給料戦争 (PHP文庫)

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レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569766157

作品紹介・あらすじ

浅野と花沢はどうやって給料をあげるのか!?  『会計天国』の著者の最新作! 給料の構造から査定、転職など誰もが気になる給与戦略ノベル。

感想・レビュー・書評

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  • ビジネスものにしては妙なタイトルに妙な表紙。なんじゃこりゃと好奇心を刺激され。

    主人公・浅野が出張中のラオスで会ったのは、戦時中の滝壺からタイムスリップしてきた日本兵・花沢。浅野の恋人・由美子がレクチャーする形で「給料」について読者も学ぶ。

    給与明細、はい、いつまで経っても手取りがなんぼかしか見ていません。給与明細の見方、転職やリストラの話をなるほどと思いながら読みましたが、言うほど頭には入ってこない。それよりも普通のサラリーマンの物語として、浅野が変わってゆく過程を見られるのが面白い。

    常に死を覚悟して戦っていた花沢だから、「失敗したって死なないんだから」という言葉に重みがあります。何も恐れることなんてない。最後はちょっぴりウルッ。

  • シリーズでは、会計天国と貯金兄弟に続いて、読んだのは、3冊目の本作。(戦略課長と猿の部長は未読)
    会社の給与明細の見方だとか、転職するときの考え方・落とし穴だとか、今回も見所満載でした。

    浅野と花沢のやりとりも面白くて、後半、花沢の不在に寂しさを覚えながら読み進めると、まさかの大どんでん返しが!
    最後のオチには、浅野同様、涙が止まり、思わず「良かったね」と笑顔になってしまいました。

  •  シリーズ5冊目。だんだん話が凝ってきている気がする。軍人との絡みで笑う一方、随所で気をあらたに引き締めるべしと自省する点も多く、記憶に残る小説?であった。

  • 経営コンサルティングを生業とし、楽天市場では数多くの優秀賞を受賞している竹内謙礼氏と、公認会計士、税理士、行政書士という肩書きをもつ青木寿幸氏のビジネス戦略小説シリーズ。

    小説としては、以前に拝読した『貯金兄弟』や『会計天国』よりも、最後まで楽しめる一冊だったし、ビジネス的にも身近な「給料」という題材を受けとる側が知っておくべきこと、与える側が考えておくべきことが書かれてあって勉強になるとともに、給料はこうやって決まってるんだなと納得できる内容だった。

    ストーリーは、お人好しでいつも断りきれない会社員の浅野がベトナムのラオスに出張中、戦時中からタイムスリップしてきた日本兵の花沢と出会い、日本に連れて帰り一緒に暮らすことに。

    浅野は課長であったが、同期で入社した同僚は本部長に出世し、浅野の上司になってしまう。人事制度の仕組みや、どうすれば出世し給料が上がるのか、基本給から何が引かれて手取りの給料となっているのかを他の会社で総務をしている浅野の彼女、由美子がヒントを伝授していく。

    花沢はといえば、雇ってもらえた由美子の親族が運営する老舗和菓子メーカーが、和菓子の不人気と不況のあおり、他メーカーの賞味期限改竄の影響で倒産の危機となる。社員や下請けで関わる人を守るため、人件費を削り会社の業績を回復させるリストラを敢行することに。社員のモチベーションを下げないリストラの方法をとることに。

    同期の上司と反りがあわない浅野は、ある日、キャリアアップのため転職しないかという話が舞い込む。転職しても95%は失敗するというなか、5%の成功者になるには、どう転職すればいいかのコツ、転職後、買収した子会社への転籍は栄転なのか、左遷なのか、メリットとデメリット、社長として人事評価の方法や、給料決定の判断基準の作り方が浅野と由美子、花沢の掛け合いにより進められていく。

    戦時中に戻り、ベトナムに新日本帝国を作ると張り切る花沢は、再びタイムスリップすることができるのか、浅野は会社員として、転職者を希望するものとして、会社の役員として成功できるのか。

    個人的に「転職」という考えは今のところ持っていないけど、多くの人のお金の出所である「給料」について知識を増やすことで、会社は社員をどう評価するのか、人事制度や給与体型を知ることができたし、小説として最後の展開には花沢の熱さを感じ、夢や目標に邁進する行動力に感動した。

  • 愛する家族を守るため、兵士は総務課に向かった。見えざる敵「源泉徴収」を打ち破り、栄光の「年末調整」を手に入れるためーーって話かと思ったら、ちょっと違った。

    登場人物が「タイムスリップしてきた旧日本帝国軍人(iPadを使いこなす)」ってこと以外は、割と普通の「給料ってなんだろう」的なノウハウ小説です。
    サラリーマンの頼れる味方・年末調整の仕組みを読み解ける第1章は、圧巻の内容です。
    職業として契約結婚するのももちろんいいけど、サラリーマンっていいことだらけだね(金銭的に)って思える一冊です。

  • 小説としては今ひとつだけど、総務・人事の考え方を加えてある事が新しいジャンルのような感じです。
    中でも記憶に残った事は、みんな平等ではなく強い者が弱い者を引っ張っていく社会。今のような格差社会を是正する一つの方法かもしれない。

  • 「給料」なのに「戦争」という面白そうなタイトルとすっきりした表紙に惹かれ本屋で冒頭を立ち読みしたところ、大日本帝国陸軍の軍人が現代にタイムスリップしipadを自在に使いこなしたあたりで面白くなり購入を決意。
    ビジネス戦略ノベルシリーズの5冊目でキャリアアップをテーマにしたもの。

    お人好しすぎる34歳課長の浅野、しっかりものの彼女である由美子、帝国陸軍少佐であり頭も良い花沢という3人のキャラクターがうまく噛み合っており、会話を辿っていくうちに税金や社会保険料の計算方法、サラリーマンが給料を上げるためにやるべきことなどが勉強という感じがしないで読める。社会保険料の計算の仕方を初めて知った!特に第1章は一般的な疑問(税金高すぎなど)を浅野が問い掛け、由美子が分かりやすく解説し、花沢が異なる視点から意見を述べると役割分担が明確になっており、読んでいて飽きさせない。由美子の解説がスタンダードな基本を語っているようで、知っているようで知らなかった社会の大事な仕組みを知れた気分になった。

    主人公の浅野が転職に成功したりとんとん拍子に出世したりするのだが、浅野が社長になってからはあまり面白みを感じなかった。その間の苦労が見えないから感情移入できないのと、あれだけ賢い由美子が家庭におさまってほとんど帰ってこない夫を支えているのを見てもやもやした気分になった。

    最後はハッピーエンドだし、物語性を重視した話じゃないし、楽しみながらビジネスを学ぶという点では成功していると思う。

  • 本作はストーリー形式で日ごろもらいっぱなしで詳しく中身を確認していない給与に関する解説を主人公の恋人役がそのセリフとともに進められます。さらには給料を上げるには、給与体系はいかにあるべきかといった内容にまで発展しています。これらが展開されるストーリーともあいまって自然なかたちで(多少説明のためのセリフという感がなくはないのですが)ちりばめられています。
    著者のほかのシリーズを現在読み進めていますが、ビジネスの様々な分野でこれだけの内容を書くことができる点は目を見張るものがあります。ありがちなのは会計に関する分野だけとか、マーケティングに関する分野だけとか、一分野に特化したものが多いのですが、竹内氏の著作は会計はもとよりSEOや法務といったおよそビジネスに関するありとあらゆる分野が対象になっており、竹内本を網羅すれば多少なりともビジネスに必要な知識(超入門的な部分ですが)に興味をもつきっかけになりそうなものです。
    また本作では主人公が人事制度と給与体系を絡めて語るシーンがあり、もらう立場の人からはなかなか垣間見ることができない内容になっている点も注目です。とかくサラリーマンは金額に大小だけに目が行きがちですが、支給する側にとっては金額は静的なものではなく動的なものとして捉えて制度を作りこんでゆくことが大事なのだと感じました。

  • 物語風に会社の給料の仕組みが分かり面白かった。所々で出てくる戦争との対比で自分の中の甘さを考えさせられた。

  • ビジネス戦略ノベルシリーズの「会計天国」に引き続き、手にとった本。
    ストーリーとしては食品会社の営業マンがその彼女の社労士とタイムスリップで現代に現れた旧帝国陸軍の士官とサラリーマンの給料が計算される仕組みから人件費の削減に関する解雇の種類と手法に関してなど。
    転職や出向か転籍など何となくイメージで知っているつもりだったものが体系だって基礎的な部分を知ることができ、読みやすくて面白かった。

    社労士が具体的に何をする人なのかがわかったし、一応、タイムパラドックス的なオチもあって良かった。

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著者プロフィール

経営コンサルタント

「2018年 『相続仮面』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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