは非常に困難なのだと思い知らされた。病気の種類は違えど、同じことが繰り返されてきたことが良く分かる本。完全な専門書ならそれなりにありそうだけど、誰にでも分かりやすく、見やすく書いてあるものはあまりなかった気がするので、良かった。
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マラリア・ハンセン病・天然痘・ペスト・梅毒・結核・新型インフルエンザ~感染力が弱いのはハンセン病(らい病)・結核。ペストは蚤が媒介するが,肺ペストになると人から人へ。梅毒は不治の病と考えられ粋でもあった。マラリアはイタリアの風土病で勿論蚊が感染源。天然痘は撲滅されて事になっているが,旧ソ連に保管されていたものは? 天然痘は牛痘に感染している人にはうつらない。天然痘から復活したのが清の康煕帝。平清盛は天然痘かマラリア,後光明天皇と孝明天皇は天然痘。マヤやインカを滅ぼしたのは天然痘と麻疹。ペストはアフリカで猛威を振るっている。梅毒は急性から慢性へ変異。梅毒の死者:モーパッサン・ハイネ・ニーチェ・ベートーヴェン(先天性)・ゴーギャン・シューベルト。通常のインフルエンザ患者が鳥インフルエンザに重感染すると大変異を起こす~著者は国立感染症研究所ウイルス第3部研究員の1963年生まれ。図版が病気と関係ないものがあって残念。勿論,無関係ではないが,感染経路については解らないことだらけだっていうことだね。写真や地図を多用して本文が短いのは,子どもに読ませるためかも知れない。教科書が決して教えてくれない,もう一つの世界史・・・と書いてあるが,定説化していないか,定説化できないかの話だろう。病気が戦役を止めたというのも一面の真実だと理解しよう
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世界遺産登録を目指している富岡製糸工場だが、実は結核の温床だったとは。歴史的価値を訴えるなら、こういった負の事実を封印するのではなく、もしっかりと伝えるべきだと思った。もし、明治時代に富国強兵ではなく、ベーシックインカムが施行されていたら、富岡製糸工場のユネスコ世界遺産暫定リストに登載はなくても、女工哀史は防げたかもしれない。