日本人はなぜ環境問題にだまされるのか (PHP新書 561)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569705385

感想・レビュー・書評

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  • もはや地球温暖化論批判の急先鋒といった感のある著者。
    本書もですます調ながら、かなり今の環境問題の諸説について過激な発言をしています。

    現在の「二酸化炭素が多く排出されると地球が温暖化する」という説は、本書を読むとどうも怪しいと思えてきます。
    本当ならば「二酸化炭素排出 → 気温上昇」とならなければおかしいのに、「気温上昇 → 二酸化炭素増加」という、逆の因果をたどっているようなことについては、もっと世界中の人たちが注目しても良い説なのではないかと思います。

    が、グラフを使ってわかりやすく説明しているつもりなのかもしれませんが、グラフそのものも解読しにくい上、著者の説明も素人にはいまいちよく分からない。
    そこがちょっと残念。

    著者の言うことが100%正しいとは思わないけれど、有力な説であることは間違いないはず。ぜひご一読を。

  •  
    ── 武田 邦彦《日本人はなぜ環境問題にだまされるのか 20081115 PHP新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4569705383(20211225w)
     

  • 地球温暖化とCO2の関連についての日本における通説に対してロジカルに反論している。

    CO2の増加が温暖化の原因であるという主張は、最早勢力を失いつつあるようだが、他にも多くの嘘や欺瞞があることに驚かされる。と同時に、どうしてこんな滅茶苦茶な話が「事実」として広められたのかという疑問が湧いてくる。

    本書の主張が全て真実かどうかはわからないし、どうかなと思う記述もあるが、環境問題を考えるにあたって、少なくともこういう意見もあるということは知っておく価値はある。同じく武田氏の著作である『偽善エコロジー』と合わせて、一読されることをお薦めする。

  • 資源材料工学というのが専門の武田邦彦教授。

    地球温暖化防止、CO2削減、それに対する政策や広告などに対するさまざまな疑義を科学的な見地から述べておられる。

    「環境問題」が科学的な見解を横に置き、政治の問題として取り上げられ、ビッグビジネスとして成長していることがよくわかる。

    リサイクル、ゴミの分別、森林保護などに疑問を投げかけること自体が悪者扱いされる空気感の中、冷静に解説されてあり読みやすかった。

    なるほど、たしかに、「環境問題」は胡散臭くなってきている気がする。
    見事にあおられている社会や自分自身に滑稽さを感じた。

    ただ、話が極端な気もするので、広く他の関連書と読みあわせてみたいとも思った。

  • CO2がいかに温暖化に関係ないかを解説しているのが本書。

    そりゃね、この前、理科大の文化祭でもちょっと言ったけど、こんだけ温暖化=CO2排出の世論が根付いているのは、何かの利権が絡んでいるとしか考えられないので、CO2排出制限を否定するのは僕も同じなんだけど。まあ極端だよな、この本。

    この本読んでて一番勉強になったのは
    「マックス・ウェーバー『学問は自ら時代遅れになることを欲する』」
    という言葉に出会えたことなんだろうなぁ。

  • 環境に関する提言→ビジネスの臭い

    主にEUやロシア→日本ターゲット(産業失速ねらい)
    日本の官僚、法人→日本国民ターゲット(税金→天下り団体、リサイクル代→実際はリサイクルなどしていない業者・むしろ転売(発展途上国へ)で二重の利益、偽エコ商品)

    産業廃棄物を発展途上国へ押し付けてるという見方も…(禁止されているが、実態はざる…)

    うーん

  • 温暖化を全否定する本を読みたいなあと思ってチョイス。
    見事にぶったぎってます。

    ・そもそも温暖化してるのか
    ・CO2と温暖化の因果関係は?
    ・温暖化のメリット

    なんかを色々書いてあってステレオタイプの環境政策エコCO2削減系とは全く逆を言ってるので、なるほどこういう見方もあるのか。と立ち止まるにはいい本。

    ただ書き方がちょっと劇的でうさんくさいんだよね。
    「温暖化が怖いのならば、日本人は涼しい北海道に移住でもしはじめているのかというと、むしろ沖縄に移る人が多いのです。」
    ってくだりなんて履き違えも甚だしい。

    環境問題はもはや政治問題だという喚起はいいと思うけど。

    「明るい未来のために、大いにCO2を出そうではありませんか。」
    って最後締めくくってる感じとかちょっと激しい・・・。
    何が真実かを見極めるのは難しいですね。
    とくにデータの扱い方っていうのは本当に難しいです。

  • 根拠が省略されているため、突っ込みどころが満載だが、一貫して地球温暖化は二酸化炭素が原因じゃないことを力説している。
    二酸化炭素が原因じゃない可能性も低くはないのかと、驚いた。

    ただ、基本的には否定論調なので、あまり快く読むことはできない。
    じゃあ、こうなる前にあなたは何もできなかったの?
    後出しじゃんけんならどうとでも言えるじゃないか。
    と言いたくなるをぐっと抑えて読む本。

  • この人の本を読むと、地球温暖化問題について両対極から考えさせられる。
    テレビや雑誌などの進行が著しいとされる地球温暖化問題について、本当なのか?自分がしているエコバッグ運動が本当に地球のために良いのか?疑問が湧いてくる。

    衝動買いさえも、経済のためには良いのか? とも。

  • 2010年75冊目

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著者プロフィール

1943年東京都生まれ。工学博士。専攻は資源材料工学。
東京大学教養学部基礎科学科卒業後、旭化成工業に入社。
同社ウラン濃縮研究所所長、芝浦工業大学教授、名古屋大学大学院教授を経て、2007年より中部大学教授。
テレビ番組「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ)、「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日)などに出演。
著書『ナポレオンと東條英機』(KKベストセラーズ)、『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』3部作(洋泉社)他ベストセラー多数。

「2017年 『武田邦彦の科学的人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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