松下幸之助 経営の神様とよばれた男 (PHP文庫)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569761763

作品紹介・あらすじ

なぜ松下幸之助だけが「経営の神様」とよばれるのか? その決断と行動の理念を、彼の人生を辿りつつ鮮やかに追体験できる傑作人物評伝。

感想・レビュー・書評

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  • 成功するためには、成功するまで続けることである。途中であきらめて、やめてしまえば、それで失敗である
    →先に読了した、稲盛和夫の本でも同様の言葉あり

    嫉妬は狐色に妬くと、かえって人間の情は高まり、人間生活は非常に和らいでくる
    →社員の向上心のあおり方

    ラジオ特許権を買い取り、無償公開

    百人の人からことごとく褒められる時が、一番危ない。それに匹敵する反省をしないと、結局、自己破滅する

    人間として一番尊いのは徳である。だから、徳を高めなくてはいかん、と。しかし、技術は教えることはできるし、習うこともできる。けれども、徳は教えることも習うこともできない。自分で悟るしかない。

  • 一生読む

  • 「道をひらく」を読んで感銘を受けたので、松下幸之助がどのような人だったかを知りたくなり読んだ。
    (松下幸之助さん自身が書いた自叙伝的なものは無いようだったが伝記のこちらはあった)

    読んでいくととにかく面白い。
    政治の塾とか人間とはどう生きるべきか、など経営者としてというより哲学者のようなイメージが強かったが、幼いときから苦労を重ねたバリバリの経営者だったのだなとわかる。
    同時代の成功者として名を並べる本田宗一郎氏は根っからの技術者だったので、二人は全然タイプが違う事も理解した。
    松下氏がどのようにしてPHPを立ち上げて哲学者のようになっていったのかが興味深かった。


    ▼自分の今の悩んでいる事とガッチリとハマって、闇から抜け出せた、救われた気持ちになったこと。

    ・松下氏は元来は口下手で人前で話すのが苦手な人だった。伝説に残る演説の数々は彼が努力によって会得したものである。

    ・ビジネスにおいて、忖度や私信がある判断をする事や、思ったことを心にためておく(素直じゃない)ままで進めることは関わる人を最後には不幸にしてしまう。

    管理職として悩んでいたところに光が差した。自分の悩みを本が救ってくれる体験。これがあるから読書はやめられない。

    出会うべくして出会った本だとまで思った。

    他にも心に残ったところに付箋を貼って読み進めたが最終的には本が付箋だらけになった。

    ▼心に残ったところ
    ・商売の世界に身を置く中で、優柔不断であることは、会社にも社員にも取引先にも、ひいてはお客をも不幸にするだけだと悟り、時には非常になることを学んでいった。

    ・無策のまま、ただガス抜きをしようとしても効果は得られない(熱海会談より)

    ・方針を変更して失う信頼よりも変更するメリットの方が大きいと感じたら、躊躇することなく前言を撤回する。


    これを機に月間PHPも読んでみることにした。

  • 20世紀を代表する偉大なる経営者松下幸之助氏の半生を書いた一冊。

    松下電器を創業し、ソケットや自転車ランプの開発に始まり、家電業界そして日本のみならず世界を代表する企業へと成長させたその手腕そして、先見の明と本質を見抜く力は卓越しており、読んでいて舌を巻くばかりでした。

    また、水道哲学や企業は社会の公器など考えも素晴らしいものがたくさんあり、経営者の域を超えた人格者であることや晩年まで政党の結成を行うなど第一線で活躍されていたことも本書を読んで知り、印象に残りました。

    人との出会いも印象に残っていて、初期の右腕である井植歳男そして、名参謀の高橋荒太郎や好敵手であるダイエーの中内功やソニーの井深大と盛田昭夫コンビ、またトヨタの石田退三からの学びの姿勢など数々の出会いを通じての第一線に立っても謙虚な姿、そして経営者としての誇りを魅せる姿など松下幸之助氏の器の大きさや人間の深さを存分に感じることができました。

    この日本において世界を代表する大企業を作り上げ、自身の哲学は書籍などを通じ後世に語り継がれた偉人と同じ時代を生きられている喜びを感じた一冊でした。

  • 世界有数の経済大国において、経営の神様と言われるのは松下幸之助一人。極貧の子供時代から世界有数の企業を育てた人生が詳しく描かれている。「和魂和才」「人間いつかは死ぬ。だけど死ぬ瞬間までは永遠に生きるつもりでベストを尽くす」「二階に上がってみたいなあという人にはハシゴは思いつかない。何としても上がるという人でないといかん。」「自分の会社でヒット商品を出しても、それをライバルとして次の商品を考える」「五つや六つの手を打ったくらいで万策尽きたと思うな」「人生も経営」

    何にもないところから次々と生活必需品を生み出し、世の中に浸透させた実績はスティーブ・ジョブス以上だと思う。日本にこんな素晴らしい経営者がいたことをもっときちんと勉強しておくべきだった。

    そういえば、松下発展の原点となった二股ソケット。なぜ二股なのかわからないまま放置していたが本書でわかった。ユーザーの不便に気づくセンスがやはり大切。

  • ところどころに人生の参考になりそうな箇所が。
    松下幸之助の内面が書かれている本ではなく幼少期の出来事が構成にどのように影響が表れたのかは不明。
    人を怒るとき、嫉妬をきつね色に、道、人への気配り

  • 松下幸之助の伝記。

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著者プロフィール

昭和35年12月24日愛知県名古屋市生まれ。東京大学法学部卒業後、富士銀行入行。資産証券化の専門家として富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長等を歴任。平成20年6月末でみずほ証券退職。本格的に作家活動に入る。
著書に『白洲次郎 占領を背負った男』(第14回山本七平賞受賞)、『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず』『吉田茂 ポピュリズムに背を向けて』『佐治敬三と開高健 最強のふたり』(以上、講談社)、『陰徳を積む―銀行王・安田善次郎伝』(新潮社)、『松下幸之助 経営の神様とよばれた男』(PHP研究所)、『西郷隆盛 命もいらず名もいらず』(WAC)、『胆斗の人 太田垣士郎―黒四(クロヨン)で龍になった男』(文藝春秋)、『乃公出でずんば 渋沢栄一伝』(KADOKAWA)、『本多静六―若者よ、人生に投資せよ』(実業之日本社)などがある。

「2022年 『稲盛和夫伝 利他の心を永久に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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