子どもの心のコーチング【しつけ編】 「ほめる」「叱る」よりうまくいく子育ての極意 (PHP文庫)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569763378

作品紹介・あらすじ

しつけとは、自分の心と行動をコントロールする術を子どもに教えること。「ほめる」でも「叱る」でもない、子育ての極意を伝授します。

感想・レビュー・書評

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  • 学んだこと。

    体罰にしつけの効果はない。
    例えば、万引きしたとき。
    ちゃんと話し合って、何で悪いのか、心から理解させる必要がある。そうすると、もうしなくなる。体罰だと、体罰する人がいなくなると、またやってしまう。

    恐怖によるしつけは、恐怖がなくなると効かないから意味ない。

    体罰は、しつけという名目のもとに、親は思い通りに動かない子供に対して、憂さ晴らしをしている可能性が高い。

    しつけは、親の思い通りに子供を振舞わせることではない。
    しつけは、子供を自立させるためのもの。

    公園から帰らないとき。
    「置いてくよ!」は最悪。脅しは良くない。脅さないとやらないようにしつけているようなもの。
    自立のためには、帰りたくないけど帰らないといけないという葛藤を乗り越えさせる経験を積ませる必要がある。

    「さあ、帰ろう」
    「やだ、もっと遊ぶ」
    「もっと遊びたいね(共感)。でも、ママは帰ってご飯の支度をしなきゃ」
    「・・・(考えて、遊びたいという気持ちと戦っている」、いやだ!」
    「いやだよね、もっと遊んでいたいよね。でも、帰ろう?」
    「・・・(遊びたいという気持ちと戦っている」、・・・、帰る」

    こんなにうまく行くとは思えないけど、とりあえず共感しようというはなし。ただ、共感と同意は違う。

    指示や命令はしないこと。代わりに声かけをする。

    ✖︎片付けなさい!
    ◯片付けてくれる?
    ✖︎やめなさい!
    ◯やめよう?

    指示や命令だと、子供は自分で考えなくなる。自立からは離れる。

  • しつけは、子どもをこちらの思い通りにするためにあるのではない。
    子供が自分で考えて、葛藤し、自分を律しながら行動していけるようにすること。
    暴力や言葉の威圧感を与える事は、考える余地を与えず、子どもが考えること自体を放棄してしまう。
     
    親子間の意見の対立があってこそ、限界の設定ができる。対立があって、葛藤が起こり、自分を律する過程を経て、限界の設定が子供の中にもできる。これは子どもを危険から守る。
    その時に、子供の葛藤に付き合うことも大切。
    これには親はかなりの辛抱も必要だと思った。

    葛藤している間、話し合いをしたり、気持ちを受け止めたり、どちらにしても、葛藤中の我が子に付き合うのは忍耐力がいる。でも、これを乗り越えてこそ、自己コントロールを覚えて自律につながっていく。
     
    子供が自立するための経験の中に、あえて困らせるというものがある。考えさせたり行動させる事は、意識していても、「困らせる」と言う言葉が、意識の中では低かったように思う。困る体験はとても大切な体験と言うことを再認識できた。
     
    人が行動を起こす時の基本的な動機付けが、快を求める、不快を避ける、価値観に基づくなので、
    子供の行動を、いかに快に結びつけるかが重要だと思った。勉強も片付けも、その行動自体が不快になってしまってはいけない。快になるよう、声かけなどの工夫や、親として試行錯誤が必要な部分だと思う。
     
    子供が何かをするかどうかは子供次第。
    させたいことがあっても子どもにそう思わせることはできない。
    子供の目標と親の目標があって、
    親の目標は子供が目標を達成できるようにできること(思いやりを持って気持ちの良い話し方をする)を考えることに尽きる。
      
    目標設定を間違ってはいけない。
    具体的にということと、子供の目を未来に向けさせる声かけ。
    自分でやりなさいなどと、責任を丸投げるのは違う。それは自立にはつながらない。
     
    親は子どもに対して願望を抱くのは普通のことだが、願望は押し付けてはいけない。ただ心の中で祈る。そして、子供が自発的にしていることを楽しんでできるように、できることを考える。
    その中で自分(親)が楽しむことはとても大切。
     
    感情のコントロールを子どもに望む前に、
    自分の感情コントロールができていることが重要。
    怒りが起こるのは、その前に第一次感情とよばれる「不安」や「心配」が隠れているから。
    その感情を吐き出さずにいると心配から怒りへと変化し、爆発してしまう。
    その前にまず、第一次感情を吐き出すこと(子どもに冷静にわかりやすく伝えること)が大切。
     
    日々の生活の中で、怒りが起こるメカニズムは「相手への期待」と「〜べきという自分の価値観」が絡んでいる。
    〜べきというのはあくまで自分の中の価値観。
    絶対ではないことに気づき、〜べきと思った時点で、その前にある相手への期待を言語化して伝えるようにすると、
    「怒る」ところまでいかない。
    例えば「仕事から帰ってくるまでに片付けてって伝えてたけど、、??」など。
    言語化して伝えるだけでも感情は落ち着く。そして、相手にも伝わる。
     
    なんでもかんでもやりたい事をやらせたり、欲しいものを与えてしまうことは、
    子供が我慢することや、折り合うとこを知らずに育ち、考えることや知恵を絞ること、やる気を育てることができない。
     
    子育てにおいて大切なこと(共感、声かけ、忍耐、見守る、手放す)がたくさん書かれていた。
    子育てで迷った時、見返して、学びながら子供たちに向き合っていきたいと思う。

  • 丁度子育ての壁にぶつかっていたのもあり、学ぶことが多かった。

    キャリアコンサルティングの面談に近い手法。

    頭でっかちになるのは良くないが、自分自身納得できることも多かったので、参考にしていきたい。

  • 思春期になるまで内容を忘れずにいたいものです

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著者プロフィール

NPO法人ハートフルコミュニケーション代表理事

「2015年 『子どもの心のコーチング【しつけ編】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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