インターネット的 (PHP文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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レビュー : 60
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569762463

作品紹介・あらすじ

どうやら、十年以上経って話題になっているらしい。
じぶんで言うのもおかしいですが、読んだ方によれば
「いまの時代が予見されている」そうです。
「ぜんぶ、ここに書いてるじゃないか」なんていう
声もいただきました。 ――糸井重里

本書は、発刊から十年を経て、「まるで、予言の書! 」と
再評価の声が高まっている名著に、書き下ろしの
「続・インターネット的」を加筆し、文庫化したものである。
もとは、『ほぼ日刊イトイ新聞』を始めた当時の著者が、
インターネット登場後の世界について考察したものだが、
読む者は、この十年間に起きた変化の本質を、
そしてこれからのことまでをも、十年前のこの本によって
知ることになるだろう。

また本書で綴られる言葉は、パソコンすらいらない、
「消費者」なんていない、自分を他人にするゲーム、寝返り理論、
消費のクリエイティブ、妥協の素晴らしさ……など、普遍的価値を持つ。
糸井重里の予言的、そして普遍的なメッセージが詰まった一冊である。

感想・レビュー・書評

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  • さすが糸井重里の文章。ひらがなが多く、優しく、読みやすく、その上、極めて本質的なことが書かれている。言葉のチョイスのセンスが抜群によい。

    糸井重里主宰のWEBサイト「ほぼ日」の偉いところは、視点が「生活者」であるところだ。生活を豊かにするための充実したコンテンツや商品の販売。『暮らしの手帖』の花森安治に通ずる素晴らしい態度です。経済性を優先する前に、真に人々が喜ぶためがコンセプトになっていて、通信技術の最先端を行く割には、背丈が庶民的というか、地に足がついているというか、流されていない感じが、本当に素晴らしい。しかもこの本の発行が2001年という、インターネット黎明期に書かれているのがすごい。まさに予言の書。

    リンク・シェア・フラット・グローバルという考え方。
    20世紀的工業化社会から21世紀的情報化社会へのパラダイムシフト。
    モノやカネからコトやヒトへ。

    インターネット的に生きるということは決して、インターネットを駆使して得意になるということではなく、インターネット的に人々とかかわりあうことを言うのであって、インターネットの最低限必要なアイテムはコンピュータではない、という衝撃的な、おバカでしかし真面目な逆説を、糸井自身が語っている。

    「クリエイティブに消費する」なんて、まさに糸井的表現だし。それが的を射ててすごい!

    インターネットは、楽しくて便利な道具。それにすぎない。それを使う人間のリテラシーが問われています、

  • 糸井さんの予言書とも言うべきインターネット到来の社会論。

  • インターネットという言葉を使わなくなっても、「伝える仕組み」であることは変わりない事を改めて認識できた。本書は、「新しい時代は、答えの見えないことが、もっと価値を持つようになるのではないでしょうか。」AI時代でも変わらないものは何か、示唆に富む話。

  • この本と出会ったのは、『パンと日用品の店 わざわざ』の新しいカフェ『問 tou』でのこと。1つの陳列棚、丸々この本だけで大量に。マーカーやメモ書きされた刺さる内容のページが、何ページも良い意味でちぎり取られた状態で、販促として展示されていたんです。本屋以外で販売される本には意図があると感じてしまうもので、つい惹かれて購入してしまいました。

    いい本です。個人的には。

  • 「的」という言葉にすべてが詰まっている気がする。

  • ・価値の多様化と表現するのではなく、価値の順位付けが多様化、価値の順位組み替えは個人の自由となったと表現する方が近いと思う
    ・オペレーションとクリエイティブは違う。道具の性能が上がると、オペレーションの価値は下がる
    ・にぎわいを自分で創る、祭りを自分で創る発想
    ・現代は訳の分かる事に囲まれた社会。答えの分からない事を考える必要がある
    ・機械化で時間の貯金が可能になった。その時間を当てにして、映画やテレビの情報エンターテイメントが出来た
    ・自分のやりたい事を探すのが一番難しい。分かったら後は総当たりで行けば失敗はない
    ・垂れ流せると分かった事で、思ったり考えたりすることの虚しさがなくなった
    ・経験の総量が足りなければ、欲望は生まれない。欲望の貧困。
    ・サラリーマンは奴隷。生涯賃金がある程度決まっていて、階級が上がらないような仕組みが出来ている。
    ・生産のクリエイティブがあるならば、消費のクリエイティブもある

  • ・インターネット的のキー要素はリンク、フラット、シェア
    ・only is not lonely
    ・出し切ること。冷え切ったとこに熱を入れても仕方がない。冷えを追い出すことが熱を入れることより先にあるはず
    ・正直は最大の戦略 by山岸俊男氏
    ・プライオリティの決め方 やりたければやる。選びたいものがあればもっといいものを待つよりもすぐにやる。
    ・話すように書く。わかりやすいように。
    ・わからないことは言うな
    ・本当に大事なことは、しかもやりがいがあって難しいのは問題を発見すること。次に面白いのは問題に最初に答えを出すこと
    ・無意識に感じている不自由を見つける
    ・休みかたの上手な人になる。消費にどれだけクリエイティブになれるか
    ・いいと思うものを他と比べないで褒める。
    ・企業のホームページが面白くないのは企業が持つ世界観・人間観・幸せ観・商品鑑にかけるからでは
    ・立候補することは自由になること。数だけの存在から抜け出せること

  • 著者独特の視点が面白かった。特に印象に残ったことは、自分がいいとおもったことを他と比較しないで誉めることができるかどうかということ。生きている中で、どうしても何かと比較している自分がいて、本当の幸せとは、自分の人生とはなんなんだろう、どこに向かって生きているのだろうと思うことがよくある。その中で、自分がいいと思った価値観を大切にし、何かと比較せずにいいと思えるその視点が大切だということを学んだ。この点は日常生活で意識したいし、自分が今必要としている大切な要素だと感じた。

  • 久し振りに触れた糸井さんの作品。

    高校時代から憧れていて、この本を読んで益々ファン度が上がる!

    利益を「出す」事を目的とするのではなく、利益をどの様に「使う」のかを目標と出来る、ほぼ日の会社経営も羨ましく思う。

    ただ、その糸井さんの思いを掲げられる次世代の経営者はいらっしゃるのでしょうかね〜?そこら辺についても述べてもらいたかったかな…




  • 糸井重里さんがインターネットにまつわるビジネスや人々の行動について語ったもの。初出は10年ほど前ということであるが、現在の状況を言い当てていることもあり、今読んでも楽しめる。哲学的というか、本質は何であるかを軽やかに考えさせられる記述が豊富で、タイトルとは異なり、人付き合いとか、人と欲望の関係など、糸井さんの考えや価値観がうまく表現されていると思う。「息を吐き続けると、出し切ったところで自然と息が入ってくる」「飛行機がどうやって飛ぶかは知らなくても、それに乗ってどこかへ行くことはできる(=つまり、どこへ行くかが重要)」「位置(演歌)ではなく勢い(AKB)が価値の時代」「技術が発達し、便利になり、時間が節約できるようになったが、その分忙しくもなった。再び時短が価値となる時代が来る」「正義を振りかざして言論レイプ/ストーキングを続けざるを得なくなり、自分を嫌いになる」「立候補をしない人に、票は入らない」

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著者プロフィール

1948年、群馬生まれ。コピーライター、エッセイスト、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」主宰。おもな著作に『糸井重里の萬流コピー塾』『ブイヨンの気持ち。』など。

「2015年 『ずっしり、あんこ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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