きみと出会えたから 34人がつづる愛犬との日々 (PHP文芸文庫)

  • PHP研究所
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本棚登録 : 69
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569764559

作品紹介・あらすじ

ピュアで、やんちゃで、ちょっぴりおばか。でも憎めない愛犬たち。そんな愛犬との幸せな日々を名文家たちが綴るエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 愛犬家34人のエッセイ集。
    人によっては、これはだめでしょうというものもあるが、いままで読んだこの種の本としては比較的近年(といっても20年以上前だが)のものなので、すんなりと読めた。

  • 34人の名文家の手になる愛犬についてのエッセイ・アンソロジー。犬のお腹に発疹を見つけて不安になり病院に行ったら「おへそです」と言われたとか(小川洋子),犬を溺愛してしまったがために飼い主はおバカになり,そして飼い犬のおバカさんな様子もかわいらしい。「きみとの出会いを話そう」「幸せな同居生活」「“やんちゃ”は愛しい」の3つの章に分けられているが,犬は比較的短命であるから,愛犬との別れについても語らざるを得ず,その点では諸井薫,中野孝次,出久根達郎の3編が秀逸。

  • ウチの子が一番かわいいと思う読後感。みんなそうですよね。

  • 人気作家たちが、愛犬について語ったエッセイ集。
    愛情たっぷりの文章は読んでいて癒されます。
    やたらシベリアンハスキーが登場するので不思議に思っていたら、今の小型犬ブームが起きる前に
    ハスキーブームっていうのがあったんですね。
    しかもしょっちゅう犬が脱走している(笑)
    犬は家の中で飼うのがあたり前になった今の時代からみると
    なんでそんなに逃げるんだ?!と不思議になるくらい
    あちこちの犬が行方不明になっています。
    なんとも大らかというか適当というか・・・(笑)
    最近『犬の本』というと、”感動”という名の下に
    やたら泣かせようとするものが多いのだけれど
    その辺りの適当な距離感がなんだか心地よく感じられました♪

  • 読了日: 2016/01/20
    投稿日: 2016/01/28

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    34人の文筆家の愛犬との思い出を綴るエッセイ。
    犬好きなら当然読む。

    実は殆どのかたの文章を読んだことがなく、本当に作家と呼ばれるひとは大勢いるものだと思った。それも犬に関して文章を書いたひとだけなのに、知らないひとが多かった。
    こういったもので知らないかたの文章を読み、興味を持つことにもなるところが、こういう本の良いところと言えるだろう。

    高橋三千綱さん、落合恵子さん、小栗康平さん、出久根達郎さん、酒井順子さん、これらのかた以外も皆さん犬との思い出をあたたかく書いておられたが特に他のものも読んでみたくなった。
    藤本義一さん猪瀬直樹さん、小池真理子さん、野坂昭如さん、いつか読んでみたかったこれらのかたの作品に更に興味を持った。

    「昭和の犬」にも通じるが、なかなかに雑な飼い方をされていた犬たち。
    でも、もしかしたら自由気ままに歩き回れて、ぐちゃぐちゃ触られず程よい距離を持ってもらえたあの時代の犬たちは、それなりに幸せだったのだろう。犬の威厳があったのかもしれない。
    暖房のきいた部屋の専用ベッドでだらしなく寝ている愛犬を見ながらふと思う。

    犬嫌いだったひと、犬に話しかけるひと、犬によってものの見方考え方が変わったひと。犬は存在しているだけで人間に大きな影響を及ぼす。

    最後に、ひとつホロリときたエッセイ。
    出久根達郎さんが書かれた老夫婦と愛犬の思い出。
    出久根さんが犬を散歩させている。犬の鳴き声が大きいので迷惑でないかと恐縮している。ある日、犬の具合が悪くなり数日散歩に行けなかった。
    久しぶりに散歩をさせていると、老女が戸口に立っている。いつもうるさくてすみませんと謝ると、夫が犬の声が暫く聞こえなくてガッカリしていたと、ようやく聞こえて本当に喜んでご飯もおかわりしたと言う。
    何故、老夫婦はそんなに犬の声を待ちわびていたのか。
    これこそが、犬を思うということだと感じられ目頭が熱くなった。

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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