ファイヤーボール (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
3.69
  • (6)
  • (14)
  • (14)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 100
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569764146

作品紹介・あらすじ

家族も顧みずに一心に働いてきた咲元は、突然の社内抗争に巻き込まれ、窓際部署に追いやられる。家庭でも疎んじられ、妻から押し付けられて町内会の会合に出席することに。そこでつい発した一言が波紋を呼び、町に「今より十倍盛り上がる祭り」を生み出さなければならない羽目になってしまうのだが…。咲元は果たして祭りを実現できるのか。バラバラだった家族はどうなるのか。とびっきり熱い感動の長編小説。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • #熱くなれ奇策を実現させるには理論武装と理屈じゃない夢

  • 地域の祀りにも関わらず、こんなにも熱く携われるストーリーをみると、なんかやってやろうという活力を沸かせてもらった。
    清々しい一冊

  • 町内会の「祭り」をどうするか。元校長で、町内会を私物化し業者との癒着体質の武村爺さんの「癒着祭り案」。見て見ぬふりをせざるを得なかった町民たち。そこに突如出てきた、多忙な妻に代わって町内会に参加した咲元。従来の祭りと同じ費用で10倍盛り上がる案「火の玉転がし」を提案w。原宏一さんの「ファイヤーボール」、2012.2発行です。町内会のひとつのイベントをテーマに、地域、家族、夫婦、親子、友達、男女・・・、いろんな関係を描き、そして「人としての在り方」を問うた作品だと思います。

  • とても前向きな小説。
    明るい。
    逆にもう少し暗いほうが現実的な気が。

  • 社内の出世競争に敗れたサラリーマンが、町内会主催の祭りに中心となり活躍していく物語。
    原宏一さんの小説は荒唐無稽な設定やハチャメチャな導入なのに、読み進めるうちにハマり込んでしまう。本書もそう。火の玉を転がす祭りを町内会レベルで主催するなんてややリアリティに欠けると思っていたのに、祭り当日のシーンでは完全にスタッフ側の心境に。一緒に玉を転がしてるつもりになってた。
    タイトル通りとても熱い小説だ。

  • まさに熱い球。イケイケの会社生活だったはずが、左遷されて、町内会の催しをやることに。これが結構のめり込めて、ハレの舞台の演出をうまくできた。でも、それにはいろんなサラリーマンの葛藤と家族との間があった。そうそう、仕事と家庭を切り離してなんて考えられないんだよね。

  • 題名からどんな内容か想像がつかなく、サラリーマン風の人物が描かれていたことこからお仕事小説かと思っていたら、まさかそのまんま火の玉転がし祭りというサプライズ。

    現実的に考えたら荒唐無稽なシチュエーションですが、勇斗がいう「くだらねぇけど、マジおもしれぇ」内容で、久々の一気読みでした。

    いろいろツッコミどころはあると思いますが、とにかく勢いで押された感じ。些末なモヤモヤした点などどうでもいいと思えるほど、スカッとさせられた一冊でした。

  • ばかばかしい、だけど清々しい。爽やかな気分になれる物語。職場でも家庭でも居場所が見つからなくなってしまった咲元。自分探しの旅に出る年ごろではない。町おこしに夢中うになる。旧住民と、新住民との対立や、さまざまな無理難題に悩まされるが、そこは人生経験豊富なミドル世代。次々と解決し、一致団結していく様子は、本当に気持ちが良い。火のついた大玉ころがしのようなことを祭りとしてイベントを成功させるのだけど、とにかく熱い、熱すぎるのだ。ここまで祭りに夢中になれるものなのか?!少し理解できない部分もあるけど、町内の揉め事に悩んでる方には必見。学生時代の熱い気持ちを思い出させてくれるような、爽やかな読後感。

  • ばーーーと読めて、スッキリする。

  •  季節が秋めいてくると「秋祭り」という言葉が思い浮かぶ。五穀豊穣を願って各地で行われる秋祭りだが、古の雰囲気を醸し出す静かな祭りもあれば、勇壮で興奮する祭りもある。

     そんな「祭り」を題材とした物語を読んだが、思いがけないストーリー展開と快活なリズムを持ったとても楽しい一冊だった。

     頑張る人を主人公にした物語を数多く書かれている作家さんだけに、今回の作品も主人公を始めとして前向きで元気の良い人々が登場する。

    《あらすじ》
     咲元は世界中を飛び回るエリート商社マン。家庭をかえりみる余裕がないほどひたむきに働いていたが、社内の派閥争いに巻き込まれていきなり閑職に追い込まれてしまう。仕事が少なくなった咲元は毎日早めに帰宅することになるが、今まで家庭を振り返ってこなかっただけに妻にも娘にも息子にも邪険にされてしまう。
     妻も働くようになったことから町内会の会合にも行かされるようになった咲元は、ひょんなことから町内会で新しい祭りをつくるはめになってしまう。最初はいい加減に考えていた咲元も、町内会を牛耳っている長老グループに反感を覚え、「馬鹿馬鹿しいほど熱中できる祭り」をつくることに奔走しはじめる。反対派の陰険な妨害にあいながらも前へ前へと進む咲元に、徐々に家族も町内の人々も協力を始めるが、、、。

     物語の舞台は町内会という小さな集まりだが、そこに「祭り」という要素を持ち込むことで話が次々と展開していくのが面白い。また、主人公を取り巻く人々の中に、家族も含めて共感の輪が広がっていく部分も、読み進めながらワクワクしてくる部分だ。

     最近では町内会という組織は形骸化されているところも多くて、「知っている人同士が仲良くやっている」というイメージも否めないが、都市部ではさらにそういったことが顕著なのではないだろうか。

     家族のあり方や仕事への取り組み方、地域との関わり方をも考えさせてくれる物語だが、読み終わった時の爽快感はさすがに原宏一さんの作品だ。読むだけで元気になる一冊だった。

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1954年、長野県生まれ。早稲田大学卒業後、コピーライターを経て、97年『かつどん協議会』でデビュー。鋭い風刺とユーモアで描く独特の作風で話題に。07年、ある書店員の熱心な応援で、2001年に文庫化した『床下仙人』がブレイク。09年、グルメのホームレスが人助けをする人情小説『ヤッさん』が、15年には『握る男』がベストセラーになるなど、時代を超えてヒットを連発する人気作家。

「2018年 『穢れ舌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ファイヤーボール (PHP文芸文庫)のその他の作品

ファイヤーボール 単行本 ファイヤーボール 原宏一

原宏一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
池井戸 潤
池井戸 潤
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする