原爆の落ちた日[決定版] (PHP文庫)

  • PHP研究所
4.60
  • (6)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 48
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (638ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569763699

作品紹介・あらすじ

原爆はなぜ落とされたのか、そしてそれが今日問いかけるものとは……。日米独それぞれの視点を交えた迫真のドキュメントの決定版。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この本は1941年、日本で原子爆弾の研究が始まる所からスタートする。アメリカ、ドイツの視点でも書かれ、やがてアメリカが広島に原子爆弾を落とすその日までが克明に記録されている。
    日本がどんな戦争をしたのか、どうして原爆が落とされてしまったのか、原爆が落とされた時どんな事が起きていたのか…
    “歴史にifは許されない”という1文があって、全くその通りで、今何を言っても歴史は変わらないのだけど、もしあの時ああしていたら原爆は投下されなかっだろう、と思う場面が多くあり、戦争によって犠牲になった沢山の人達の事を思うと色々と考えさせられる。
    教科書だけでは知り得ない所まで書かれているので、知れば知るほど、衝撃を受けた。
    そしてこれはフィクションではない、紛れもない事実なんだという事を今更ながら思い知らされた。

  • 日本に2発の原子爆弾が落とされるまでの様子が淡々と、しかし確実な現実として語られていく。多くの日本人が知るべき事実、それは日本も原爆開発を進めていたこと。けっして他人事ではないのだ。しかし確実に進行していく戦争の現実の前にその可能性は低くなっていく。
    歴史にifはないと言われるが、本書を読むと、何カ所も「もしあのときこうしていれば」という思わされるところがある。それでもなお、やはり日本への2発の原爆投下はある程度の必然性というか、不可避であったのだとうということも同時に理解していくことができる。
    最後の広島の描写も最低限でありつつも力強い。
    多くの人に読んでもらいたい1冊。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

半藤 一利(はんどう・かずとし):1930年生まれ。作家。東京大学文学部卒業後、文藝春秋社入社。「文藝春秋」「週刊文春」の編集長を経て専務取締役。同社を退社後、昭和史を中心とした歴史関係、夏目漱石関連の著書を多数出版。主な著書に『昭和史』(平凡社 毎日出版文化賞特別賞受賞)、『漱石先生ぞな、もし』(文春文庫新田次郎文学賞受賞)、『聖断』(PHP文庫)、『決定版 日本のいちばん長い日』(文春文庫)、『幕末史』(新潮文庫)、『それからの海舟』(ちくま文庫)等がある。2015年、菊池寛賞受賞。2021年没。

「2024年 『安吾さんの太平洋戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

半藤一利の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×